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三菱重工、脱炭素に商機 英国などでCO2回収・利用 (2020/10/13 日経産業新聞 川上梓)

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英国でバイオマス発電所からCO2を回収する取り組みを始めた(プラント外観)
 
三菱重工業が脱炭素社会を見据え、二酸化炭素(CO2)を回収し利用する新技術の海外展開を本格化している。英国では2020年9月から現地企業と組み、バイオマス発電所からCO2を回収する実証を開始した。27年までに商用化し30年に発電所からのCO2排出量で実質ゼロを目指す。米国では火力発電所で回収したCO2をパイプラインで油田に送り、原油を回収する技術の確立を目指す。CO2回収は製造プロセスのコストの高さが課題。大型発電プラントが多い海外で実用化を先行させ経費や効率を検証する。
 
英北部のノース・ヨークシャー州にある電力大手ドラックス社のバイオマス発電所から、CO2を回収する新しい実証試験が今年9月に始まった。
 
植物由来の燃料を使いCO2排出量を実質ゼロにできるバイオマス発電と、排ガスからCO2を回収する技術を組み合わせたプロジェクトだ。実現すれば商用の発電所で初めてCO2排出量を実質、ゼロより少ないマイナスにできる可能性があるという。
 
プロジェクトを主導するのは三菱重工傘下の三菱重工エンジニアリング(横浜市)。実証ではまず1年間、試験プラントで1日あたり300キログラムのCO2を回収する。
 
三菱重工グループは1990年代から関西電力と火力発電所から出るCO2の回収技術を開発してきた。これまで国内外で13カ所の発電所などに回収装置を導入し実用化済みだが、バイオマス発電プラントで採用するのは初となる。
 
今回の実証では最大で年間1600万トンのCO2を削減することができる。これは2050年までに英国政府が掲げる削減量の3分の1に相当する。
 
CO2の回収にはアンモニア化合物の「アミン」を含む吸収液を使う。回収した後の吸収液は蒸気で加熱。CO2を分離して繰り返し使う仕組みだ。関電との共同研究では既に対象ガスに含まれるCO2を9割以上回収できることが実証されている。
 
今回の実証ではこれまで納入していた吸収液に加え、関電との共同研究で新たに開発した吸収液も使う。再生効率に優れ、劣化が少ないため、回収コストを減らせる。実証で使う「CO2回収小型モバイル装置」は小規模なプラントでも据え付けやすい。
 
米テキサス州では2017年に世界最大の処理能力を持つCO2回収プラントを稼働させた(三菱重工エンジニアリング提供)
 
三菱重工は現在、欧米や東南アジア、インドなど世界で14基の回収プラントを納入している。現在、ロシアやバングラデシュでも建設中だ。
 
このうち米国では17年にテキサス州の火力発電所に世界最大のCO2回収プラントを完工。回収したCO2をパイプラインで油田に送り、油の層にCO2を送り込むことで地下に残る原油を回収している。EOR(原油増進回収)と呼ばれる技術で、CO2を使うことで、従来2~3割しか回収できなかった原油の回収率を高められる。
 
世界的な環境規制の高まりで欧州を中心に脱炭素に向けた動きが進む。国内でも政府が掲げるCO2削減目標達成には、既設のプラントの脱炭素化に向けた技術の導入が欠かせない。三菱重工グループは国内でも20年3月から北海道苫小牧市で、メタノールを合成してCO2を利用する技術についての実証を始めた。
 
■記者の目 再資源化、コストが課題
    CO2を資源としてとらえ、回収してCO2を製品や燃料に再利用する「カーボンリサイクル」技術の実用化に向けた動きが本格化している。日本でも政府が19年6月に技術ロードマップを策定。50年までの重点課題と位置づけている。
    新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)によると、50年までのCO2の分離や回収の世界市場は10兆円程度あるとされる。プラントの建設だけでなく吸収するための液や膜など、素材分野まで関連企業のすそ野は広い。
    再利用には多くの日本企業が参画している。IHIはCO2と水素を合成してメタンガスを製造する技術の商用化を目指す。東レも天然ガスや排ガスからCO2を効率よく回収できる炭素繊維製の高機能膜の開発を進めている。
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    CO2を機能化学品に転換する取り組みも進む。旭化成は世界に先駆けて、CO2を原料に高機能プラスチック「ポリカーボネート」を製造する技術を海外で商業化した。 企業連携も進んでおり、19年8月には三菱ケミカルやJパワーなど、カーボンリサイクルに取り組む企業や個人が集まり「カーボンリサイクルファンド」を設立した。
    一方、CO2再利用技術は現時点で製造コストが高すぎ、商用化には壁もある。脱炭素の動きが広がり石炭火力発電などへの逆風も高まる。日本が再生可能エネルギーの普及で後れを取るなか、再利用技術で世界に先行できるかが課題となる。
 

 

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