映画観賞……それは時に○○億円もの制作費をかけた作品を、だいたい2000円前後で楽しめるという、めっちゃコスパの良いエンタメ……。
これは、当劇団きっての映画好きにして、殺陣と小道具美術担当の筆者が、コロナ禍以後の現代社会において、筆者の独断と偏見といい加減な知識と思い出を元に、徒然なるままに……徒然なるままにオススメの映画について書くコーナーである。
(※本文章はシリーズにおける……
第一九九回『それは美しきエイガの終り‥‥“スターウォーズepisodeⅢ シスの復讐”』
のおよそ年後20が舞台となっております)
▼『映画を語れてと言われても』

第二六二回『俺達が届けるのは……“スターウォーズ:ローグ・ワン”』
『スターウォーズ:ローグ・ワン』
2016年公開
監督:ギャレス・エドワーズ
脚本:クリス・ワイツ トニー・ギルロイ
音楽:マイケル・ジアッキーノ ジョン・ウィリアムズ
出演:フェリシティ・ジョーンズ ディエゴ・ルナ リズ・アーメッド ベン・メンデルソーン ドニー・イェン フォレスト・ウィテカー マッツ・ミケルセン アラン・テュディック
あらすじ
遠い昔、はるか彼方の銀河系で…
銀河を総ていた旧共和国が、その守護者であるジェダイ騎士団と共に解体され、新たに銀河を統治しはじめた銀河帝国誕生からおよそ20年……。
帝国の圧制に苦しむ銀河に暮らす数多の人々は、密かに反乱軍を組織し、戦力を集め、帝国打倒の機会を伺っていた。
そんな中、反乱軍のベテラン潜入工作員キャシアン・アンドー(演:ディエゴ・ルナ)は、帝国軍が惑星をも一撃で破戒する超兵器デススターの建造に成功した一方で、その設計主任ゲイレン・アーソ(演:マッツ・ミケルセン)が密かに帝国に反旗を翻し、デススターの設計に隠した弱点に関する情報を、帝国から離反した輸送船パイロットのボーディー(演:リズ・アーメッド)に託し、惑星ジェダに潜伏中の反帝国組織のリーダーにしてゲイレンの知古であるソウ・ゲレラの元に向かわせたという情報を得る。
この事態に対し、惑星ヤヴィンの反乱軍司令部は、帝国が身元も知らずに収容していたゲイレン・アーソの娘にして、ソウ・ゲレラを育ての親にもつジン・アーソ(演:フェリシティ・ジョーンズ)を救出し、ソウ・ゲレラが父から受け取った情報の詳細を訊きだすためにキャシアンとドロイドのK‐2SOと共に惑星ジェダへと向かわせる。
かくして惑星ジェダへと降り立つ二人と一台のドロイド。
しかし、惑星ジェダは帝国がデススターの動力源にする為の物質カイパー・クリスタル採掘の為に占領中であった。
ソウ・ゲレラを探してジェダの都に潜入したキャシアンとジンは、そこでソウ・ゲレラ率いるゲリラと帝国軍との戦闘に巻きこまれるも、フォースの信奉者にして盲目の武術の達人のチアルート(演:ドニー・イェン)と、巨大ビームマシンガンの使い手のベイズ(演:チアン・ウェン)に助けられるが、そのままソウの率いるゲリラに拘束され、彼らのアジトへと連れ去られる。
その結果、ソウ・ゲレラに合う事ができたジンは、そこで父ゲイレンから送られてきたメッセージを見ることに成功する。
しかしてそれには、娘ジンへの愛を伝えんとするゲイレンの言葉と共に、デススターに設計段階で仕込んでおいた弱点に関するデータを、帝国領の惑星スカリフのデータ保管庫内に隠したという旨が残されていた。
その一方、惑星ジェダの上空では、情報漏洩を知り追跡していた開発計画責任者のクレニック(演:ベン・メンデルソン)により、漏洩情報の隠滅を兼ねたデススターによる惑星破戒レーザーの試射が行われようとしていた……。
はたして、キャシアンやジン達は、無事デススターの弱点に関するデータを入手することができるのであろうか!?
銀河の運命やいかに!?
さて今回は、またしてもスターウォーズ回! それも全6部作ある本編以外で、初めて作られた劇場用スピンオフ映画の傑作について語りたいと思います!
え?なぜかって?
それは前々回ご紹介した『スターウォーズ:マンダロリアン・アンド・グローグー』の公開に伴い、今日本ではプチ『スターウォーズ』ブームが来ているからです!
世界的に見た『スターウォーズ:マンダロリアン・アンド・グローグー』の興収はイマイチだそうですが、何故か日本ではなかなかに大ヒット中だそうで、同作を切っ掛けに『スターウォーズ』シリーズ沼にはまる人が続出中らしいのです!
つまり、『スターウォーズ』を推すなら今なのです!
そして本コーナーですでに紹介した『スターウォーズ』作品以外でご紹介する映画をかんがえた結果、チョイスしたのが本作ってなわけです。
その監督を任されたのはギャレス・エドワーズって人。
元々VFXアーティストとして業界で活躍してきたところで、『モンスターズ/地球外生命体』という長編デビュー監督作で注目され、 今に続くレジェンダリー版ハリウッド製『ゴジラ』の監督として抜擢されたことで有名なお方。
本作でもその巨大な何かを描くセンスが遺憾なく発揮されております。
音楽はマイケル・ジアッキーノ
本コーナーでいえば『スタートレック(2009)』の劇伴のほか、数々の大作映画の音楽を担当した、今ハリウッドに欠かせない方です。
さらに、本作が『スターウォーズ』スピンオフであえるが故に、『スターウォーズ』全6作のほか、『ジョーズ』『インディ・ジョーンズ』などのスピルバーグ監督作品の音楽を手がけたジョン・ウィリアムズのメロディを、一部聞くことができます。
そして出演者は!
主人公ジン・アーソ役にフェリシティ・ジョーンズ。
トム・ハンクス主演人気シリーズのラングトン教授シリーズ第3弾『インフェルノ』等の出演が印章深い女優さん。
その他タイトルの由来である隊の名前『ローグ・ワン』のメンバーに、知ってる人は知っている演技は俳優ディエゴ・ルナやリズ・アーメッド、アラン・テュディック。
さらには盲目の武術の達人チアルート役に、香港カンフー映画スターのドニー・イェン!
主人公ジンの父親ゲイレン・アーソ役に北欧の至宝マッツ・ミケルセン!
帝国のデススター開発責任者クレニック役に、子悪党おじさん俳優ベン・メンデルソン!
ジンの育ての親にして、反帝国ゲリラ組織のリーダー、ソウ・ゲレラ役に名優フォレスト・ウィティカー!
………と、主演周りにスター俳優を据えるよりも、その周囲にドニー・イェンやマッツ・ミケルセンなどの豪華ベテラン俳優陣を配置した布陣です。
とても贅沢かつクレバーなキャスティングな印章です!
そんな本作は、公開と同時に、本編6部作並みに大ヒットし、筆者も映画館で見て大いに満足したものです。
今に続くスターウォーズ作品の製作が決まったのは、本作の成功による影響が大きいと言えるでしょう。
しかして何故に、本作はそこまで大成功したのでしょうか?
その答えの鍵の一つは本作の、極めて特殊なポジションにある気がします。
本コーナーでも度々語って来ましたが、『スターウォーズ』は全、6部作の本編と、『マンダロリアン・アンド・グローグー』や『クローンウォーズ』等のいわゆるスピンオフ映像作品が多々あるわけですが、本作の場合は、その本編6部作中第三作の『シスの復習』と第四作『新たなる希望』の間……それも『新たなる希望』本編開始直前に挟まる作品です。
非常にピンポイントですが、それ以上に目の付け所が素晴らしいと、スターウォーズファンの筆者としては感じます。
スターウォーズファンなら当然の知識ですが、『スターウォーズ』6部作は全て、本編開始前に、盛大なメインテーマと共に、テロップでそれまでの経緯がど~んと語られるわけですが、本作直後のepisode4『新たなる希望』の前のテロップでは、だいたい以下のようなことが語られています。
『時は内乱の最中、反乱軍の宇宙船団が、悪の銀河帝国軍に対して初の勝利を収めた。
この戦いで、反乱軍のスパイは帝国軍の究極兵器の設計図の奪取に成功する。それはデス・スターと呼ばれる、惑星をも破壊する力を持った巨大宇宙ステーションであった……』
……ってなことが、『スターウォーズ』シリーズで最初に公開されたepisode4の度頭でいきなり観客に説明され、スターウォーズの歴史は始まったわけです。
自分はその当時を知る世代ではないので分りませんが、想像はできます……『いきなりなんのこっちゃ?』と思ったに違いないと…。
テロップで語られたことへの疑問の多くは、そのあとの本編の面白さでかき消され、気にならなくなったのでしょうが……、それから時は流れ…episodeⅠ~Ⅲまでが公開され、2000年代に入った頃……、新たな『スターウォーズ』映画を作るにあたり、話の種を捜していた人が見つけたのがこのテロップだったわけです。
うむ! 言われてみれば超気になる!
実に見事な眼の付け所であり、本作の成功の理由の何割かを占めている気がします。
さらに、監督ギャレス・エドワーズによる映像の迫力も大いにヒットに寄与したと思います。
前述したように、ギャレス・エドワーズ監督は、スターウォーズならではの巨大な建造物や宇宙戦艦、宇宙ステーションなどを、巨大感ある映像として描くのがめっぽう上手い監督なのです。
それは帝国の宇宙戦艦スター・デストロイヤーや、巨大惑星破戒宇宙ステーションデススターの藤樹シーンは、その総てがカメラワーク、画角、照明、シチュエーションのセンスにおいて抜群なのです。
特にクライマックスの超大乱戦は本編6部作に勝るとも劣らない名シーンです。
なかでも筆者が好きなのは、『スターウォーズ』シリーズの人気メカ、Ⅹウイングの活躍シーン!!
そしてもちろん、その物語も素晴らしいのです。
『スターウォーズ』とは、基本的にライトセイバーという光の剣と、フォースという超能力で悪と戦うジェダイ騎士という正義の戦士の活躍の物語です。
しかしながら本作は、スピンオフということもあり、そのジェダイがいない中で、フォースもライトセイバーも持たない人々が巨大な悪に一矢報おうという話です。
それ故に、個人個人ではジェダイに遠く及ばない力を、個性的なキャラがそれぞれの得意分野で奮闘し、やがてローグ・ワンという仲間となって、その結束で立ち向かうところが良いのです!
……まぁ、筆者的にはドニー・イェンのライトセイバーいらんレベルの一瞬の大暴れシーンだけでも大分満足なんですけどね!
……とかなんとか色々書いてきましたが、本作で一番評判となったシーンは、本作最後に登場するあのお方の大暴れだと思うのですが……、それを本作未見の方の言うのは余りにも無粋!
それはすでに『スターウォーズ』6部作を観賞済みで見る人には大サービスなシーンなのですが……。
筆者としては、もしも『スターウォーズ』シリーズを未見でした、ら、新たに本シリーズを見はじめる気になった時に『スターウォーズepisodeⅠ~Ⅲ』までを見た後で本作を観賞し、本作見終わったら即座に『スターウォーズepisodeⅣ:新たなる希望』を見て頂けたら幸いと思います。
なぜなら、その順番で見ることは、まだ『スターウォーズ』シリーズを見たことが無い人だけが選べる大変貴重な選択肢だからです!
はたして銀河の未来に何が待ち受けているのか!? 本作未見の方はどうかその目でご確認ください!
ここでいつものトリビア!
本作のクライマックス大バトルのシーン、および序盤の反乱軍秘密基地のヤヴィンのシーンでは、本作の5年前を舞台にしたスピンオフCGアニメシリーズ『スターウォーズ:反乱者たち』から、主役メカの宇宙船ゴースト号と、レギュラーロボットのチョッパーがちらりと映っている。
本作終盤はなんやかんやあって4割くらい再撮影したという。
本作で反乱軍の女性リーダーとして登場するキャラ、モン・モスマは30年前公開の『スターウォーズ:ジェダイの帰還』にも登場してるキャラ、本作では当然別の女優さんが演じているが、実は同キャラを演じるのはこれが初めてではなく、『スターウォーズepisodeⅢ:シス復讐』撮影時にも演じている……けれど出演シーンはカットされちゃって、本作で晴れて銀幕デビューが叶い、以後、他のスピンオフドラマでも登場している。
……ってなわけで『スターウォーズ:ローグ・ワン』もし未見でしたらオススメですぜ!!























