本日の鑑賞作品

 

昭和2年

天才的な贋作技術を持つ男の元に

古本屋の女性からとある有名画家の贋作依頼があった

大金を積まれた彼は見事にその贋作に成功し

女性はそれを売り大金を得た

再び彼女は幻の作品とされ、元手の無い春画の贋作を依頼する

早速彼は贋作創りに取りかかるのだが・・・

 

というサスペンス映画

 

江戸川乱歩原作の映画化、ということで

何本も制作されているようだけど

本作品は実証時昭雄監督による1997年リリース作品

 

まず一言なのだが

全体的にSM映像が多いとてもHな作品

だからお子ちゃまには見せない方が良いでしょう(笑)

 

序盤はそんなSM映像が頻繁に続く

昔の映像だから妙に生々しい

昔のロマンポルノってこんな感じなのかね?と勝手に想像

 

中盤からは贋作絵師と古本屋女主人との丁々発止が続き

殺人事件へ

そして明智小五郎がのそっと登場し

あっという間に事件解決、という流れに

 

謎解きサスペンス性はほとんど無く

ミステリーファンには興醒めな作品なのだろうが

もう全体的に妖艶で淫靡な描写がとても印象に残る

 

カメラワーク、光と影のみによる映像美

 

市川崑監督もそうだったけど

現代のCGではとても表せないような奥行きのある美的感覚は

ある意味古典芸能みたいに感じてしまうよなぁ

 

こういう作品って稀少だよな

 

懐かしい若い頃の俳優さん達の演技も見所だし

何と言っても真田広之さんの妖艶さはビビってしまった・・・