ダイエットを始める前に
同書では、始める前の注意点として、
まず「筋肉量を減らさないこと」をあげ、
体組成計を用いて、毎日決まった時間に
同じ条件で記録することを勧めている。
また、ケトジェニックダイエットは、
健康な人向けのものであるため、
糖尿病の人や腎臓・肝臓に問題がある人は、
主治医と相談するようにとのこと。
やってもよい期間は、2週間を目安に最長でも
1カ月以内。
気になる症状があるときは、
自己判断せずに医師や専門家の意見を仰ぐこと、
1カ月以上継続したい場合は、
血液検査を受けるなどして体調や健康状態を
チェックしてから行うことを示している。
これだけは押さえたい4つのルール
ここからは、ケトジェニックダイエットのやり方をまとめていこう。
■ルール1. 糖質を制限する
摂(と)ってもよい糖質の量は、1食20g以下(1日あたり60g以下)。
同ダイエットが他の糖質制限と大きく違う点として、
糖質量が100gあたり10g未満の食品・食材は
「低糖質食品」とみなし、1食分の糖質量にカウントしなくてもよいとしている。
■ルール2. タンパク質をしっかりとる
1日に摂るべきタンパク質の量は、
体重1kgあたり1.2~1.6g(多くても2.0gは超えないように)。
体重55kgの人なら、1日55kg×1.2~1.6g=66~88gが必要量。
この体重の人が、肉だけでタンパク質を摂るとすれば、
肉は正味量の約20%がタンパク質量のため、
1日330~440g必要となる。
各食材のタンパク質量の目安は以下を参考にしてみよう。
肉類(100g) 約20g
魚類(100g) 約20g
卵(1個) 約6g
豆腐(1丁=300g) 約20g
大豆(100g) 約10g
なお、タンパク質を摂取できる食材は、
牛・豚・鶏・羊などの肉類全般、
魚介類全般、卵、大豆製品。
中でも牧草を食べて育った
「牧草牛(牧草飼育牛)」は、
オメガ3脂肪酸などの栄養素を豊富に含んでいるため、おすすめとのこと。
■ルール3. 食物繊維・ミネラルをしっかりとる
1日に摂るべき食物繊維の総量(水溶性と不溶性の合計)は20g以上。
葉野菜は重量の3~5%が食物繊維のため、
食物繊維の1日の摂取量を生の葉野菜に換算すると400~670g。
両手山盛り以上の野菜をサラダにして食物繊維が
約20g摂れるとしている。
同書では、「肉・魚」と「野菜・きのこ」を同量ずつ
食べることを推奨。
野菜の中でもいも類・根菜類には糖質が高いものが
多いので、注意必要とのこと。
1日に摂るべきミネラルの量は、カリウム3.5g以上、
カルシウム650mg以上、マグネシウム350mg以上。
ミネラルは、大豆、生わかめ、ほうれんそう、納豆、
アボカド、アーモンドなどの食材から摂れる。
■ルール4. オメガ3脂肪酸を小さじ1杯以上/1日
1日のオメガ3脂肪酸の必要量は2g以上(1日小さじ1杯以上)。
体内で合成できない「必須脂肪酸」は、
オメガ3脂肪酸とオメガ6脂肪酸の2つ。
普段の食事でオメガ3脂肪酸は摂りにくいため、
同ダイエットではあえて1日の量を定めている。
オメガ3脂肪酸は、以下のオイルから摂取できる。
サチャインチオイル
あまに油
えごま油
ヘンプシードオイル
青魚の油
これらのオイルは加熱調理には向かないので、
サラダなどのドレッシングにするか、
冷たいスープに混ぜるとよいとのこと。
なお同書には、OK食材・NG食材や、
自炊派・外食派・コンビニ派にあわせた食材の
選び方も書いてあるので参考にしてみよう。