こんにちは。

 

春休みに入る直前に、突如として入ってきたメール。

 

校長「大事な話があります」

 

長男が通うモンテッソーリスクールの校長先生からのメールニュースのことをお伝えします。

 

 

 

 

 

 

メールを開くと、

 

Youtubeリンクと、2つの添付ファイルがありました。

 

添付ファイルは、15分のYoutubeを見た後に開くよう指示がありました。

 

コロナ中でもこんな物々しい方法をとってきたことはなかったので、「相当やばいんじゃない」感を感じたわけです。

 

結果からお伝えすると、

 

  • 先生が足りません。
    病欠、産休が理由です。
  • 生徒全員の教育の質を下げないために、クラス編成をします。
  • 春休みから完全移行できるように早速あさってから新しいクラスでトライアルを開始します。
  • 来年度(今年の9月からの学年度)は3学年ごとのグループ分けに変更するかもしれません。
    *現在2学年ごとのグループ分けになっています。
 
というわけでした。

 

 

驚くべきは、対応のスピードです。

 

12月あたりから、幾度となく先生たちやPTAにあたる皆さんで話し合われてきたことらしいです。

 

先生が病欠などでずっといなかった影響を受けてしまうのは子供たち。学力の差が出ることや、学校そのものを楽しめなくなっては、とてもかわいそう。

 

それゆえ、先生のいないクラスの子たちを他のクラスに割り振る措置を急遽3月から講じることに。

 

初耳だった私たちは、驚きを隠せませんでしたが、

「生徒全員の教育の質を下げない」

という方向に納得しました。

 

しかし、編成後のクラスは、先生1人に対して35~38名。

ちょっと多すぎやしませんか?というのがオランダの保護者の意見です。

現在の日本だと、1クラスに何名でしょうか?

 

 

 

 

 

ここに、現在のオランダでのモンテッソーリスクールの落とし穴が見えます。

 

とても素晴らしいメソッドですが、先生の替えが聞きにくいことが1番のネックなのです。

 

モンテッソーリメソッドを学んだ先生を採用するとなると、ただでさえ人材不足に悩む教育業界ではそう簡単ではないというのも頷けます。

 

学校側も、採用活動は続けているが、適切な人材がなかなか見つからないとか。

 

これは本当に頭の痛い問題です。

 

給与と労働のアンバランスが、先生不足を招いているひとつの大きな要因ですが、これは近年のオランダで慢性化していると言えます。

オランダの小学校では、年齢の高い生徒を受け持つほど、給与が高くなります。また、小学校と中高等教育での給与の差も激しいとか。

 

オランダ政府も、賃上げをはじめとした対策を講じているようですが、オランダ語をネイティブとしない先生が増えているのも事実です。

そうすると、12歳で受けなくてはいけないCITOという進路を決定するテストに問題があるのではないか、という意見が出てくるのも無理はないでしょう。

 

この問題がさらに悪化してくると、子供の教育の質はどうなるのでしょうか。

 

 

今でも、オランダの小学生の保護者は、多くのサポートをしているような気がしますが、さらにもっと教育の現場まで足を踏み込まなくてはいけなくなるかもしれません。

 

もしくは、授業のカリキュラムそのものをオンラインコース化してしまうことも可能かもしれません。個人それぞれが、自分のアカウント内で自分のスピードで勉強を進めていく、という。

しかし、学校生活の楽しみが削がれる気もします。

 

 

 

 

 

私が受けた日本での小等教育は、画一教育で優れたものではなかったかもしれませんが、少なくとも私は学校生活が楽しかったです。それは、友達に恵まれただけでなく、そういう環境を築いてくださった教育熱心、生徒思い、愛情にあふれた先生たちがいたがゆえです。

 

子供たちにはなんの罪もありませんよね。

 

「オランダ語の本を読み聞かせる」などのサポートは私にはできませんが、学校の環境づくりをできる限りサポートしていきたいなと思っています。

子供たちに、学校楽しい、と思ってもらえることを大事にしたいですね。