各党の代表が決まり、アメリカはやっと本選挙に入ります。
ここで一つ、あまり知られていない、あるプロセスが始まります。
アメリカでは、本選挙の候補者が確定したら、その候補者はある「briefing (状況説明会議)」を受ける権利を得ます。
そのブリーフィングで候補者は、アメリカが今、最も重要とみなしている「classified information (国家機密情報)」を教えられます。
60年以上前から始まったこのブリーフィング。
この慣例が始まったきっかけとは何なのか?
ルーズベルト大統領が1945年4月12日に亡くなった時、副大統領のトルーマンが大統領に就任しましたが、彼は原子爆弾の研究について何も知らされていないまま大統領になりました。
トルーマンはその時の心境を記者たちにこう話しました:
Boys, if you ever pray, pray for me now. I don't know if you fellas ever had a load of hay fall on you, but when they told me what happened yesterday, I felt like the moon, the stars, and all the planets had fallen on me.
月と星と惑星が一挙に頭の上に落ちてきたような衝撃だった。
大統領になる直前まで、トルーマンはあの恐ろしい兵器の存在すら知らなかった。同じようなことが起きないように、トルーマンは1952年に、大統領本選挙の候補者が全員アメリカの最も重要な機密情報を知らされるプロセスを設立しました。
これは、トルーマンが体験したような、「大統領が何も知らない」という状況を作らないようにするためだったのと、選挙中に注目を浴びる候補者が誤ってアメリカの国家安全保障にリスクをもたらす発言をしてしまわないよう、らしいです。
このプロセスが金曜日に、クリントン氏とトランプ氏のために始まったようです。これから2人は色々な国家機密情報を与えられます。
どうなんでしょうね、これ。
ヒラリーさんは国務長官時代、国家機密情報を個人のメールサーバーで管理していたことが問題になりましたし、トランプさんはトランプさんであまりにも言動がワイルドすぎる。
だってつい先日、「ロシアがヒラリー・クリントンのメールボックスをハッキングすればいい」などの暴言を吐いていた人が、アメリカのテロや国際政治に関する機密情報を、責任をもって扱うことができるのでしょうか。
今までとは違う今年のアメリカ大統領選挙…考えさせられます。
11月の投票日までまた色々とありそうですね。
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Source:
http://time.com/4430630/donald-trump-hillary-clinton-presidential-candidate-intelligence-briefings/