
先日、TVをぼーっと見ていたところ、某国営系チャンネルのクラシック番組でチェリストのパブロ・カザルスの特集を。カザルスの演奏の映像なども流れていました。彼が「チェロの神様」と呼ばれていたのは知ってましたが「知られていなかったバッハの無伴奏曲集を広めたからじゃない?」と思ってました。ところが番組によると偉大なリユウは現代のチェロ奏法を確立したからだとか。現在ではチェロを弾く人はほぼ全員採用している、エンドピン(チェロの底からにゅっと伸びる金属製の棒)を伸ばして楽器を斜めに構えるやり方を確立したのだそうです。それまでの奏法に違和感を覚えて奏法の研究を始めたのが10代だったといいますから、やはり天才だな~~と。
ということで先日地元レコ屋でこんなものを見つけたので買ってみました。ピアニスト、ゼルキンとのベートーヴェンのチェロ・ソナタ録音。聴きはじめてまず驚いたのが「・・・鳥が、鳴いとる(笑)」。ジャケットにボウヨウとした写真がのってますが、これがまさに録音風景であるらしく、この美しい庭に面したモダン建築のリヴィングを借りて録音が行われたモヨウ。裏の解説には「録音が終わってミュージシャンがいなくなるまで、少女たちは飯が食えなかった」「15分ごとに近くで列車が通るので大変だった」みたいなハナシが。
もう一つ驚いたのが、「神様」の自由な演奏。もちろんチェロの演奏自体も自由なんですが、「神様」の声が随所に。普通は演奏を始める「間」に呼吸を深くおこなう、いわゆる「アウフタクト」の呼吸音がするワケですが、「神様」のそれは呼吸音ではなく、あきらかに「有声音」。しかも「唸り声」「気合」「ナゾの歌」などバリエーション豊か、かつ録音レベルが高い!ある意味、キース・ジャレットを超えてます。ま、コロンビア・カーブがドンズバのため良く聴こえるわけなんですが(笑)。
