カオスな香港ディズニーランドの翌日は、女人街に突撃です。
↑女人街。激しい・・・。
いやーすごかった。
女人街そのものは、お店の有様はニューヨークのチャイナタウンとあまりかわらなかったし、売られている品物も似たようなものがほとんどでしたが、周辺エリアの熱気とカオスさが激しかった。
女人街を一旦通り抜けて、屋台通りみたいなところに出た瞬間、激しい臭気が鼻腔を直撃。
死ぬかと思いました。
何かわからないんですが、並んでいる屋台が全て同じような食品を調理していて、その蒸気があたり一帯に立ち込めていて、そのにおいが強烈だったんです。
私もポールも『ウグッッ!』となり、口と鼻を覆って逃げ出さなければならないほど。それなのに他の人たちは全然平気であるいているし、いや歩いているどころか、その食べ物を買い求めて食べているんですよ。
一体あれは何だったのか。
私にとっては腐った臓器を煮込んでいるにおいとしか思えなかったぞ。
そしてまた女人街に戻り、最初に目についたコレを手にとってみました。
↑ウサギ。
これね。
実は今回東京銀座で売られているのをみて、うわーフッカフカでかわいい!欲しい!ってなったんですよ。専用のサングラスとか帽子とかも別売りで、とにかく触った感触がふかふかで癒されることこの上なし。買おうか!と思って値段をみたら1万円ぐらい。
ひいいいー!
い、いちまんえん!!!
てことはこれはもしかして
「本物のラビットファーなんですよー」
お店の可愛い女性が自慢げに教えてくれましたけどね。
本物のファーはダメなのよダメなのよ。
泣きながら諦めました。
お値段も高いし。
そしたら女人街で再会ですよ。
手にとって見ていると、お店のおばちゃん(ていっても多分年下)が来て
「フォーユー。チープ。チープ」
え。。。
「フォーユー。ワンフォー69ドル、バットフォーユー。フォーフォー200ダラー」
つまり、一個69香港ドルだけど、私のためだけに値下げで4個買ったら200香港ドルにしてあげる、って言ってるわけですよ。200香港ドルっていうと、三千円ちょっとぐらい?
ええええええ?
東京では1個1万円ぐらいで売られてたよ?
それを考えると流石に安いよね。でも本物のファーは買わないよ。
そこで「本物のファーは・・・」と言いかけると、めちゃ意気込んだおばさんが「イエスイエスリアル!リアルファー!リアル!タッチタッチ!ソフト!リアル!!!」リアルファーの大連呼。
「あー・・・いやごめんね。リアルファーはちょっと買えない・・・」
背中を向けようとすると
「ノー!!ノーノーノーノー!ノーリアル!ディスイズフェイクファー!!」
ものすごい切り返しです。超Uターンです。
あっという間にリアルファーはフェイクファーに。
「タッチタッチ!ユーアンダースタンド!ノーリアル!!!メイドインチャイナ、フェイクフェイク!!」
さっきと言ってること全然違うやん!!しかも思い切り自国を貶める発言。売れればなんでもいいのか?
ああでも、可愛い・・・フカフカ・・・欲しい・・・・ノーリアルなら・・・・(疑いながらも激しく迷う)
「イエス!!!200!オッケー!」迷って黙る私を見て、おばさん絶叫。
いや。オッケー!てああた。
自分で勝手に値段決めて自分で勝手に購入決めないでほしいんですけど。
「いや。やっぱりいらない・・・200ドルは高い」
関西の女をナメたらあかんよ。
「オッケー。テルミー。ハウマッチ」
電卓を差し出されたのでパパパッと入力したのは鬼畜の50ドル。
さすがの香港のおばさんも目が点に。
「ノー!ノー50!ギブミー190。オッケー!」
また勝手に購入決めてるし。しかも50ドルという法外な値下げを要求する相手に向かって、190オッケーて、無茶にもほどが(お前もじゃ)。
「ノー」
「オッケー。ハウマッチ。テルミー!」
さすがに50はひどいと思い、次に私が入力したのは80。
おばさん、185!オッケー!
私、ノー!90。
おばさん、180。オッケー!
私。ノー!95。
ここでおばさんが突然大幅な譲歩を。
「オッケー!ギブミー10モア!」
と言いながら電卓に120を入力してみせました。
4個120ドルということは、一個約四百円ぐらい?
ギブミー10モアでなぜ120になったのか意味が全然わからない。わからないけれど、ここまで値切れたらもういいか。
と思い、オッケー。と商談成立。
おばさんが「好きな色を選んで」と言い残して他の接客に向かいました。
そして四色選んで「もしかして本物のファーだったらごめんねごめんね。大切にするからね」と思いながらフカフカちゃんたちを手におばさんに120ドル手渡しました。
するとおばさん、
「ノー。ノー120。160!!」
は・・・?
「160!ギブミー40モア」
やっぱり関西の女をナメとるな・・・
「ない。これ以上お金ない」
本当はバッグに400香港ドルを持っていたけれど、ポッケに入っていた1ドル玉を見せながら
「120って言ったのに今更そんなこと言うんならいらない」
とフカフカたちを返そうとすると、ケッッ!とおばさん、120ドルをレジに押し込んでどっかに行っちゃいました。
一部始終を見ていた若い店番の女の子が、ニヤニヤしながら私にピンクのビニール袋を手渡して「サンキュー」と言ってくれました。
ビニールにフカフカちゃんたちを入れ外に出ると、
「いやー。すごい攻防だった。君は値切りの天才だ」
とポール。
そうだよ。
こういう値切りはもうエンターテイメントの世界なんだよ。1ドルの攻防が楽しいんだよ。
そして、関西出身のニューヨーカーをナメたらあかんのよ。