オランダ生まれオランダ育ちの3歳が、日本でふと言いました。
「ママー キケン、キケン、*ゆっでるぅー」
*言ってる
ふむ、確かに、そう言われてみれば。
「危ないですから、線路の〜」
「危ないですから、〜お立ちにならないよう〜」
「危険なので登らないで〜」
などなど、
日本では病気も同じように「予防」の精神がすごいんですね。
3歳でまだまだ日本語が未完成の割に、きちんとアナウンスのメッセージを聞き取っていたようです
つまり、「危険ですよ」のメッセージが3歳にも十分伝わるということですね。
*4月21日以下追記
ところがその後、日本に数ヶ月滞在してオランダに帰国したオランダ人の友人と話していると、まったく違う認識をもっていることに気づきました。
彼は、あちこち自然の中を旅するのが好きで(オランダ人らしく)、私が見たことも聞いたこともないような場所を旅してきていました。
その彼が言っていたのは、
「日本が素晴らしいのは、’入っちゃダメ’みたいなサインがなくてさ、どこでも登ったり入ったりできたんだよ!」
ということ!!!!!
あれ?これってうちの3歳の子と認識が真逆じゃない?!
「そんなはずないよ。だってうちの3歳の子はこんなふうに言ってたんだから〜」
と伝えると、
「おかしいなーサインがある場合は、全部翻訳してチェックしていたんだけど・・・」
と。
彼曰く、オランダでは国立公園などに警告のサインが貼ってあり、入りたいところに入れない、のだそう。
そこで田舎育ちの私も気づいた!
日本=東京になっていたことを・・・
その彼も言っていたのですが、
日本の良さは、一般的に言われているような新宿の高層ビル群やネオン街やアニメや漫画ではないんですよね。
日本はそこをマーケティング戦略として打ち出しているのだから、海外の人にそう認識されているのは、ある意味マーケが成功している、ということです。
ところが、彼は、本当の日本の美しさは、自然や地形の美しさだったんだと今回の滞在で気づいたそうです。
特に、低地オランダで育った彼には、よほど渓谷や切り立った山が印象的だったようで、田舎育ちの私が目にも止めないような(失礼!)風景の写真を多く撮影してきていました。
(どこぞと知れぬ崖?にロープがかけてあったらしく、そこを登ったりもしていたみたい、おお、危ない、と日本人から見たら止めたくなるやつ)
似たような風景は実は南フランスやスイスでも見られるのにな、と思ったのですが、その地の空気や気候、人々がそれを特別なものにしてくれたようです。
確かに、あまり人が訪れないような場所には、警告のサインはつけられていないかもしれませんね。
そんな場所にも、どんどん人が訪れ、危険そうなことが見受けられるようになると、おそらく3歳の子供でも気づくようなサインが増えてしまうんだろうな、と想像はできますが。
次に帰国したら、私も自然の中を歩き回ってみたいな、と思わされたヨーロッパ人らしい旅日記でした。