断末魔 逃げ出すねずみの 見苦しさ | 井上政典のブログ

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 歴史ナビゲーターの井上政典がお贈りする祖国日本への提言です。
 
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 民主党が崩壊の断末魔をあげています。

 党がまとまらず、代表にでてこの党を再生しようとする人さえも出てこない有様です。きっと、民主党員自体がこの党の行く末を見限っているのではないでしょうか?

 3年前、同じようなことが自民党で起きました。それでも、自民党という歴史を持った政党は、なんとか持ちこたえ今回の返り咲きを果たしましたが、民主党ではそれももう無理なのかなという気がします。

 3年前の自民党と今の民主党の何が違うのでしょう?

 以前の自民党も逃げ出す人も出ましたが、危機感をもって立て直すという人たちもいました。

 谷垣前総裁は色々言われていますが、私は彼を評価します。というのも、ボロボロで借金と苦労しかない自民党を立て直すというのは並大抵の力ではできません。攻撃力は弱いけれど、党内融和を図り、まとめる力があったから、過去の自民党は崩壊せずに再生したのだと思っています。

 当然、政権与党として長年君臨した党ですから、地方組織もしっかりしているからそれができたということもありますが、一度苦い薬を飲まされて、古い体質の自民党を象徴する左派もどんどん引退や落選したので、今回は一皮むけた自民党になっているのではないでしょうか。

 やはり、日本国の中心である皇室を尊崇し、英霊に対して崇敬の念を持つ人たちの集まりに、この国難を託したいという国民の気持ちの表れと思っております。谷垣氏は靖国神社へ行かなかったから、総理になれなかったとも言えるでしょう。

 今日のモーニングバードでも、比例票では自民党は過半数を超えていなかったとか、いろんな分析をしていますが、議院内閣制度では、議席の数が最重要であり、試合を終えたあとに違憲な状態で選挙をしたから、無効だというアホな奴らがいますが、それならば選挙をすると気に言えと思うのは私だけでしょうか?

 試合の結果が出てからルールがどうのこうのというのはおかしな議論としか言えません。

 一票の格差と言いますが、人口比だけで票を割り振ったら、都会だけの論理ですべて日本の未来が決まってしまい、地方の文化はなくなります。

 昔、大陸に統治機構をならってできた日本国の政府も、武士の登場によって平安末期から大きく変わりました。鎌倉幕府は京都という都への一極集中から、各領国への分散、つまり地方主権の時代になってきたからです。

 もし、鎌倉の武士の時代がなかったら、日本はここまで発展していないと思っております。

 中韓では、最近まで貴族が政治をし、武官である軍人の地位はいつまでも帰属の下にありました。今の社会体制もそれを踏襲し、都への一極集中で文官が武官に優先されています。

 韓国でもソウルへの集中が問題になっていますし、ソウル以外の都市で元気なのは、日本との窓口の釜山と国際空港のある仁川くらいのものでしょうか?ほとんどの人口が都市に、特にソウルに集まり、政治・文化・経済の中心を占めています。

 CHINAでは昔から都のあった場所がそれぞれ栄えていますが、権力や富は北京や上海、重慶、青島などに集中しています。都会の文化と農村部の文化ははるかに差があります。

 ところが、日本は鎌倉時代から地方分権となり、ある程度の差はあるにしても地方にも歴史・文化・経済の中心がそれぞれあり、それが特色となっています。小京都と呼ばれる雅な文化も地方に点在しています。

 民主党はやはり根本が中韓が基本となっているのか、すべて都市部、そして党議党則を盾にして中央集権そのものを実践してきました。地元に根付かない「ふあっとした民意」で選ばれていたために、逆風が吹くと簡単に吹き飛ばされてしまいました。

 現職閣僚が8人も落選するという前代未聞の珍事は、この人たちがその地方の人たちから自分たちの代表だと思われていない証左ではないでしょうか。

 田中真紀子も現場主義と言いながら、偉大な父親の築いた角栄王国が現場ではなく、東京がその現場だとみんなに気づかれて落選しました。もし、それぞれの地方の人が、おらが村の代表で、大臣にみんなで押し上げたという気持ちがあれば、これまでボロボロにならなかったでしょう。

 小沢一郎も今回まではといって小沢の名前を書いた人が多かったと聞いていますし、前回よりも大幅に表を減らし、対抗する自民党の若手候補者の躍進が目立ち、次は勝てそうだという機運が高まっているそうです。

 つまり、民主党の政治家は故郷、郷土、国家という求心力の中心の概念がなかったと言えるのではないでしょうか。

 そして二大政党制という日本人にはそぐわない制度を日本のことを愛していない小沢一郎や鳩山由紀夫が作り上げ、マスコミの粉飾によって、日本国民が誑かされ作ってみたものの、やはり合わないということに気づいた選挙でもありました。

 日本の文化は「調和」と「むすび」でできており、決して対立から生まれるものではないということを国民みんなが思い知ったことでしょう。

 自民党がまだ組閣もしていない状態にもかかわらず、株価は上がり始め、円安となり、景気が上向き始めています。マスコミの役目はそれを打ち消すのではなく、景気が良くなることはいいことなのだからもっとはやし立てるべきだと思います。景気の動向はほとんどが「気分」によるものですから。

 安倍首相にまだなっていない時から、このように変わること自体すごいことですよね。さらに皇室典範改正問題でも女性宮家の創設を断念とありました。これを神風と言わずしてなんというのでしょう。もし、このまま、民主党政府が続いていたり、ある一定の勢力を持ち続けていたら、これもうまく丸め込まされていたかもしれません。

 日本郵便の社長が急遽交代しました。民主党の肝いりでなった現社長が副社長にこのドサクサに紛れて交代しましたが、株主は日本政府であり、その政府の意向に沿わずにこれを火事場泥棒的にすること自体があまりにも唐突で、おかしいと思います。

 小沢一郎の息のかかった人にこれ以上影響力を残すこと自体が国の進路を誤ると思いませんか。

 さあ、民主党はこれからが見ものです。だれが火中の栗をひろうか。いや拾う勇気を見せてくれるか。これから数年は日の目の当たらない地味な立場になると思いますが、それをあえて引き受ける政治家こそが将来日本を託す政治家になるでしょう。でも、谷垣氏のように勇気や功績は忘れ去られる可能性はありますが・・・。

 テレビで偉そうにしゃべっている民主党の国会議員や細野がただの大衆迎合政治家レベルで終わるか、代表となりこの党を立て直すかによって、この人が本物かどうかが決まるでしょう。誰となっても民主党は党の綱領を作成しないと簡単にはダメでしょうが、あえて火中の栗を拾おうとする政治家に注目しています。