石丸伸二氏は東京都の救世主になれるのか? | 井上政典のブログ

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 歴史ナビゲーターの井上政典がお贈りする祖国日本への提言です。
 
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 東国原元宮崎県知事が誕生した際に、マスコミが大々的に取り上げ、一躍宮崎県に脚光があたり、マイナーな宮崎県をメジャーに押し上げた知事として大いに名を馳せました。

 

 その時は、私も今のような情報収集力もなく、普通にテレビと新聞からの情報に頼っていたために、芸人としては二流だった東が政治家になったら凄いんだと感心していました。

 

 宮崎県もテレビに大々的に取り上げられていたので、大いに活気づいたと思っていました。さらに、景気も爆上がりに上がっていたとも思い込んでいました。ここをお読みの方々も同じ思いをされたのではないでしょうか?

 

 東国原知事が退任し、国政に行った後に後任の宮崎県知事とお会いする機会があり、東国原知事のことを聞くと、苦笑いをされながら、「やり散らかしていかれました」と言われたのがとても印象的でした。

 

 そこで色々調べてみると、マスコミがどっと押し寄せてきたために、県職員も対応で大わらわで、一時は観光地もにぎわいましたが、結局一時のブームが去ってしまうと後は何にも残っておらず、東国原知事時代に始めたことも中途半端で結局一過性のものに終わっていたことがわかりました。

 

 もちろんその後に、数人の宮崎県在住の経済人からもお話をお聞きしましたが、同じようなことを言われていました。

 

 あの一時の宮崎県ブームは何だったのかとむなしさを感じたのです。

 

 今行われている東京都知事選挙ですが、小池も嫌だけど蓮舫はもっといやだ、そしたら議会と堂々とやり合っていた石丸元市長はどうなのと思うようになり、例によって動画を片っ端から見ていきました。

 

 編集のせいもあると思うのですが、古い議員たちや中国新聞の記者たちがとても旧態依然の悪の権化のように見え、それをばっさばっさと切り倒す正義のヒーローのように見えるのです。そうやって石丸氏を注目し始めた方も多いと思います。

 

 でも、じっくりと見ていると議論のための議論をしているなということが見えるようになってきました。

 

 私も学生時代ディベートをかじったことがあるので、議論については多少の自信があります。ここでこう言われたらこう切り返すというポイントもちゃんと押さえてあるので、なかなかだなと思ったのですが、何か違和感を覚えました。

 

 つまり、議会でのやり取りや記者会見というのは、市長としての意見を押し通すことも必要ですが、相手の意見を意見や立場も尊重して建設的な意見を積み上げて前に進めていくことが必要なのではないかと思うようになったのです。

 

 見ている方は、ばっさばっさと悪人を切りまくる方が面白いのですが、安芸高田市という市政において市長が市議たちと対立関係だけを前面に押し出すのはいかがなものかと思うのです。つまり何も前に進まないからです。結局最後まで市議たちとの溝は埋まらないまま終わっています。

 

 そしてたった一期4年未満というやり始めたことの結果も出ない中でのと知事選挙への出馬は壊すだけ壊しといて、かき混ぜるだけかき混ぜといてあとは知らんぷりというのがとても無責任に見えてきました。

 

 そしていつものようにいろんな人に聞いてみると、彼がやってきたことはまだ何も形になっていないというのが現状のようです。

 

 大変失礼な言い方ですが、安芸高田市のような小さな市の市議のレベルでは太刀打ちできないほど、石丸氏のディベート術は巧みだと思います。でも、そこには心や情がありません。彼の表情も乏しいのでなんかロボットのように見えるのは私だけでしょうか。

 

 具体的な政策や政治信条を見てみるととても考え方はリベラルです。また再生可能エネルギーを推進しようという勢力がバックについているようです。さらに創価学会の姿も垣間見えると聞いています。

 

 そして彼のXなどに批判のコメントを書くと、石丸親衛隊とみられる人たちから一斉に攻撃を受けるとも聞いています。それにかかわる資金は膨大なものとみられていますが、公職選挙法に該当しない別動隊がやっているとも聞きました。

 

 ここにも攻撃してくれれば、私もそれなりに応戦して面白議論が見ることができるでしょう。楽しみです。

 

 石丸陣営の別動隊では多くの人が一日中パソコンや携帯をチェックして何か出たら即時に対応しているようです。

 

 東京一極集中をなくすということであれば、東京周辺の市長になってそこの魅力を増して東京都から移住させるような政策をとればいいのにと思うのは私だけではないでしょう。

 

 もし彼が東京都知事になったら、東京都の屋根にCHINA製の太陽光パネルで覆われることになるでしょう。

 

 彼の動画をちょっと疑問を持ちながら見ていきましょう。そうすると「あれっ?」と思える違和感を見つけることができるでしょう。

 

 「和を以って貴しとなす」という聖徳太子の言葉が日本人の基本だと思います。

 

 かといって、だらだらと議論したり、ずるずると長く根回しをする必要など全くないと思いますが、相手をすべて悪として切り捨てるのもちょっと違うかなと思うのです。

 

 よく学生時代に「ディベート」と「ディスカッション」の違いを話していました。ディベートは白黒がはっきりとするから面白い、ディスカッションはうだうだな結論になるからつまらないと私も思っていました。

 

 でも、実社会に出てみるとディベートで相手を完膚なきまでに打ちのめしても相手を動かすことはできません。ですから、お客様を説得できずに物が売れないのです。

 

 ところがお客様とディスカッションをすることにより、よりよい未来を語り合うことによって物が売れるのです。つまり結果が出てくるのです。私の場合は生命保険でしたからなおさらでした。

 

 政治は結果です。いくら動画で相手をやっつけても市政を動かさないと何の結果も出せないのです。まさに石丸市政がそうなのです。後もう一期市長を続けることができ、改革を進めていき結果が出ていたら、もっと説得力が出たでしょうが、今のままだと「ひろゆき」の二番煎じだと思います。

 

 そうなると何にもしない小池の方がましとなるのでしょうが、本当に東京都民でなくてよかったと思います。

 

 もし私が東京都民だったら、迷わずに田母神閣下に入れますが・・・。

 

 結論は救世主にはなれないです。