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さて豊かさというと皆さん、どうしても
「お金」とか「成功」といったことを
思うかもしれませんが
豊かさの原理原則からすると
それはちょっと違いますよってことです。
もっというと豊かさとは
そういう見た目とか物質的なものではなく
もっと心の部分のこと。
心が満ち足りること。
不安を感じていても
絶望を感じていても
そこから切り替えが出来る知恵など
そういうものをたくさん持っている人が
豊かだと言えます。
また心の豊かさというのは
ただぼんやり生きていて
得られるものではありません。
特に「色んな経験」をすること。
これもただなんとなく経験するのではなく
うっとりするような快楽や
ときめき。
悲しみや心が引き裂かれるような痛み
そんなものも含めて
大量の感情のストックを持っていると
心豊かな人でいられます。
一方で心が貧しい人の特徴として
ちょっと気に入らなかったり
ちょっと自分の価値観に合わないからと言って
やたらめったらと人とのご縁を
切っていくということがあります。
こういう人は得てして
「坊主憎けりゃ袈裟までも・・・」
といわんばかりに
全てを断ち切ろうとします。
その人との良かった思い出も
きっとあるのに
すべてを悪く言うし
すべてを否定します。
確かにその人との関係性が
ストレスフルで
あなたの人生に悪影響を及ぼしたと
考えてしまうのは無理もないし
その人とのすべてを忘れてしまいたい気持ちも
わからないでもないです。
わたしもいくつもの別れを経験してきたので
そうならざるを得ない気持ちは
本当によくわかります。
ただ、ふとした瞬間
あんなに憎んだ相手との間に
楽しかった瞬間
心温まる瞬間を
思い出すことはないですか？
そして慌てて、その思い出を葬ろうとする。
その行為は
心豊かに生きるうえでは
ちょっともったいない気がします。
その人との関わりで感じた
あの温かい気持ちは
嘘でも偽りでもなかったはずなのです。
その気持ちを否定するあまり
すべてを断ち切ってしまうのは
経験値が一つ減るのと同じ。
確かにその人と別れに至るまで
酷いことをされ、酷い目に遭ったかもしれません。
しかし、かけがえのないものをもらっていた
時期もちゃんとあった。
そう思えることで
その経験が心の豊かさにつながるのですよ。
これはわたしの感覚ですが
５０も過ぎると過去のいろんなことが
許せてきたような気がします。
個人差アリだとは思いますけど。
わたしは意外と
嫌な事は忘れっぽいたちなのか
辛い目に遭っていたあの頃の
自分が愛おしく感じたり
そのとき、関わっていた人の影響で
好きになったものを
未だに好きなモノとして大切にしていることに
気づいてハッとすると同時に
わたしの人生に何らかの快を
与えてくれてありがとう。
という感謝にも似た温かい気持ちを
感じることが出来ています。
たとえば音楽なんてそういうのの代表ですよね。
わたしは高校卒業するまで
邦楽はいっさい聞かなかったんです。
しかし、高校卒業後、
すぐにお付き合いをスタートした
当時の彼氏さんから
「日本人なのにBOOWYを聴かないなんて
あり得ない！！」と説得され
デビュー当時からの曲を
「カセットテープ」５個分ぐらい
入れてもらったんですね。
彼といるときはBOOWYだけでなく
他にもいろいろ邦楽のロックを聴かされて・・・・
まぁ、結果、彼のほうが去るという形の
「失恋」という
人生で初めての
辛い体験をしましたが
ＢＯＯＷＹを聴くといろんな思いが
蘇ってきて辛いかと思いきや
そうでもなく
＞わたしの感受性なんてこんなもんです。
あれから30年以上
ず～～～っとわたしの人生の
お供をしてくれています。
わたしに初めての失恋という
痛手を与えた彼に対しての
思いはなつかしさ以外は何の欠片もなく
それでも「元気になれる曲」を
置き土産してくれたことに
「心の豊かさ」をいただけたありがたさを感じます。
ちなみにこれ
嫌な思い出を思い起こすものや曲でも
ちゃんと大事にしなさいって話ではないのですよ。
どうしてもその過去の思い出が
いやなら断ち切ってもいいけど
ただそれだけが全てでは
なかったはずだし
過去から得られる豊かさも
あるのですから
とりこぼさないようにしてほしいなと
おもいます。
それではどなたさまも素敵な土曜日の午後を
お過ごしくださいね。