本について、書いて頂きました。
「危険! 誰もが陥る「ジェットコースター血糖」が死のリスクを高める|管理栄養士・麻生れいみ氏が改善方法を指南」
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昼食後に眠くなったり、倦怠感を覚えたりすることはないだろうか? もしそうなら、「ジェットコースター血糖」に陥っているのかもしれない。近年、イタリアの研究によって血糖値の乱高下を繰り返すことが、心筋梗塞や糖尿病、ひいてはがんの原因になりうることが明らかになった。

では、どうすればこれを防ぐことができるのか。『脂肪と疲労をためるジェットコースター血糖の恐怖 人生が変わる一週間断糖プログラム 』(講談社+α新書)の著者で、管理栄養士の麻生れいみ氏に、ジェットコースター血糖の仕組みとその改善法を解説してもらった。
 

「ジェットコースター血糖」とは


血糖値の乱高下の繰り返しが血管の内皮細胞を痛めつけ、突然死やガン、認知症までを招く──そのメカニズムが、イタリアの研究所の発表によって明らかになった。

血管の内壁の細胞を糖分の多い液と少ない液にかわるがわる浸し、血糖値の急上昇が繰り返されるような状態にしたところ、細胞を傷つける有害物質「活性酸素」が大量に発生。この血糖値の乱高下の状態を2週間続けると、細胞の約4割が死んでしまい、動脈硬化につながる原因を作っていることが判明したのだ。

この研究によれば、こうした“血糖値スパイク”が繰り返し起きている人は、血管のあちらこちらで少しずつ動脈硬化が進行し、やがて心筋梗塞や脳梗塞を引き起こすリスクが高まるという。

血糖値スパイクは、日本では「ジェットコースター血糖」とも呼ばれており、血糖値の乱高下を改善することが五大疾病(がん、脳卒中、急性心筋梗塞、糖尿病、認知症)を予防する切り札として、注目を集めている。

我々の寿命を縮める「ジェットコースター血糖」。これを解決する近道は、食習慣を変えるしかない。『脂肪と疲労をためるジェットコースター血糖の恐怖 人生が変わる一週間断糖プログラム 』(講談社+α新書)の著者で、管理栄養士の麻生れいみ氏に、ジェットコースター血糖の仕組みと、その改善法を聞いた。

※この記事は、『脂肪と疲労をためるジェットコースター血糖の恐怖 人生が変わる一週間断糖プログラム 』から抜粋いたしました。
 

糖質制限しなければならない「本当の理由」


「血糖値」とは何か。健康診断の検査項目にも入っているので、ご存じの方は多いと思います。血糖値とは、血液中を流れるブドウ糖の量のことで、一定値より高い状態が続くのが「糖尿病」です。

ごはんやパスタ、うどんなど、糖質の高い食事をすると、血糖値が上がります。すると、すい臓から血糖値を下げるホルモン「インスリン」が分泌され、血液中のブドウ糖を筋肉や脂肪細胞へ運びます。こうして血糖値が下がり、私たちの体はインスリンの働きによって血液中のブドウ糖量が一定に保たれます。

血糖値を下げるホルモンは、私たちの体の中に唯一、このインスリンしかありません。

血糖値上昇に関与するのは、主に「糖質」です。

糖質を過剰に摂取する食事を続けると、血糖値を下げようとインスリンがどんどん分泌され、ブドウ糖を脂肪に換え、ひたすら脂肪細胞に蓄えていきます。

これが肥満の原因です。
 

「糖質」と「五大疾病」の深い関係


インスリンを分泌し続けると、すい臓は疲弊して働きが悪くなり、結果、インスリンの効きが悪くなったり、分泌量が落ちたりして、ブドウ糖の筋肉への取り込みがスムーズにできなくなります。そして食後の高血糖にとどまらず、血糖値が高い状態がずっと続くようになるのです。これが糖尿病です。

さらに、血糖値があわただしく上がったり下がったりすると、活性酸素により、血管内皮細胞が傷つけられます。こうした酸化ストレスは血管の老化を招き、認知症をはじめ、さまざまな病気につながります。日本人の五大疾病、がん、急性心筋梗塞、脳卒中、糖尿病、精神疾患、そのすべてに、血管の酸化ストレスが大きく影響しているのです。

糖尿病は大きく2つに分けられます。何かの原因でインスリンがまったく分泌されなくなる1型糖尿病、生活習慣や遺伝的要因などで発症する2型糖尿病。いずれにせよ、糖尿病になると、すい臓の働きが弱まり、インスリンが足りなくなる、もしくは完全に出なくなってしまいます。

繰り返しますが、食べ物で血糖値に影響するのは、主に糖質です。そして、白米の摂取量が多い人ほど、糖尿病の発症率が高くなるというデータもあります(グラフ参照)。



糖質を制限すれば、食後の血糖値の上昇を避けることができます。インスリンを節約し、太らずにすみ、血管を酸化ストレスから守ることができます。つまり糖質制限は、生活習慣病を予防し、五大疾病のリスクを大幅に下げる方法なのです」