イメージ 1

今回は先週火曜日にGET盤の続き。国内MONO盤ですがマトリックスをみるとおそらくUKプレス盤。DECCAの下位レーベル、エース・オブ・クラブの一枚です。クライスラーの名曲をカンポリが料理、というわけですが、いずれも見事な演奏。見事な技巧、芳醇な音楽性です。と、ここで普通ならよかった、よかった、で終わりなんですが、先日たまたま左のSPがポロっとでてきました。いや、ポロっと出てきたら割れるんですが(爆)。片面がクライスラー自身による「ジプシーの女」です。(もう片面はハイフェッツの『ギターレ』)これがまた当然ながら素晴らしい。と、いうかかなりクセがあるんです。おそらくクライスラーは自分の得意だったり好きなフレーズがあり、それが「手クセ」のように曲の中に織り込まれている感じです。それに比べるとカンポリは研ぎ澄まされた技巧ですが、(クライスラーに比べれば)平板になっている印象も。それでも例えば後のクレーメルの演奏に比べるとはるかにロマン的なのですが。

おそらくカンポリはクライスラーの演奏を生で体験しているハズで、それをしてこの演奏の違いなので、クラシック曲における「解釈」ってなにかしらん、と思います。特に最近は「ベーレンライター新版」など「最新の研究成果」なるものが発売されて、それを無視することはダメ、みたいな潮流があるように感じるのですが、ま、所詮オリジナルとは全く違うモノであることに違いはないのでは。まあ、大量に発売されているディスクに加えて更にディスクを出し続けていくには何らかの理由付けが必要なのかもしれませんが。あと、最近思うことは、クラシックの曲は、その曲が作曲された時代に存在した音楽以外を聴いたことがある人には絶対に「オリジナル」には演奏できないだろう、ということです。