がんの専門医であります
古川健司医師のお話が
東洋経済オンラインの記事になったので。
「がん細胞を兵糧攻め!「究極糖質制限」の威力
初の臨床研究で約7割の末期がんが改善した
がん細胞は、ブドウ糖をエネルギー源とする――。
これは、1931年にノーベル生理学・医学賞を受賞した
オットー・ワールブルグ博士が、マウスの「癌性腹膜細胞」を
用いた実験で解明し、1923年からの一連の論文で発表したものです。
2人に1人ががんに罹患し、3人に1人ががんで亡くなるとされる中、
今日のがん治療の大きな問題点といえば、この90年以上も
前に発見された事実が、まったく生かされてこなかったことに尽きるでしょう。
今では、がん細胞は正常細胞の3~8倍ものブドウ糖を
取り込まなければ、生命活動を維持できないことも分かっています。」
(銀座東京クリニックより)
そう!簡単にいえばこの性質を利用したのが
がん組織を検出することができる、PET検査!
「ブドウ糖欠乏状態の体が生み出す「ケトン体」
その理由は、2つ考えられます。
1つは、がん治療の現場において、患者の栄養管理や
食事指導内容が軽視され続けてきたこと。
そして、もう1つは、糖質の代名詞である炭水化物が、
私たちが生きていくために必要な、3大栄養素の中核を担ってきたことです。
確かに、私たち人間の生命活動は、糖質が体内で分解されてできる、
ブドウ糖を主なエネルギー源にしていると長く考えられてきました。
しかし、結論から先に言えば、ブドウ糖が枯渇すると、
人間の体内ではブドウ糖に代わる、緊急用のエネルギーが生み出されます。
それが、私ががん治療の鍵としている「ケトン体」という酸性の代謝物質です。
このケトン体は、皮下脂肪や内臓脂肪が分解されることで産生されます。
そして、正常細胞がケトン体をエネルギー源にすることができるのに
対して、がん細胞は基本的にそれができません。
がん細胞には、ケトン体をエネルギーに変える酵素が欠けているからです。」
この図があると、わかりやすいかも。
「ここに、がん治療の大きなヒントが隠されています。
がん細胞といえども、普通細胞と同様に、栄養源を絶たれれば
死滅への道を辿らざるを得ないからです。
ケトン体のすごいところは、単にがん細胞の栄養源を絶つことだけではありません。
がんを誘発する酵素(β-グルクロニターゼ)の活性を低下させるなど、
それ自体に抗がん作用があることが、動物実験などで解明されています。
さらに、がんの発生起源と考えられる乳酸を除去し、
ミトコンドリアの活性化を促す「長寿遺伝子」のスイッチを入れる
働きがあることも、最近になってわかってきました。
臨床研究(「ステージⅣの進行再発大腸癌、
乳癌に対し蛋白質とEPAを強化した糖質制限によるQOL改善に
関する臨床研究」)をもとに体系付けた、
「がん免疫栄養ケトン食療法」とは、
このケトン体を治療のベースに据えた、
がん細胞を弱らせて正常細胞を元気にするための、
食によるがんの兵糧攻め戦法に他なりません。 」
後ほど、後半
http://toyokeizai.net/articles/-/144042
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