
さて本日はステレオ盤のレーベルなどについて。これがいわゆる「サード・プレス」。フォース・プレスのレーベルの9時方向にあった「Recording First published 1963」の表記がありませんね。これがないのがサード・プレス、「33 1/3」という印刷のみがあるのがセカンド・プレスということになります。
A面のセンター付近にエンボス加工されているTax Codeは「KT」。サード・プレスの時期の税率表示は既にKTだと思いますが、これがMTでも不思議ではありませんね。まあ市場ではMT盤の方が人気あります(笑)。
マトリックスは両面「1」。いわゆる「プリフィクス」は「YEX」でこれはこの後のビートルズのステレオ盤に共通しています。
マザー・スタンパー番号は「1-P」「1-G」です。以前も書きましたが、EMIのスタンパー番号管理は数字の代わりにアルファベットが割り当てられており、1から順番に「GRAMOPHLTD」です。これはEMIの母体がグラモフォン社だったから、というのも書きましたね。つまりこの盤はカッティング・ラッカーから最初に作られたメタル・マザーから6番目に作られたスタンパーと最初に作られたスタンパーからプレスされているわけです。特にこのスタンパー番号が知られるようになってからこの「1-G」というのはなんというか黄門さまの印籠みたいになって人気が爆上がりです。おそらくテストプレスに使って置いてあったヤツを「まだいけるっしょ~」と使用したのでは。また、ステレオ盤は当時あまりステレオのオーディオが普及していなかったイギリスでは売れなかったらしく生産量がとても少なかったので、スタンパー番号はなかなか進まなかったので、この時期にもこんな初期のが出現するわけですね。
さて、この当時のEMIの録音設備はアメリカの大手に比べるととてもショボかったらしく、このアルバムもたしか3トラックで録音。これを合成してモノラル・ミックスを作ったようですが、ステレオはこの録音したままのトラックを左右に振り分けただけ、なのでモノラル・ミックスよりジェネレーションが若いテープを使っている、だからステレオのほうが音の鮮度が高い、という説があります。これまで「そ~かな~?」と思ってましたが、今回改めて聴いて驚きました。基本的に右チャンネルにボーカル、左チャンネルに演奏でセパレートされているので聴きにくくはありますが、たしかに音がクッキリしているような。こりゃゴールドはどうなんだ?というのは禁句ですが(笑)。リンゴがボーカルの曲でドラムがきちんと右チャンネルから聴こえるのは、叩きながら歌ったからなのか、ドラムのトラックをわざわざミックスしているのかが謎ですね。
