Holland、Nederland 

→ 低地の意味を持つオランダは、海抜以下の地域を干拓してできた国です。

 

それゆえ、水害と闘ってきた歴史から、水泳のディプロマ(資格)をとることが義務付けられています。

 

ディプロマA、B、Cと3段階ありますが、ディプロマAのみ義務で、4歳半から各家庭のタイミングでスイミングスクールに通わせます。

数年前まで無料だったそうですが、移民が増えたせいか現在は4回のレッスンで5000円ほど支払います。

 

スイミングスクールといっても、日本のそれとは大違い。

 

日本では水泳選手を育成するかのような「泳ぎ」を習うので、より速く、よりきれいに、なのかもしれませんが、

 

オランダでは身を守るための「泳ぎ」を習うので、どれだけ長く浮いてられるか、楽に長く泳げるか、などが重視されている気がします。

 

 

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地域やスイミングスクールで違いはあると思いますが、

ディプロマA取得のコースでは、5つのレベルにわかれます。

 

最初に習う泳法は、平泳ぎ。

 

 

細長い浮力のある棒に乗っかって、顔を水につけることなく平泳ぎの手脚の動きを体で覚えます。

ある程度できるようになれば、水深2.5mのプールに移動し、平泳ぎに合わせて腕を使わない背泳ぎを習います。

ぷかぷかと仰向けに浮きながら、カエル脚で進みます。

できるようになってくれば、Tシャツと短パン、スイミングシューズ(他サンダルなど)を履いて50mを数回往復して泳ぎます。

潜水の練習もスタート。

飛び込んで1.5〜2m先の水中の穴を潜ります。

最終的には、長袖Tシャツ、長ズボン、スイミングシューズを履いて50mを数回往復できるようになります。

コーチに認められれば、ディプロマAの取得が認められます!!

 

ディプロマBの取得は、潜水の距離が3〜4mと長くなり、穴の位置が深くなりますが、レベルはさほど変わらなそうです。クロールや背泳ぎの形を、顔を水から出したまま練習しています。

 

ディプロマCの取得は、薄いジャケット、長袖Tシャツ、長ズボン、ブーツを履いて泳げるようになるのがメインです。

 

 

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我が子も4歳半からスクールに通い始めました。

 

泳ぎが苦手な私は、義務かどうかは関係なく、どうしても我が子には泳げるようになって欲しいと思っていました。

旅行で島に行った時に、泳ぎの得意な子は怖がらずに船から飛び込んで魚と泳いで。。

なんて事ありませんでしたか?

なんなら一緒に通いたかったくらいですが、子供の上達は凄まじく、頼もしい限りです。

 

水に顔をつけることも怖くて泣きながら行かせたプールですが、毎回進歩が見られます。

 

ディプロマAを取得すると、家族にお披露目会が開かれました。

 

今は、B取得のために通っていますが、潜水に苦戦していたものの、何故だかコツを掴んでできるようになりました。

 

ちなみに、褒める育児のオランダですが、オランダ人の水泳コーチは決して優しくないです、笑。

 

「命を守るためのもの」

 

という意識からか、結構厳しい。軍隊にいるのかと思わされることも。

 

手取り足取り丁寧に教える様子はあまり見ません。

 

泳ぎがうまいか、速いかは全く関係なく、毎レッスン300mとか500mとか泳ぐほど耐久力が重視されている感じです。

平泳ぎやクロールでも顔を水から出して泳ぐので、日本でよくやらされた息継ぎの練習は全くしてません。

 

なので、泳ぎのフォームもバラバラ!溺れているんじゃないかと勘違いするくらい、決して綺麗な泳法とは言えない子もいます。

 

でも、これだけ子供の時に足のつかない水中で長く泳ぐことができれば、きっと何かあっても身を守れるだけの水泳力はつくだろうと想像できます。

 

羨ましい・・・何かあったら母さん置いて泳いでっておくれね、笑。