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給食のおばさん

新米・給食のおばさんが見た、いまどきの学校給食の現場へようこそ。
毎日、ドジっては落ち込み、舞いあがりながらも、楽しく働いています。
事実に基づいた創作エッセイです。
エピソードは実際の出来事をもとにしていますが、
登場人物や施設、団体は架空のものです。

ずいぶん長い間中断していましたが、何事もなかったかのように再開……チョキ








小学校の給食の1人当たりの量は、低学年(1・2年生)、中学年(3・4年生)、高学年(5・6年生)の3段階に分かれている。


ご飯や炒めもの、あえ物、スープなどは、全体量を計り、食事を提供する人数で割って1人分の基準値を出し、3段階の数字を掛けてから、1クラスの生徒数を掛け算していく。

かきぴーの学校では、中学年を「1」つまり基準値として、低学年量は「0.9」倍、高学年は「1.1」倍としている。

パンや肉・魚のメインディッシュは、3通りの大きさのものが、業者から納入されてくる。低学年=40g、中学年=50g、高学年=60gといった具合。


初めて見た時、低学年用の魚の切り身やパンの大きさが高学年とあまりに違うのでびっくりした。

職場に入ったばかりで、まだ、ご飯くらいしかメニューに食材に触らせてもらえなかったかきぴーが感じた疑問。




「低学年の先生は、こんなに小さなパンを食べているんだろうか?」




だって、ご飯は低学年の量を計算して1クラスまとめてバットに入れるのだ。

この中には担任の先生の食べる分も入っているわけで…。

じゃあ、おかずやパンもやっぱり低学年量なの?

低学年の先生って、なんだかかわいそう……



その疑問は、ご飯の次にパンに触らせてもらえるようになって解決した。




先生方のパンは、高学年のパンと一緒に入ってくる。大きさは高学年と同じ。

低学年や中学年の担任のパンは、生徒のパンと混ざらないようにアルミホイルに包んでクラスのバットに入れるのだと教わった。

大きさを見れば一目瞭然なのだが、給食当番の子供がわいわいと配る現場を思えば、

間違いのないようにしておくのが、無難だろう。


お肉やお魚の切り身の焼き物、揚げ物も同様に、高学年サイズをアルミホイルで包む。

肉の上にタレやソースをかけるものは、まずアルミホイルに乗せ、ソースをかけてから包んでバット入れる。

なんだか先生の分だけホイル焼きの別メニューみたいだ。



じゃあ、給食によく出るししゃもは?プチトマトは?果物は?



さすがに、これらの大きさを3段階に分けて納入するのは無理なようで、

じゃあ、どうするかというと…




個数で区別する。

高学年はししゃも2本、低学年は1本、といった具合に。



でも、いくら低学年でも、ししゃも1本はなんだかなあ…。

2本ついてくる先生のお皿を見て、

「先生ずるーい!」

とブーイングする子供達の声が聞こえてきそうだ。




あ、みかんはさすがに、全部区別なしの1個づけよ。




よその学校は知らないが、かきぴーのいる大石小では、こんな感じにひひ

































同期入社の人たちと、仕事の後、待ち合わせしてお茶した。

彼女達とは、入社時の2日間の研修と健康診断で会ったきりだったが、

ぞの後、それぞれの職場でどうしているのだろう?


私より年齢が上で、大学生の子どもが2人いる中村さんは、
植生第一中学というところで働いている。

ここは、隣にある植生小学校との親子給食だ。
親子給食とは、給食を作る学校=「親」、

それを配給される学校=「子」という仕組みで、
1校で2校分の給食を作ること。
少子化で生徒数の減った学校や給食設備が弱い学校の給食を統合して、効率化を図るシステムらしい。
「最初に小学校の給食を作って配缶して、トラックで運んで行くのよ」
「へえ~」
「週に2回くらい、小学校出張当番がまわってきてね~。けっこう大変だよ」
「小学校と中学校じゃ、味が違うんでしょ?どうしてるの?」
「うちの中学の栄養士の先生が献立作ってるんだけど、小学校の方じゃ、
カレーやマーボー豆腐が辛すぎるって言われるね」
「小学校の栄養士の先生は何してるの?」
「それがさー、2人の先生があんまりコミュニケーションとれてなくて…、
あ、チーフに先生の話とか、外でするなって言われてるから、ここだけの話にしてね。
小学校当番で行くとさ、小学校の先生に、中学の先生のことですんごく愚痴られるの。
うちらはさ、ただ言われた通りに作るだけで、特に私なんかまだ下っ端だから、
愚痴られてもどうしようもないんだけどね~」

下っ端と言いつつ、すでにベテラン給食のおばさんの風格が漂っている。


大学卒業後、フリーターから給食のおばさんになった梶原さんは、
給食のおばさんというより、「お姉さん」。
働きながら栄養士の資格をとりたいというがんばりやさんだ。

英洋小学校というところで働いているが、ここは地域でも評判の新築校。
給食室も最新式らしい。
「ドライシステムなんです。研修でちょっとやりましたよね。
水を一滴も床にこぼしちゃいけないという…」
「え~!どうやって洗い物とかするの?」
「シンクがドライ仕様っていうか、こぼれにくい形にはなっているんですが、
それでも気を使いますよ~。
チーフが厳しくて、特に午前中は、ちょっとでも水をこぼすと叱られます」
「こぼしちゃったものはどうするの?」
「水は流しちゃいけないから、タウパー(紙)で拭き取ります」
「でも、きれいなところで働けていいね。休憩室なんかもきれいなんだろうな~」
「そうですね~。トイレもついてて、便利ですよ」
「いいな~、うちなんか、トイレは外よ!外!面倒くさいから、つい我慢しちゃうの」
「それ、身体に悪いよね」
「トイレ、面倒だよね。給食室出る時白衣を脱いで、トイレに入る前にズボンも脱いで。
手を洗うのも、トイレを出る時、給食室に入る時、2回も洗わなきゃいけないし」
「ネットで見たんですけど、Tシャツも脱いで下着姿にならなきゃいけない学校もあるらしいですよ」
「え~!!冬なんかどうするの?寒そう~」
給食のおばさんのトイレはかなり大変なのだ。


中村さんの職場のチーフは30代前半の男性。
「マスクしてるとね、ちょっと福山雅治に似てるのよ。背、高いしね」
「きゃー、いいじゃないですか」
「だけど、マスクをとるとね・・・・がっかりしちゃうんだな~。
口と顎のラインが違うのよ~本物と!
だから、スタッフはひそかに“上だけ福山”と呼んでるの」
「あはは、それ、笑える~」

若いチーフもおばちゃんたちにかかると…なんだかな。


数日後、その“上だけ福山”チーフが、なんと大石小に研修にやってきた。
私は笑いをこらえるのに必死だった。
だって本当に、マスクしてるとカッコいいのに、とるとがっかりしちゃうんだもの・・・。


同期といっても、年齢も環境もまちまち。

でも、同じ「給食のおばさん」という仕事でつながっているから、心強い。

話が盛り上がって、楽しいひとときだった。

みんながんばっているんだな~。私もがんばらなくちゃ。

最近、家の食事のレパートリーが少し広がりました。
給食のメニューを作ってみるようになったからです。
バランスがよくておいしい給食メニュー。
家で作りやすいようアレンジして、少しずつ紹介していきたいと思います。


たとえば、こんなスープが大好き。
洋風かきたま汁ともいうべき、

イタリアンスープ


チーズとパン粉が入ったふわふわかき卵。
小松菜の緑とにんじんのオレンジのイタリアンカラ―が鮮やかな、
優しいチキンコンソメ味のスープです。


材料(4人分)
ベーコン       12g
鶏小間肉       30g
にんじん       1/5本
タマネギ       1/4個
コーン缶詰      大さじ2(汁を除く)
小松菜        40g
かき卵 粉チーズ 大さじ1
     パン粉   大さじ2/3
     卵      L1個
水           カップ3弱
塩           小さじ1弱     
コショー        少々
サラダ油       小さじ1/2
チキンスープの素  1個


作り方
①野菜は短冊切りにする。
 ※小松菜はさっとゆでておく。
②湯を沸かし、チキンスープの素を溶かす。
③油でベーコンを炒めたら肉を炒める。
⑤②を加え、小松菜以外の野菜を入れる。
⑥卵を割りほぐし、チーズとパン粉を入れて混ぜる。
⑦にんじんが柔らかくなったら、塩、コショーで味を整える。
⑧火を強めて沸騰させ、⑥を入れる。
⑨ふわふわと卵が上がってきたら小松菜を入れて最後に味をもう一度みる。

卵はよ~くかき混ぜて、卵白をよく切って下さいね。