5月15日水曜日
栃木の実家で朝を迎え
朝のルーティーンをこなし
朝食をとったら
妹とふたり
認知症MAXで施設に入っている
母に会いにいく
まだまだ施設内での
コロナ感染の恐れが
あるらしく
施設玄関でガラス越し
携帯インターホンを使っての面会
マスクを着用して
体温を測って
平温だったら面会できる
逆に万全の体制で安心できるわね
リモートでの面会はあったが
対面の面会は今年はじめて
最後はあっくんと一緒に
会いに来て以来かも
車いすに乗って
目を閉じたままの母がやってきた
もう首が据わってない…
ボクの名前を伝えても
息子だよって連呼し叫んでも
まったく無反応…
ここからは一方的に
携帯インターホン越しに
お母さん
誕生日おめでとう
って繰り返し叫んでいたら
パッと目を開けて
ありがとうございます
って敬語で答えた！！
うれしくなって
お母さん愛してるよ
産んでくれてありがとうって
何度も何度も繰り返してたら
今度は
ああ うれしいって
手を叩き出した
厳しく
時にはやさしかった母も
赤ちゃん返りして
もうチンパンジーみたいな反応で
多分ボクが誰だかまったく
忘れているけど
おめでとうとか
愛してるとか
ありがとうって言葉に
素直に反応するのよ
うれしい言葉は
本能で反応するのね
汚れなきしあわせそうな
母の笑顔に
人目も憚らず涙が溢れた
ってか号泣…
せつなくて
胸がはち切れそうになる
時の流れの残酷さを感じちゃう
でも生きていてこそ
妹と母の喜ぶ顔が見られて
よかったねって
母はしあわせそうだった
色々な覚悟をした日
母との別れ際
松たか子風に
ありがとショコラって
語りかけたら
チンパンジーみたいに
笑顔で手を叩き出した
なんだか吹き出しちゃった
そして救われた
改めて一日一生
今を大切に生きたいって思った
施設のケアスタッフに
心から感謝する
ボクもライフシフトする
そして父のお墓参りへ
お墓参りの
花を買いに行ったついでに
とちぎ花センターの
薔薇を眺めに行った
ちょうどいい季節
母とも何度も足を運んだ
思い出の場所
美しく咲き誇る薔薇の花
美しいわねえ
花の命は短くて…
ああ 美しくせつない
薔薇の一生を
自分の人生と重ね合わせてみる
ああ 重ね合わせるのが好き〜
でも薔薇って
美しいけど棘がある…
まるでワタクシ
紋白蝶と一緒に
薔薇咲き乱れる庭園内を
飛び回るガチポチャ
ああ 花追い人〜
ああ 薔薇族！！
薔薇の香りに包まれて
しあわせな時間
もう夏の日差しねえ
風と共に去りぬの
ラストシーン
スカーレットオハラのように
太陽という名の
スポットライトの下
この大地を踏み締め
風に吹かれ
今を生きる！！
ああ もっと風をちょうだい
薔薇に囲まれ
悦に入り昇天してみる
薔薇の園を
蝶のように羽を広げ
飛び回ったら
父のお墓参りへ
緑生い茂る
気持ちいい季節
何だかもう夏の景色ねえ
父の墓前に立ち
今日までの無事
見守ってくれてたことを感謝し
この先も
健やかでお金が廻り
愛する人としあわせな日々を
過ごせるよう
引き続き見守ってくださいって
祈り願う
いろいろ伝えたら
心が整った
終わってはじまるだわねえ
お寺の横の池は
蓮の花があちこちで花開いてる
極楽浄土に
たどり着いちゃった
気分になるわねえ
賢く丁寧に暮らす日々
風薫る5月
母と面会し号泣し
薔薇の花を眺め花追い人になり
父のお墓参りをする
ゲイの暮らし
