米保守王国に異常あり トランプ氏再選に影 | 【ヒト・モノ・カネをテキサスへ】

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大親友の小林 剛(『カリフォルニア州倫理法人会役職者宿泊研修』参照)とも久々に再会し、来月は彼の平塚の実家に泊まることに🤝
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さて、先月トランプ大統領が自衛隊護衛艦「かが」に乗艦して日米軍事同盟が強固であることをアピールしましたが、彼が次期大統領選に出馬することに対する日本経済新聞本社コメンテーターの見解📰
護衛艦「かが」を視察し、日米の隊員を前に訓示するトランプ米大統領(5月28日、神奈川県横須賀市)

米保守王国に異状あり トランプ氏再選に影 (2019/6/22 日本経済新聞 秋田浩之)

 
トランプ米大統領が6月18日、正式に出馬を表明し、大統領選が熱を帯びてきた。来年11月の投票まで、約1年半ある。「一寸先は闇」であり、想像もつかないような波乱があるだろう。
 
事前の予想があまり役立たないことは、前回の16年の結果が証明している。それでも、いまのところ、トランプ氏が優位という見方が多いようだ。
 
米CNNの世論調査によると、米国ではトランプ氏の勝利を予測する人が54%にのぼり、敗北(41%)を大きく上回った。
 
 
 
優位の根拠にまず挙げられるのが、共和党内の揺るがない基盤だ。各種調査によると、トランプ氏は同党支持者のざっと9割の支持を固めている。
 
この事実はとても大きい。米政治専門家らに聞くと、保守とリベラルの分裂が深まったため、大統領選では近年、有権者の四十数%が共和党、残り四十数%は民主党に組み込まれ、浮動票はせいぜい1割程度しかないという。
 
つまり、2つの「釣り堀」に分けられた魚のように、共和党と民主党の票はほとんど行き来しない。だとすれば、共和党支持層の大半を押さえているトランプ氏は、かなり有利といえる。民主党は20人以上が乱立しており、最終候補がどこまで党内を固められるか分からないからだ。
 
米経済がなお好調であることや、ロシア疑惑がひと息ついたことも追い風とみられている。
 
しかし、私はこうした通説とは異なり、トランプ再選は盤石ではないという視点をあえて示したい。今月、テキサス州の3都市を取材し、そんな印象を深めた。
 
テキサス州は鉄板の「保守王国」であり、1980年以来、共和党は大統領選で一度も負けたことがない。親子で大統領を歴任したブッシュ家のお膝元でもある。ところが、いま現地では共和党離れが起きつつあるようなのだ。自民党でいえば、金城湯池の富山、島根が揺らぐにひとしい。
 
「テキサスはもはや、保守王国ではない」。現地で財界や政界関係者らに会うと、支持政党を問わず、あちこちでこんな声を聞く。実際、大都市では共和党と民主党の支持率が逆転しており、ダラス、オースティンの市長はいずれも民主党だ。
 
こうした潮流を反映するように、大統領選や上院選では、共和党はテキサス州で楽勝できなくなってきている。16年の大統領選では、トランプ氏が同州を押さえたものの、ヒラリー・クリントン候補との差はわずか9ポイントだった。2000年以降、最低の得票率だ。
 
18年の上院選では、共和党の現職が民主党の新星、ベト・オルーク下院議員に散々苦しめられ、落選寸前まで追い詰められたことは記憶に新しい。
 
「トランプ氏の再選は安泰ではない」。テキサス州の地元議員らは危機感を募らせ、こんな警告をワシントンの共和党首脳部に伝えているという。
 
テキサス州で起きている異変の理由は、おおまかにいって2つある。1つは人口動態の変化だ。民主党支持に傾きがちな移民、とりわけヒスパニック系の人口がテキサスでは急増しており、白人は42%まで下がった。
 
さらに、生活費が高騰しているカリフォルニア州のシリコンバレーやニューヨーク、ロサンゼルスなどから、民主党支持層のIT企業や起業家が、続々とテキサスに拠点を移している。税金や住居費が安いためで、サンアントニオ市はいま、サイバー・セキュリティー会社の集積地になった。
 
第2が、トランプ氏の自殺点だ。移民を敵視する彼の政策が、ヒスパニック系の人々の怒りを買っている。トランプ政権はさらに、移民問題を理由にメキシコに制裁関税をかけようともした。いったん見送ったが、実行されれば、メキシコと深く結びついたテキサスは、経済的にも大きな打撃を受けてしまう。
 
「自分は生涯、共和党員としてやってきたが、トランプ氏の貿易保護主義は許せない。こんどは民主党候補に投票するかもしれない」。地元の共和党員からは、こんな怒りも耳にした。
 
もし、テキサス州で敗れたら、トランプ氏の再選は危うい。大統領選は州ごとに投票し、各州に割り振られた票のうち、270以上を得た候補が当選する。テキサス州は38票を与えられた2番目の大票田であり、ここを落としたら勝利は極めて厳しくなる。
 
南部の保守王国の異変は、テキサス州だけではない。共和党の牙城であるアリゾナ、ジョージアでも似たような「離反の兆し」がうかがえる。アリゾナでは18年、民主党が24年ぶりに上院の議席を得た。同年のジョージア知事選も大接戦となり、民主党が共和党に1.4ポイント差まで迫った。
 
ニューメキシコ、ネバダ各州はすでに保守から中立、さらには民主党寄りに傾きつつある。ヒスパニック系を中心とする人口の増加が大きな理由とみられる。
 
移民規制や保護貿易策は、白人の労働者を中心としたトランプ支持者には受けがいい。トランプ氏は接戦州である中西部の白人票を得るため、今後もそれらの政策を振りかざしていくだろう。
 
だが、それがテキサスなど南部の離反を招けば、いくら中西部を押さえても、勝利の女神は遠のいてしまう。選挙戦を占ううえで、無風とみられてきた南部の動向に、世界も注目すべきだろう。
 
 

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