HachiのLIVE切り絵パフォーマンスは、

これまでいろんなアーティストとコラボしてまいりました。

 

そのほとんどはミュージシャンの方で、

ふだん一人で制作・発信するHachiにとってはいつも、

刺激的で何物にも代えがたい学びの場となっております。


昨年秋に、劇団舞姫・葵好太郎座長から、

大衆演劇の舞踊と切り絵のコラボ

としてのゲスト出演を正式にオファー頂いた時、つい調子に乗って、

 

「ぼくも衣装着て、役がほしいです!」

 

と軽い気持ちでお伝えしたら、まさかの・・・

本当にそのリクエストを聞いて頂けましたが・・・

 

これが運の尽き(笑)


本番までの数カ月、2~3度打合せのお電話をしましたが

「お芝居の部で役がある」ということと「パフォーマンス時間30分」しか分からぬまま…。

 


 

なんとなく、お電話でのお話ぶりからして

大衆演劇団の皆様は即興的になんでもこなす、とんでもないアート集団

であることが見え隠れしておりましたので、

特にことこまかな指示をぼくにくれないことは、

光栄なことである、と認識しました。


 

「Hachiさんなら、アドリブでなんでもできるだろう」みたいな、嬉しい無言の圧(笑)


 

前日に浅草入りをし、舞姫さんのその日の演目を鑑賞。

お芝居の演目はなんと「蒲田行進曲」!

あの、つかこうへい作、ヤスと銀ちゃんの、です。

これがめちゃくちゃ面白い。

 

もともとぼくの大好きな作品でしたが、てっきり大衆演劇って時代劇ばかりかと思いきや、現代劇だろうとなんでもやる。

おまけに毎日ちがう演目をやる。

 

この「蒲田行進曲」をかけたその夜、翌日の段取りを教えられるHachi・・・

さっきまで客席で気楽に見ていた時間はもう終わり、です。

 

たっぷりお稽古や打ち合わせをするのかと思いきや、

なんとなくの時間配分や、劇中の動きなどさらさらっと聞いて終了。

 

 

なにせ、団員の皆様も、台本をさらりと読んでリハ終えて、「じゃ、明日」みたいなノリなんです。
 

プロ。
 

まさにそれ以外言いようのない人々。

 

少し話はそれますが、こんなぼくでも何度かテレビの取材を受けたことがありますが、おおがかりなスタジオ収録は別として、ロケとか決め打ちの撮影は、小ぢんまりした機材ひとつ・1~2人のクルーでさくさくこなしてしまう。

案外プロの現場ってそんなものです。

 

道具を大げさにしたり、時間かけるばかりが良い仕事ではないのです。

 

さて舞姫の皆さんに話を戻しますと、

もちろんこれまでにレパートリーとしてこなしてきた台本ばかりなんでしょうが、綿密な打ち合わせはいっさいなし。

 

おまけに皆さんはふだん、年間通していろんな小屋で演じてこられてるわけで、箱が変わろうがおかまいなし、というわけです。

内容には関係ない。
 

その夜、ぼくにはホテルに帰ってから宿題がありました。

ぼくに与えられたお芝居での役は「悪い絵師」。

ぼくが切った切り絵とそっくりな悪い侍が主人公に襲い掛かる、という場面があり、

実際にはその場で切っているように見せながら4人の侍が、ショッカーさながらに現れる、というもの。

 

つまり、この4人の大きな切り絵をあらかじめ準備しておかいないといけないわけです。
 

で、その宿題の前に好太郎座長に連れて行ってもらった、超絶美味しいステーキ屋さんで舌鼓を打ちつつ、(一刻も早く宿題に手を着けたい小心者のHachiですが、好太郎さんとの時間も堪能したい!)
 

「Hachiさん、明日、セリフももらえるよう段取りしましょう」

という話に・・・!
 

なんという自由なアーティストたちなんだ!

と、ぼくは感動しつつも

「大丈夫かなおれ・・・」

という不安にもかられました。

 

ホテルでせっせと朝までかけて「4人組の切り絵」をこしらえていざ当日。


 

スタートしてまた驚いたのが、
団員の皆さんの動きっぷりです。

袖にはけたら今度は出番のないシーンで音響の卓をいじる。
また出番になると別の方が入れ替わり、音響をいじる。
その間も台本をチェックしたり、冗談も言ったりしている。

そんな状況を間に当たりにしていると「緊張します」だの「わからないです」だの、ぼくは言ってられないわけです。
とにかく皆さんの足を引っ張るわけにはいかず、「とにかくやる」しか選択肢はないのです。

その日、2回公演あり、それぞれお芝居とパフォーマンスをさせていただいたのですが、
どちらの公演も同じ段取りではなかったですし、
「おれ、今日この役やれって言われたんですよ(笑)」と終了後に笑いながらおっしゃる役者さんもおられたり、
それでもはた目には何も違和感なくステージをまとめてしまうという。

恐るべし・・・


 

また、2度目の公演、夜の部では、パフォーマンス直前に急遽

「Hachiさん、さっきのステージのときより2曲分短くなります」

というお達しが出るなど、舞台裏側では表さながらの激しい立ち回り。

ぼくは笑顔で「了解です!」と答える。

大丈夫です、皆さんのスピーディな仕事ぶり見てたら、何でもできそうな気がします(^^♪

じっさい見事、この日の公演を終えることが出来ました。

・・・が、それは受け身になってくれる舞姫の皆様のテクニックあってのことでしたが。
 

本当にとても勉強になった浅草でのパフォーマンスでした。
今後のアーティスト人生に大きな影響をくれた経験でした。


 

クラファン挑戦中!宜しくお願い致します!

写真×切り絵/画期的なアート展「きりあと」
クラファンがスタートしました

 

 

 

【3月の展示・イベント情報】

【展示】

終了しました●「猫を愛する芸術家の仲間達2024」

2/22~3/3

===

【パフォーマンス】

3/23(土)TORES(姫路市)

 

切り絵アーティストHachi

 

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