「弱きを助け、強きをくじく」義によって生きているつもりでも、LGBは無理。  | 井上政典のブログ

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 歴史ナビゲーターの井上政典がお贈りする祖国日本への提言です。
 
 ご意見は賛成反対を問わずどんどん書いてください。

 ただし、社会人としての基本的なマナーは守ってくださいね。

 LGB(レズビアン・ゲイ・両刀使い)の人たちは、弱者でしょうか?

 

 T(トランスジェンダー)の人は、一つの障碍とすれば弱者に入ります。でも、本人は力強く生きているので余計なおせっかいかもしれません。

 

 だから、私はLGB-Tと分けて表記するようにしました。

 

 LGBの人たちは個人の性癖をカミングアウトして何がいいのでしょう?気が楽になる?自分が社会の一員として認められた気分になる?

 

 性癖がどんなものであっても、個人として社会に貢献するのはできるはず。反対派のコメントには「LGBでも税金は払っている」というのがありましたが、その通りです。それは社会に貢献している立派な証左です。

 

 LGB-Tでも、社会貢献はできるはず、地域活動や今人手が足りない災害ボランティア、または同じ障碍で苦しむ人たちに寄り添うなどいろんなことができます。その意欲さえあれば、個人の性癖など問題にならず、少々の障碍も問題にならず、周りの奇異な目もいつの間にか温かい目に変えることもできます。

 

 私の親友からとのコメントのやり取りで気づいたことですが、西洋の映画にはたくさんの小人症を患い身長の低い人いわゆる「小人」が出てきます。『ロード・オブ・リング』や『ウィロー』などで、また『スターウォーズ』のR2D2の中に入っている人も同じ病気で身長が伸びなかった人です。

 

 ここでは私のお気に入りの『ゲーム・オブ・スローンズ』という米HBOのシリーズに出てくるピーター・ディンクレイジさんのことをご紹介したいと思います。彼は1969年生まれで軟骨の発育不全で身長は132センチしかありません。

 

 中世のファンタジーのドラマですが、このタイウィン・ラニスターという王子様役で出ています。めちゃめちゃ頭は切れるのですが、その容姿が醜いために実の親や姉からも疎まれている、いや一族の恥だと露骨に嫌われている役なのです。

 

 こういう番組を作れば日本ではすぐに「かわいそうだとか、こびとをバカにしているけしからん!」と苦情が殺到してすぐに放送中止になりそうですが、全米でも大人気のテレビコンテンツ(ペイチャンネル)です。

 

 そしてこのタイウィンラニスター役のピーターの演技がすごいのです。いつの間にか私はこの人の俳優としての演技にほれ込んでしまいました。自分は醜い、親や親族からも一族の恥と疎まれていると知っているので、初めは自堕落な生活をしていましたが、物語が進展していくと自分の存在意義について理解するようになります。そして自分の智慧という才能を十二分に生かして、自分がしなければならないことをするのです。

 

 しかし、そういう中でも劇中の人々からの蔑みは止まりません。でも、彼に接していくにつれて彼の容姿ではなく能力を高く評価するようになるのです。またピーターさんの演技が半端なく上手なのです。自分の苦悩をにじませながら、自分の運命を受け入れ、自分にしかできないことをひとつづつこなしていくのです。

 

 はじめはとてもエロチックな場面が多かったのですが、物語がだんだん佳境に入っていくとそんな場面よりも人間一人一人の個性に目が行きます。TSUTAYAでレンタルされています。ぜひ、見てみてください。

 

 子供のころ「てなもんや三度笠」という藤田まことさんの出世作です。そしてそこに珍念という役で白木実さんがいました。子供の役でしたが、この方も小人症で身長が伸びずに小坊主役で出ていました。子供ながらにこの人が大人?と聞かされてとても驚いたのを鮮明に覚えています。50年ほど前のお話です。

 

 しかし、白木実さんも徐々にテレビで見なくなりました。

 

 ビューティペアが出る前の女子プロレスは、色物の好奇な対象の見世物的風合いの強いものがありました。もちろん子供は見せてもらえず、テレビでもたまに放映されているくらいでした。もっとあっていたのかもしれませんが、教育者の家庭で育った私は見せてもらえなかったのかもしれません。

 

 その女子プロレスの前座の試合が小人のプロレスでした。完全な見世物ですが、今考えればその人たちに体を鍛え激しい試合に耐えるように練習をしていたのだなと思います。

 

 しかしこれらもだんだん見なくなりました。

 

 日本では小人を使ってこのようなことをするのはかわいそうだとか、障碍者を見世物にするのはけしからんという論調が強くなってきたのです。

 

 それでそういう人たちは仕事がなくなりました。きれいごとでしたが彼らは職を失ったのです。

 

 現在日本では幼児の検診が進み小人症も早期に発見し、治療ができるようになったそうです。だからあまり周りに見ることがありません。

 

 『ゲーム・オブ・スローン』の話に戻します。というよりも欧米の映画に戻します。

 

 小人がたくさん出てきて重要な役割を果たしています。本人の絶え間ない努力で演技力がすごくその映画には欠かせない存在になっています。それでもそこになるまでその人たちは偏見や好奇な目にさらされてつらい思いをしたはずです。それを自分の忍耐と努力ではねのけてきたと思います。

 

 私はそういう人を支えたいと思います。金銭的にとかではなく見守るだけしかできないでしょうが、少数派という人たちが積み重ねてきた努力をきちんと評価することのできる人間になりたいと思います。それが社会の多様性を認めることではないでしょうか。

 

 すべての権利を認めるのが多様性の社会だと勘違いしている人が多いと思います。

 

 性的少数者だから保護されなければならない。だから私たちに税金で養えなんて本当に主張しているのでしょうか。私が話した、それも心を開いて話した人たちはそうではありませんでした。そっとしてほしい、自分たちは普通に働き生活をしていきたいと言っていました。

 

 だから前にも書いたように普通の人と同じように接してきたのです。

 

 ぜひこれをお読みの性的少数者の方のご意見が聞きたいと思います。メッセージだけでも結構です。私の認識は間違っているでしょうか?教えてください。

 

 政治ショーに巻き込まれないでください。あの富山大の準教授のように乗りでカミングアウトしたら、いろんなレッテルを張られ、行きにくくなると思います。何度も言っていますが、そういう人は周りの人は既に気づいている人が多く、それでも友人として普通に接しているのです。

 

 なぜなら性的志向性よりもその人の人格が優れているからだと思います。

 

 『ゲーム・オブ・スローンズ』は大作です。物語も面白く映像的にも刺激的です。ただし子供とは一緒に見てはいけません。

 

 それを見ながら小人症の一人の主人公(何人も主人公がいる)がどう生きているかを見るのも面白いですよ。

 

 この俳優のタイウィン・ラニスターの力強い生き方が大好きです。