2015年6月初旬に日光に行ってきました。
測定器は、昨年同様、ホットスポットファインダーHSF-1を使用。(昨年のレポート⇒こちら
)
大型検出器の高感度性能を活かして、短時間に高精度な測定ができ、GPSの位置情報と併せて、自動記録できる線量計です。
この(1)では、徒歩での移動測定の結果をレポートします。
測定データの条件は次の通りです。
地上10cm
徒歩での移動測定
1秒毎に検出値を取得し、10秒平均でデータ化
地上10cmの測定ですので、座間市を除く県央5市の除染基準である地上5cmよりも、測定結果が低めになっている可能性があります。
<参考>除染基準
相模原市・綾瀬市・海老名市… 地上5cm 毎時0.23マイクロシーベルト
大和市・厚木市… 地上5cm 毎時0.19マイクロシーベルト
<参考>強いガンマ線が距離によってどのように空間線量に影響するか?の実験⇒ 測定器1
測定器2
尚、下記の各グラフの中で比較に用いた座間市内3公園の平均放射線量は5月下旬に測定した結果(⇒こちら
)から算出しました。
※下記の画像はクリックで拡大します。右クリックで別タブや別窓で開くことが可能な場合もあります。
先ずは全エリアのまとめです。
(マップ)
続いて、エリア毎のデータです。
事前にマップについての補足説明をします。
-補足説明-
マップ全般…GPSなどの特性により、数メートル程度の誤差が生じている場合があります。
画像マップ…数字の重なりで、測定結果の一部表示が省略されている場合があります。
詳細マップ…縮尺によっては測定結果のアイコン表示が省略されている場合があります。
縮尺を拡大すると重なりで隠れていたアイコンが表示されます。
…アイコンをクリックすると放射線量などの数値データを見ることができます。
…地図、地形、および航空写真の表示切替ができます。
また、測定グラフの縦軸目盛り や 詳細マップのアイコン は基本的に揃えましたが、霧降高原第2駐車場だけが異なります。
詳細マップのアイコンの凡例⇒
■奥日光湯元温泉
⇒詳細マップを見る
■湯滝


⇒詳細マップを見る


⇒詳細マップを見る
■竜頭の滝


⇒詳細マップを見る
■華厳の滝


⇒詳細マップを見る
全体的な所感です。
昨年同様の傾向でした。
奥日光から標高が下がるに連れて線量が上がる傾向、鬼怒川方面や霧降高原方面の線量が特に高い傾向、があること。
霧降高原のふもとに位置する「木彫りの里」も鬼怒川方面と同等のレベルであること。
人の手が多く入ってる場所は、位置によって線量のバラつきが大きく、雨水や土砂が溜まる所で特に高い場合があること。
昨年との比較については、評価が難しいとの印象です。
測定中の観察 並びに 後日のデータ検証で、局所的に感じることは、ありました。除染により昨年下がったところが今年は高めの線量に推移していた地点があったり、昨年高かった地点がやや低下していたり。推測としては、物理学的半減期に沿ったセシウム134(半減期2年)分の低下 と 風雨による放射性物質の移動 が絡み合っている可能性が浮かびますが...確かなところは分かりません。
総じて言えば、各エリア毎の平均値などを見比べるに、誤差以上の有意な差があるとは言えないように思われます。
只、座間や神奈川県との比較において、一部を除き、相対的に線量が高いことは確かと言えるでしょう。
高さ10cmの測定にも関わらず、座間市を除く県央5市の除染基準の値を上回った地点もあります。
文章:高木 公房