「1食につき20-40gを1日3食、
これとは別におやつで1日10gほど摂取すると考えれば、
70-130g/日になるような食べ方が良いと思う。
ただし、決して70-130g/日さえ守っていれば良い訳ではなく、
1食20-40gを優先した考えから算出している数値。
食事のたびに食後高血糖が起きているので、
当然のことながら毎回、食後高血糖が起きないように
糖質量をコントロールする考え」。
①世界的にさまざまな論文で使われている糖質制限食の定義では、
ある国の研究グループでは糖質の摂取量が120g以下、
別の研究者の考え方では130g以下、
あるいは150g以下などとあるが、
こうした数値にとらわれる必要はない。
②ランダム化比較試験(RCT)では、参加者の1日当たりの摂取量が
平均で130gになった(Intern Med 2014, 53, 13-19)。
RCTに登録するということは、少なくとも糖尿病治療に
おける食事療法への意識が高いであろうと思われる人だが、
それでも平均が130gということは、
半分の人は130g/日を守れていなかった。
にもかかわらず、参加者全員のHbA1cは低下していた。
・糖尿病治療における糖質制限の目的は、
あくまでも血糖改善なのだから、70-130g/日であれ、
150g以下/日であれ、どのような定義を用いて指導するにせよ
結果が得られればいい。
・たとえ指導内容と乖離した摂取量であっても、
治療目的が達成できていればそれでいい。
だから、定義にはそれほどとらわれる必要はない。
↑楽しくやる。楽しく続けられるかどうか。結果をだせ!by麻生
糖質摂取の推奨量に下限は設けるべきか。
③極端な糖質制限食、いわゆる
「ケトジェニックダイエット(ケトン産生食)」への
考え方については、2015年に発表されたEMPA-REGアウトカム試験で
総死亡率の低減が認められる結果が出て、2016年にその機序として
「ケトンの産生こそがSGLT2阻害薬における臓器保護、
生命予後の改善を生む」という仮説が提唱されており、
取り巻く状況はかなり大きく変化している。
ただし、この点について現時点では議論があるところ。
・ケトジェニックダイエットを実施する際には、
マルチビタミンやミネラル、カルシウムなどの
サプリメントを摂取するようにと
てんかんの国際的な治療グループが推奨。
サプリメントを摂取しないと微量元素が
不足するような食べ方は推奨しないという考えから、
下限が必要では。これが、はじめに示した推奨量。
④糖質の「量」に主眼を置く糖質制限に対し、
糖質の「質」に着目した低GI食に関する研究も盛んに行われている。
OmniCarb試験では、糖質の量と質のどちらが糖代謝への
影響がより強いのか、ということについて検討が。
・それによると、低糖質であれば高GI、低GIに関わらず
血糖の改善につながるとの結果。
・一方で、低GI時の高糖質摂取は、低糖質摂取下での
高GIより血液中の糖とタンパクが結合してできる
フルクトサミン(FA)や、血中タンパク質のアルブミンと
ブドウ糖が結合したグリコアルブミン(GA)の成績が悪い
(BMJ Open Diabetes Research and Care 2016, 4, e000276)。
GIは高糖質の状態では効くのでしょうが、
低糖質の状態であれば、あまり関係しないだろう。
⑤GIで気を付けたいのは、果糖に対する判断が甘くなる。
果糖はブドウ糖に変換しにくいので、GIは20(低GI=55以下)となるが、
これをもって果糖が低GIの良い食品と言えるかといえば、懐疑的。
というのも、UCD(米カリフォルニア大学デイビス校)の
グループがまとめた論文
(J Clin Invest 2009, 119, 1322-1334)によると、
果糖摂取群とブドウ糖摂取群で糖代謝能を比較したところ、
果糖群の方が3カ月後の糖代謝能が悪くなっていた。
・中性脂肪(TG)に転換しやすい果糖では、
内臓脂肪が付いてインスリン抵抗性が高くなっている。
GIとは、単回投与における食後血糖に対する影響を見た結果だが、
果糖では中長期的な影響がある。
そう考えると、やはりGIだけで判断するのは早計だろう。
https://www.m3.com/open/clinical/news/article/506968/
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