たとえば牛も草を食べて
そのセルロースという成分から
腸内細菌でたんぱく質や脂肪を合成している
青汁で生きる人や不食の人は
空気中の窒素が
腸内細菌によりタンパク質合成が
行われていると推定されるそう
人の腸内細菌の可能性は∞
だから、健康であるなら
どんな人の食事法も一概には否定できないし、
一番の共存者腸内細菌は大切にしたい
フランスの研究者が、藻細胞壁の分解を専門とする酵素を発見。
この酵素を生成する細菌の菌株は、
日本人の腸にしかいないらしい。
この方よ、プレビウス様です。ピキーン
(画像:natureより)
∞な興味深い、 2010年4月7日号の「ネーチャー」の掲載記事を
ー下記抜粋ー
「 海洋細菌の中で、藻細胞壁の分解を行なう酵素を特定した」と
フランスのロスコフ海洋生物研究所の生物学者Mirjam Czjzekは述べている。
「この酵素が見つかる他の場所は1つしかない。
それは日本人の腸に見られる細菌の中だ」
研究所の生物学者によるゾベリア・ガラクタニボランス
Zobellia galactanivorans(一般的な海洋細菌の分析)
から始まったものだ。
この研究の中で、ポルフィランを分解する酵素を見つけた。
ポルフィランとは、紅藻類の細胞壁で見つかった炭水化物だ。
この酵素をコード化する遺伝子は他の場所で発見されていた――
人間の腸で見つかった微生物バクテロイデス・プレビウス
(Bacteroides plebeius)のゲノム。
菌株が、藻を分解する酵素を生成するわけではない 。
そういった菌株は、日本人にしか見つかっていないのだ 。
研究者たちによると、この酵素は紅藻類を食べるのを助けるという 。
紅藻類の中で、西洋人にとって最もなじみが深いのは
巻き寿司の周りに巻かれている海苔だろう 。
紅藻類は、セルロースと厚いゲル状多糖からなる細胞壁を
持っており、これが海苔や寒天など紅藻から作られる製品の原料となっている。
日本人の過去において、どこかの時点の誰かの腸で
この酵素をコード化する遺伝子がガラクタニボランスから
プレビウスに入り込んだのだ。
この幸運なプレビウスは、紅藻類を処理するという
新しく得た能力を活用して腸環境に広がり
最終的には日本人の集団に広がって
彼らの海藻をたくさん食べる食事習慣から
さらに多くの栄養を得るようになったのだろう 。
人間の腸内には無数の細菌がいて、
彼らが生み出す消化酵素の利点を
人間は得ていることは知られているが
「このような民族的な違いを示した研究は
これまでにないと思う」と大学の免疫学者は語っている 。
ただし、この研究は18人の北米人しか対象にしていない
日本人では13人のうち5人がこうした腸内細菌を持っていたが
18人の北米人は持っていなかったという。
この腸内細菌が、人の海藻の消化にどれほどの影響を
与えているかについては測定されていない。
また、海藻を食べない人の中でこの細菌がどうなるかについてもわかっていない 。
「2年前から寿司を食べるようになったが、
自分もこの酵素を持っているのだろうか、とよく聞かれる。
その答えは、その可能性は非常に低いというものだ」とCzjzek氏は語る 。
「昔は海藻は殺菌されていなかった。現代では海藻は火を使って
準備され料理されるのでこういった移転が起こる可能性はかなり低い 。
この論文に対するコメントを書いたスタンフォード大学の微生物学者
は、「現代の先進国では、非常に衛生的になり大量生産され、
加工度が上がり、カロリーも高い食品を食べている。
これは、環境における腸内細菌の
遺伝子プールが減少するなかで
個々人の腸内細菌群がどれだけ適応できるかを
テストしているようなものだ」
一方で、食事がグローバル化したことによって人々は、
それまで食べていなかったような食物を食べる機会を得ている。
次に知らない物を口にするときは、
一緒に摂取するかもしれない微生物のことを
考えてほしい。
最も親しい10兆の友人「腸内細菌」の1人に
新しい食器を提供することになるかもしれない」と述べている。
参考: http://www.nature.com/news/2010/100407/full/news.2010.169.html