本日、神戸地方は雨ですね。
老人マンションにいると、お天気もあまり関係なく、ただただ静かな時が過ぎていくのでついついボケーっとしてしまいます。
今日は父が楽しみにしている『老人クラブ』の日。
マンション内のお年寄りが集まって、カラオケやストレッチなどの作業療法理学療法のリハビリ運動が行われる楽しい一日なのです。
希望者のみが集まるということで、今の所まだメンバーは4人のみ。
最初の頃は女性二人と父という両手に花状態だったのですが、最近イケメン長身の老紳士が加られ、リン父は「お友達ができたで」とまた大喜びでした。
それなのに朝まで床に転がっていた事件と、その後発覚した新たな腰椎圧迫骨折のため、老人クラブはお預けかとがっかりしていたのですが、圧迫骨折も重傷ではないことだし、心も体もナマっては困るということで、わざわざ介護士さんが車椅子で送り迎えをしてくださり、クラブに参加できることになりました。
ということで、今日はリン父が朝から夕方までクラブに出かけるので、私は夕食の時間までお役御免。
やれやれ、朝寝もできるしお昼間はゴロゴロするかお買い物に出かけるか・・・。
と思っていたら、朝も早よからリン父の電話で叩き起こされました。
クラブに出かける身支度はマンションのコンシェルジュ担当の方が全て整え、バッグに入れて用意してくださっていたのに、「出かける支度があらへんのや!」と大慌ての大声で電話です。
こっちは早朝に叩き起こされて訳が分からず。
「え?バッグは玄関先に置いてあるって昨日言ったよね?他に何がいるの?」
「バッグ?玄関先?そんなもんあらへんで」
「そんなはずないよ。あるよ。昨日私確認したよ」
「え?そんなもんあらへんわ」
リン父は、ボケているわけではありません。
「ボケとるんか!!!」と言いたくなる場面がしばしばありますが、年相応のスローさはあるものの、ボケているのではなく、
「人の言うことを聞いていない」+「不注意』+「自分で探す=目と手の届く範囲にないものは『あらへん』に相当する」
と言う甚だふざけた思考回路のせいで、すぐに「そんなもんあらへん」になってしまうのです。
コレ、リン母が生前めちゃ文句言ってました。
『お父さんって目の前にものが無いと「そんなもんあらへん」て言うんだから!あらへんじゃなくて、見つからないと言え!』って。
昨夜、父の部屋を出るときに玄関先の棚の上にバッグが置いてあるのは私が確認していたので、そこにあることは間違いありません。
「あらへんて言われても知らん!そこにあると言ったらあるんじゃ!!」
私も寝起きで機嫌が悪いので、思い切り喧嘩腰。
そこでしばし沈黙。
ガサーゴソーとなにやら探る物音。
見つけたな。
目の前にあったのに、目に入ってなかったな・・・。
「ノートを見せろて言われとるんやがな」
でた!年寄りの『都合が悪くなったら問題をすり替える』技!
そのノートというのは、老人クラブでの父の一日の様子を伝える、先生との連絡帳みたいなものです。
それは父の居室、つまり私が今寝泊まりしている部屋にあるのは知っていましたが、それを持っていかなければならないとは言われていなかったので、そのままにしていました。
「ええええ〜。これ、持っていかないといけないの?」
「そうやがな!」ドヤ声のリン父。
ちっ。
「じゃあ今から持っていくよ・・・」
結局、慌てて着替えてツラも洗わずに父の部屋まで駆けつけました。
二度寝できず。
ああ。
眠い・・・。
テレビもないし、時間の感覚もおかしいし・・・。
あーあ・・・。