私は9ヶ月ぶり、ピザ雄は1年ぶりのアメリカですが、私は人生の半分以上を過ごしピザ雄は生まれて育ったアメリカですから、思っていたほどカルチャーショックには襲われませんでした。

食べ物も「あーやっぱり日本の方が美味しいねえ」と話し合いはしますが、耐えられない!というほどでもなく、ああこんなもんだったこんなもんだった、とすんなり受け入れられました。

でも今日はちょっと衝撃でした。

 

ピザ雄が体調がいまひとつすぐれず、午前中はホテルでゆっくりしたいというので、私はお洗濯やら仕事やらを片付けたんです。

そしてようやくピザ雄の準備が整ってホテルを出たのが午後1時過ぎ。

遅くなったので部屋の外の札を『Make Up Room Please』に変えた上に、フロントに立ち寄って「部屋のお掃除をお願いします」と伝言して出かけました。

そして帰宅したのが午後9時過ぎ。

部屋に戻るとドアにはMake Up Room Please の札がかかったまま。

ちょっと嫌な予感がするなあ、と思いながらドアを開けると、やっぱり部屋の掃除はされていないまま。

えっ。

掃除してないじゃん!

どうなってるの!?

 

急いでフロントに行って事情を説明すると

 

「ああ。メイドがお部屋に行ったらDO NOT DISTURBのサインが出ていたので入れなかったそうです」

 

とこともなげに言いました。

 

え?それは間違いですよ。掃除してくださいとわざわざ言いにきて、札もちゃんとMAKE UP ROOM PLEASEにしましたよ。

 

と言うと

「I am not sure〜〜〜」

と小馬鹿にしてんのかおいこら、な態度で言われました。

 

「いやいや。I am not sure じゃなくて私はとってもsureなんですよ。今見にきてくれてもいいですよ札はかかったままなんだから」

 

「I am not sure~~~」

 

これがニューヨークだと、お互い掴み合いの喧嘩になるかもな雰囲気になるところですが、ここはアリゾナ。

フロントの女性が

「I am so sorryごめんなさいね。今私にできるのは、何か必要なものがあったらそれをお渡しすることだけなんです」

と眉毛を下げながら言ってくれました。

そりゃまあそうです。

午後9時になってメイドが掃除に来るはずもないし、来られても困るし。

仕方がないのでタオルを2枚とシャンプーとトイレットペーパーをください、と言ったところでフロントの電話が鳴りました。

彼女は電話に出ながらゴソゴソとシャンプーやタオルを探してかがみ込んでいます。

電話の会話を聞くともなく聞いていると、なんということでしょう。

電話の相手に私に言ったことと全く同じことを言ってるんです。

 

「ええ。そうなんですけど、メイドはお部屋まで行ったらDO NOT DISTURBの札がかかっていたから入れなかったって言ってます。I am so sorry~~」

 

これはもう、メイド、確信犯だな。

サボってるな。

そういえば私たちがチェエクインした日、あれは確か午後5時ぐらいだったのに、お向かいの部屋にMAKE UP ROOM PLEASEの札がかかったままなのを見て

『?おかしいな?』

と思ったことを思い出しました。

I am sorryも結構口だけだし、久しぶりに感じたアメリカ的イライラでした。