パレスチナ自治区、ガザ、ヨルダン川西岸、イスラエル。

何度も耳にするこれらの単語は、私にとって意味があるようなないような、つまるところどんなに悲惨な状況に胸を痛め、心配しようとも、遥か遠い世界のどこかの話。という甚だ低レベルの意識しか持っていませんでした。

いや。

今もそのレベルが上がったわけではありませんが、一体全体何がどうなってここまでのことになるんだ?

と今更ながら疑問に思い、色々と調べてみたんです。

そして理解が・・・合点が・・・

いきません。

いったいどこから始まったの?

つまりは聖書か?

聖書が事の発端?

いっそ世界に三箇所のエルサレムを作ったら解決しないか?

 

とまあくだらないし低俗だし無責任なことしか思いつきません。

一つしかないこの世界は、そこに住まう私たちがあまりにも違いすぎて、言語もカルチャーもなにもかもあまりにも違いすぎて、同じ人間なのにこんなにも理解し合えない。

納得も理解もできないまま、わたくしのにわかパレスチナ問題勉強は頓挫しているところです。

 

そしてふと目の前の配偶者を見ると、この人も我が家のハマスかイスラエルだよね。

と思えてきました。

 

先日訪れた野迫川村。

いいところだったんです。

人の手が届かない野趣に溢れる環境は、まさしく秘境。

畳に敷いたお布団もふかふかで良い感じだったし、古いけれど清潔で良いお宿でした。

でも、朝ごはんは6時から8時の間にいただかなくちゃいけないし、チェックアウトタイムは午前10時。

私は問題ないけれど、問題はピザ雄です。

なぜなのかピザ雄は、チェックアウトタイムを守るのが大嫌いなんです。

海外のホテルの平均的なチェックアウトタイムは午前11時。

ちょっとゆっくりめのホテルで午後12時。

私がメンバーシップを持っているホテルチェーンならば、午後1時ぐらいに延長することも可能なケースがあります。

でも、温泉宿ですからね。

秘境のお宿ですからね。

10時って言われればそれはもう10時なんですよ。

普通そう思うじゃないですか。

ところがピザ雄は、こういう時必ず

「10時?じゃあ10時半にチェックアウトすればいい」

と言うんです。

 

は?何?10時って言えば10時だよ。10時にチェックアウトだよ!

 

と私がいうと、

 

「10時にチェックアウトする必要なんかない!10時半でいい!」

 

何お前が決めてんの?

ホテルのオーナーかなんかなの?

意味わからないんですけど?

 

結局ですよ。

ジリジリしている私を尻目に9時50分ぐらいからシャワーを浴び始めるんですよ、ピザ雄は。

そして堂々と10時半からヘタをすると11時近くにチェックアウトすることもあります。

海外のホテルの場合、まあ大体はそれでも通用するんですよね。

でも今回の温泉宿はちょっとダメでした。

死ぬほどお尻をひっぱたいてギャーギャー喧嘩をしながらフロントに降りていったのが10時15分。

出てきたフロントの男性に

 

「チェックアウトのお時間、すぎております」

 

と言われました。

はいそうです。おっしゃる通りです。

 

結局叱られるのは私ですよ。

ピザ雄なんてニホンゴワッカリマセーンだし、知らん顔で車に荷物積み込んでるし。

 

「やっぱり叱られたじゃん!もう絶対チェックアウト時間は守ってよね!」

 

と言ってやったら、なんと

 

「なんで叱られるんだ!セコいホテルだな!たった15分じゃないか!」

 

何言っちゃってんのあんた?

セコくないよ!

ルールを守らないあんたが悪いよ!

 

その後、

「うちのピザ雄はチェックアウト10時って言われると、じゃあ10時半だなって言う」

と友達や先輩に言ったら、全員まず一番に

「えっ!なんで!?」

とびっくり仰天してましたよ。

カルチャーの違いなのか価値観の違いなのか、あるいはただピザ雄だからなのか・・・。

到底理解できない相手が、この世界一小さな『家庭』というソサエティの中に存在している。

そう思うと、パレスチナ問題も少しは理解できる・・・かな・・・。