これは今年で発売半世紀を迎えた(3月発売)スティーリー・ダンの3枚目のアルバム、プレッツェル・ロジック(邦題「さわやか革命」)。の、USオリジナル。普段あまり聴かないアルバムですがせっかくの機会なので。このアルバムは発売後にツアーが行われた最後のアルバムで、これ以降は主要メンバー2人以外に固定メンバーを持たない録音に特化したユニットに。ようするにビートルズでいうとこのアルバムは「ラバー・ソウル」。彼らもツアーに嫌気がさしたのが理由のようですが、ツアーをやらないという通常では許容されない活動が可能となったのは、おそらくこのアルバム収録の「リキの電話番号」が大ヒットしたため。サウンド的には初期のウォルター・ベッカーの影響であるサイケ色がだんだん薄れ、ドナルド・フェイゲンのジャズ志向が増してきたことでサウンドが洗練され「さわやか」になった印象。このあたりもビートルズに似ており、ジョンが主導権を握っていた時期からポール無双状態になっていく時期と重なります。そう考えると「Aja」はスティーリー・ダンの「サージェント・べパーズ」となり、ナルホドとなりますね。