歴史的な観点から物事を見るか、目の前の事象で判断するか。 | 井上政典のブログ

井上政典のブログ

 歴史を通じて未来を見よう。

 歴史ナビゲーターの井上政典がお贈りする祖国日本への提言です。
 
 ご意見は賛成反対を問わずどんどん書いてください。

 ただし、社会人としての基本的なマナーは守ってくださいね。

 昨日は、福岡市中央区にある鳥飼八幡宮で、幕末の勤王歌人野村望東尼の生誕祭が筒井氏の発案で100人ほどが集まり、筑前琵琶や表現師の舞、そして浦辺登氏の講演などで大いに盛り上がりました。

 

 野村望東尼と聞いてピンとくる方は相当の歴史通だと思います。

 

 ただ、彼女、そうなんです、女性です。福岡藩では女性も幕末には大勢活躍しているのです。あの玄洋社の頭山満翁の師匠である高場乱(おさむ)は女性でありながら、藩庁も認める男性としての生き方を選択しちょんまげを結って刀も差していた知性あふれる傑物でした。

 

 望東尼は数多くの和歌を詠み、その歌が幕末の志士たちの士気を大いに鼓舞します。

 

 政争に敗れて亡命してきた長州藩の高杉晋作を平尾山荘にて匿い、そして時期が来ると;

 

 「もののふの 大和心をより合わせ ただ一筋の大綱にせよ」とか、

 

 「まごころを 筑紫(つくし)の絹は 国のため かえる帰るべき衣でにせよ」

 

 と励まします。

 

 その激励に応えるかのごとく、高杉晋作は命を懸けて長州に戻り、あの「功山寺挙兵」を成功させ、逡巡してた長州藩を討幕の藩へ変えていくのです。

 

 もし、野村望東尼や筑前勤王党と後から呼ばれる福岡藩の面々がいなかったら長州藩を討幕の藩に変えることはできず、さらに薩長同盟も結べなかったかもしれません。

 

 ただ、ここで考えてほしいことがあります。

 

 幕末のいろんな物語があります。こういう革命戦士側のお話や新選組に代表される佐幕派の人たちの奮闘ぶりなど、どちらにも共感を覚え、そしてその生き方に憧れさえ持ちます。

 

 全く別方向のもののように見えます。

 

 現政権を倒して新しい政権を樹立するといういわば革命です。

 

 世界の主流である易姓革命では、前政権が悪いから新しい政権を樹立するという思想が、国民に支持され、時には暴力によって政権が倒され、その後はすべてを否定されます。

 

 でも明治維新はそれとはちょっと一線を画すものがあります。

 

 それは佐幕派も討幕派も「明日の日本のため」に命を懸けていたということです。

 

 大老井伊直弼は彦根藩の部屋住み、兄弟が多く一生日陰もので生きるだろうと言われていました。ところが彼はその不遇な境遇を茶道と居合を極めることに費やします。

 

 茶道を極めるということは、作法だけでなく禅的な哲学も身につけるということ、「一期一会」という言葉も文献に残っているのでは井伊直弼が最初です。

 

 彦根藩の藩主の弟はなかなか優れているという評判が立ち始めていました。その時に藩主であるお兄さんが次々と亡くなり、さらに他の兄弟たちは他家に養子にはいっていたために直弼が彦根藩の藩主になるのです。

 

 藩主になると譜代の家ですからその評判を聞きつけた幕府が幕閣に招き入れ、そして非常時にしか置かれない全権をもつ大老に就任するのです。

 

 そして幕府の権威を取り戻すことが国の乱れを鎮める最良の方策として安政の大獄を実施し、引き締めを図ります。

 

 その時に処刑された人たちの中に薩摩藩の西郷隆盛の恩人勤王僧月照や長州藩の高杉晋作の師吉田松陰先生がおられ、討幕の心に火をつけます。

 

 長州藩は幕府とは無縁、反面薩摩藩は姻戚関係があるほど徳川家とは近しい関係で、禁門の変の時は砲火を交えたほどでした。

 

 これをまとめたのは福岡藩の志士たちでしたが、クーデター失敗により処刑されて、宙に浮いた薩長同盟を最後にまとめたのが坂本龍馬でした。

 

 坂本龍馬はいわばウルトラマンのスペシウム光線であり、最初に怪獣を弱らせていたのは福岡藩士たちだったのです。

 

 討幕によって新しい中央集権国家にしなければ、欧米列強の植民地政策に対抗できないと当時の人は考えたのです。

 

 内部で抗争を繰り返しながらも、大義は外国から日本を守るという一点に絞られていました。

 

 ここで現在の政治状況を見てみましょう。

 

 野党は安倍政治を終わらせると息巻いていますが、野党の面々の頭の中に北朝鮮という外敵は入っているのでしょうか。

 

 日本という国の存立を懸けた国難がまじかに迫っていると感じているのでしょうか。

 

 憲法改正反対と言っていますが、現行憲法のままで本当に日本を守れるのでしょうか。

 

 反体制側の皆さん、ここを考えてほしいのです。

 

 上記の思想がないから、国民の理解が得られないのです。国民の支持が伸びないのです。

 

 日本人じゃない人や日本国が嫌いな日本人だけが盛り上がっているのです。

 

 大局を見ることができない普通の日本人、いわば左巻きがここにきて日本が本当に嫌いな人たち(共産党や立憲民主党)と私から見れば同士討ちをし始めています。

 

 自民党が勝つでしょう。勝って欲しいのです。

 

 なぜならば、ここで一気に憲法改正を断行し、自衛隊の実力が十分に発揮できるようにして祖国を守ってほしいからです。

 

 自分の命を懸けて国防の最前線で日夜苦労されている自衛隊の皆さんが違憲という疑義がかかっている現状はあまりにも理不尽だと思います。

 

 本来軍人の功績に報いるためにできた勲章制度も今の自衛隊員には現役の時にはもらえません。

 

 武人は名誉のために命を投げ出しても祖国を守っていただけるのです。名誉もなしに命を差し出せというのはあまりにも酷ではありませんか。

 

 もはや北朝鮮はCHINAのコントロールも効かないところにいるようです。

 

 非核化して無力化することが日本のいやアジアの安定につながるのです。

 

 歴史を学び、そして将来を見据えて選挙に行きましょう。

 

 私は個人選挙区も比例も自民党と投票します!