またまた国内フラット盤とUKオリジナル盤の比較。
今回はアンセルメ指揮スイス・ロマンド交響楽団によるビゼー作曲「カルメン組曲」と「アルルの女組曲」録音。これも優秀録音として有名です。
UKオリジナル盤は岡山の廃盤専門店にて購入。以前この店では定期的にアナログ試聴会が開催されており、ある回にて店主が新入荷だったこのレコードを再生した後に収納しようとして手を滑らせて盤面に手が触れてしまい、爪によって薄いスリキズが盤面に。店主が「あああっしまった!」と狼狽えている横から「それ、今キズがついたから安くなります?」という悪魔の囁きにて値引きゲットしたもの。我ながら文字通りハイエナの如き卑しさに嫌気がさしますが、それでも結構なお布施で、レア盤高いな〜みたいな。
ですが買ってからこれまであまりタンテには登場していませんでした。その理由の1つは「そんなに音い〜かな〜?」とやや音質にギモンがあったためですが別の理由も。
夭逝のフランス人天才作曲家ビゼーはその短い人生で多くない曲を残しましたが、その多くが現在も頻繁に演奏される稀有な作曲家。特にオペラの名旋律をまとめたカルメン組曲や、劇付随音楽であるアルルの女組曲は、名曲であり聴き応えがする上にそれほど技術的に難しくなく、アマチュア・オーケストラで演奏されることが多し。有名なカルメンの序曲とかアルルの女の最後「ファランドール」などは有名な上に盛り上がるので、単体でもアンコールとしてよく演奏されます。(ちなみに今年6月に出た演奏会のアンコールはファランドールでした)
なので、楽器の腕はそれほどでもないのに演奏年数だけは長いハンパ者アマオケ奏者は「あ〜カルメンね、ハイハイ」「アルルね、ま〜い〜曲よ」みたいにスレッカラシな塩対応になりがちなのです。(あくまでレコ万男の主観です)
さて比較試聴に戻りますが、国内フラット盤とUKオリジナル盤のマトリックスはいずれも「3E」と「2E」で同じ。B面はわざわざ一度「2E」を線で消して同じのを書き直しているのも同じ。なので同じマザーからのプレス。これは正直国内フラット盤が大健闘。やや国内盤の方が暗めの音質ですが、これはおそらく国内盤の方がぶ厚い重量盤のため。両者ともオーケストラの音像が十分似出ており素晴らしい演奏。今回あらためて良い録音だったのね〜と再認識。
ですが両者の価格差は十倍をはるかに超えているので、そのことを考慮すると国内フラット盤の勝利といっても過言ではないかと。
ただし仄暗い雰囲気のジャケットは圧倒的にUKオリジナルに分がありますが。