米シェール大手、原油価格上昇で自己金融実現 (2018/4/24 The Financial Times)
【Ed Crooks and Nicole bullock】 米国のシェールオイル革命が歴史的な瞬間を迎えた。シェール産業の大手が、新規油井の開発費用を上回るキャッシュを初めて手にしたのだ。
シェールオイルのブームが10年前に始まって以来、探鉱・生産会社は油井の掘削・完成のため、安定した資金を絶え間なく確保する必要があったが、原油価格上昇により、今では大手企業の多くが自社で資金を賄えるようになった。
米ノースダコタ州のシェール油井(2016年)=ロイター
英調査会社ウッドマッケンジーによると、シェールオイル生産大手は、2017年第4四半期時点では営業活動によるキャッシュフローで設備投資をぎりぎり賄える状態だったが、現在では潤沢なフリーキャッシュフローを生み出している。同社のアンドリュー・マッコン氏は「多くの企業にとって、これは全くの棚ぼただ」としたうえで、米シェール大手がフリーキャッシュフローを生む目安は原油価格が1バレル約53ドル(約5800円)になった時点だと指摘した。基準となる米国の原油価格は20日時点で同68ドルだった。
■株価も上昇
大手が資金面で自立したことで投資家の大きな懸念の一つが取り除かれ、E&P(探鉱・開発・生産)を担う企業の株価は上昇を開始。4月初め以降、EOGリソーシズとコンチネンタル・リソーシズの株価は11%、パイオニア・ナチュラル・リソーシズの株価は17%上昇している。
米国で08~09年に初めてシェールオイルが試掘されて以降、シェール産業の設備投資額は営業活動から得たキャッシュを上回り続けていた。事業を継続する唯一の方法は、数千億ドルの資金を呼び込み続けることだった。
水平掘削や水圧破砕法(フラッキング)の技術の向上でコストが大幅に低下したこともプラスに働いた。
パイオニアのスコット・シェフィールド会長は、テキサス州とニューメキシコ州にまたがるパーミアン盆地の同社の油井の生産量は4年前と比べて300%増になったことを明らかにした。同氏は先週、「14年時点でのパーミアンの採算価格はおそらく1バレル55ドルか60ドルだった」と述べた。「パーミアンが採算ラインを20ドル台にまで下げるとは予想もしなかったが、それをやってのけたのだ」
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