◎素早い(クイックな)動きにも、大腰筋。


コンディショニング・トレーナー大森です。

パーソナルトレーニングの時には、まず身体の動きを認識することに重点を置いていますので、

あまり素早い動作トレーニングは行なわないのですが(発展としては行ないますが)、

お客様の中で、アスリートの方であると、当然競技に必要な素早い動きが必要な方もいらっしゃいます。

素早い動きをどこから生み出すのか?

今回は、素早い動きを大腰筋を意識して生み出す!というお話です。


{5A150793-B568-4278-B5CF-60E49F6D09F6}
日常の素早い動きにも、大腰筋です!
(衝突事故にご注意を!汗)



----------


最近流行りの(大森の中で。笑)の大腰筋のお話なのです。


大腰筋は、腰椎(背骨の腰の部分)と大腿骨内転子(腿の骨の付け根の内側)をつなぐインナーマッスルで、

体内の奥にあるので見れませんし触れません。

なので「感じる」しかないのですが、慣れるまでなかなか意識するのが難しい筋肉です。

{327EE617-7F9F-4473-8B5E-C63DBE659232}



今回のポイントは、その「長さ」です。


まず、大腰筋は本来とてもパワフルな筋肉で、かつ脚への神経系に多く関わる部分にあるので、

大腰筋の働きが脚の動きに、骨格筋としても神経系でも、大きく関係する、

ということがひとつ。


もうひとつは、

単純に長さが長いものより短いものの方が扱いやすい、という物理的な理由です。


脚全体を動かそうとするより、大腰筋だけを動かそうとした方が、

より付け根の、より短い部分を動かすので、完全に動きが(スピードも回転も)速いです。

{C93C119B-80EB-474E-A0C2-91FA6032D25C}
↑オレンジの大腰筋のラインを動かす方が、
ブルーの脚全体を動かすより、速く、強い。



さらに、大腰筋の働きは反射的に脚全体の動きを制御します。

大腰筋の収縮は、足首を反らす(フレックスにする)動きとつながります。

(これは首からも関わる【相対性頚反射】によるものですが、詳しくはまたいずれ。)



つまり、走る、切り返す、などの動作の時に、脚よりもまず大腰筋の動きを意識することで、

結果的に最も効率的な脚の使い方につながる機能がある、ということです。



そして、大腰筋の使い方は表現を変えると「体幹」の使い方とも言えます。

やっぱり「体幹」は重要、ということにつながりますね。



アスリートの方、ぜひぜひ試してみてください。



今回も最後までご覧いただき、ありがとうございます。

皆様がより健康で快適にいられますように。


大森 剛 / OMORI TAKESHI