↑毎度すみません。この絵のこの場所をピンポイントで探す旅のお話です。

 

腹ペコで行き倒れ寸前状態で雪崩れ込んだのは、とっても素敵な古民家カフェ『エスペーロ』さん。

フェアトレードのお洋服やグッズを売っているコーナーもあり、古民家の佇まいが本当に素敵なんです。

それにゴハンもとってもとっても美味しかった!

 

 

↑ランチセット。盛りだくさんです!もちろん、もちろん、完食できず・・・。

 

↑色々欲しくなる・・・。物を増やしてはいけない。いけない。いけな・・・。

 

 

窓から田んぼの景色や街道沿いのコスモスが小雨にしっとりと濡れて行く様を見ながら、美味しいランチをいただき、喋る喋る喋る。たっぷり1時間、食事とおしゃべりを楽しんだ後、キョウコちゃんはまたもや車にかけ戻り父の油絵を抱えて戻ってきました。

 

「この場所を探してるんですけど〜」

油絵を見せると、カフェのマスターと店主である奥さんが

 

「えっ。どういうこと?」

 

実はわたくしの父がですね・・・と事情を説明すると

「わー。それは素敵な旅ね。ねえ。本当に素敵ね。それは絶対見つけたいけど、私たちここの出身じゃないからねー」

と目を輝かせて話を聞いてくれました。

そして、

「やっぱり私たちじゃよくわからないから、ちょっと●●さんとこに聞いてみよう!」

と奥さんがお店の外に駆け出して行きました。

ええっ。

そんな申し訳ない〜

と言いながら、私とキョウコちゃんも後を追い、マスターもダダダと笑顔で駆け出しました。

 

前の通りを渡ったところにある大きな農家の奥さんが出てきてくれて、また絵を見せながら一から説明をすると、

「あら〜まあ〜それはそれは・・・見つけてあげたいけど、うーん。こんな神社あったかなあ・・・」

と首を傾げて考えこむ様子を見せた後、

 

「やっぱり主人呼んでこよ!」

と家の中に駆け込んでしまいました。

 

ええっ。

もう本当に申し訳ないです〜〜。

 

恐縮しているうちに農家のご主人登場。

またもや絵を見せながら一から説明。

合間合間にカフェのマスターや奥さん、そして農家の奥さんの説明が入り、それが微妙に間違っていて、誰かからの訂正が入ったりしてもうだんだんカオスに。

なんかこういう場面、どこかで見たことがあるなあと思っていたら、あああれだ!と思い出したのが、テレビ番組『鶴瓶の家族に乾杯』。

 

そして農家のご主人がダメ押し。

 

「うーん。この道とこの橋は多分あっちのあの辺だと思うけどこの絵、何年前の絵?え?19年前?うーーーん。確か17年ぐらい前にこの辺り全部整地して、だいぶんと様子が変わってしもたからなあ。それに僕、この辺一体の神社は全部知ってるけど、こんな神社は見たことないなあ」

 

水田のど真ん中に立つ茅葺き屋根の農家と赤鳥居。

これがリン父の絵のポイントなのに、それが『心当たりなし』認定!

挙げ句の果てにカフェの奥さんが

「これ、描かれたお父さんが頭の中でモディファイした可能性もあるわよね」

 

ん?

モディファイって英語を使ったけど、奥さん多分外国生活が長かった人なのかな?と思いつつ、そうそうそれもありえる!と思いました。

モディファイ。

つまりリン父が、

『あっちの茅葺き屋根の家とここの神社の鳥居をこの辺に配置したらなかなかええ構図になるんとちゃうかー』

と考えて実際にはない風景を描いた可能性があるのでは・・・ということなのです。

リン父、そういうことやるんです。

私がお願いして描いてもらったチョビちゃんの絵も、実家の玄関先にきているチョビちゃんとか、なぜか東北大震災の被災地を訪れているチョビちゃん。神戸港のレンガ通りを歩く猫のヨっちゃんの絵もあった、そういえば・・・。

 

しばし全員でああでもないこうでもないと話し合った末、カフェのマスターがニッコリと笑ってこう言いました。

 

「これは探偵ナイトスクープ案件だね。取材してもらえることになったら、絶対連絡してね」

 

↑標準語のマスターと奥さん。とっても素敵です。ご主人は元航空会社勤務で、ご家族そろって海外生活がとっても長かったそうです。息子さんはボストン在住。なんだかご縁がありましたね!

 

 

じゃあ探偵ナイトスクープ案件ということで!

またきます!

 

お礼を言って手を振り、笑顔でみなさんと別れました。

いやーこれは探偵ナイトスクープに取材申し込みしなくちゃねえ、と車の中でキョウコちゃんと大笑いです。

キョウコちゃんが

「探偵ナイトスクープに取材してもらえることになったら、多分あの農家のお父さんのところに取材が入って、お父さんが『この辺の神社全部知ってるけど、この神社は知らんなあ』て言われて終わるんとちゃうかな」

と言って再び大笑いしました。

 

疲れたけど楽しかった。

空気も綺麗で土地の皆さんは明るく朗らかで優しくて親切だった。

ありがとうございました。

また絶対に行きます。

できれば次はもうちょっと絵の現場に近い場所を発見したいな。

 

↓素敵な古民家カフェ&ショップでした!

エスペーロ能勢

〒563-0121 豊能郡能勢町地黄476

080-3764-7905