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他にも色々お伝えしたい旅の出来事はあるんですが、昨日のソウルラストデーであまりにも衝撃的な出来事があったもんですから、思わず『ふにゃニュー』『チョビふうみ』両方で、お知らせでございます。

一昨日と昨日の二日間、礼子さんがご紹介してくださったリムさんが、ムービースターのようなリムジンでちょっとした郊外からソウルの町中をあちこち案内してくださいました。
英語も日本語もペラペラのリムさんは、細身で長身でユーモアのセンス溢れるコリアン紳士。いつも笑顔で楽しい方なんですが、ガイドとその情報網も素晴らしい。

『冬ソナ』の並木道が見たい、という私の希望を聞くや「ペヨンジュン、好きですか?」

はあ、好きです。と曖昧に応えると、

「ふうーん。私ペヨンジュン会った事あります」

ええっ。なんでまた??

「それは、私色々コネクションあるし、向こうも私の顔知ってますよ」

ペヨン様が?リムさんの顔を?

「はい。一緒にテーブルについたこともあるし、まあ7回ぐらい会ってます」

7回という微妙な数字が、逆に真実味があります。

えええー……でも、でもでも、普通そう簡単に会えないですよね、ヨン様は……。

「もう今は私、そういう方面のコネクションありませんから」

なーんだ……

「でも、ペヨンジュンの自宅なら知ってます。ホテルから近いですよ。行ってみますか?」

えげっ!!!ヨン様のお家????住んでる家????

「そう。超高級街にあるすごい家。セコムが入ってるはっはっはっはっはは」

セコムの宣伝してるし、そりゃ入ってるだろうけど、まあ私もたしかにちょっと笑いました。
で、笑ったあとに「連れてってください、ペヨンジュンの自宅」としっかりお願いしました。
本当は、韓国の古い町並みとか村とかお墓とか廃屋とか、そういうのに興味があったんですが、当日はあいにくの大雨。どんなところに行ったところで、車を降りてお散歩を楽しむような状況じゃなかったんです。それに、ソウルまで来ておいて、しかもペヨン様の自宅を見る機会まであるというのに、これを逃したらストーカーリンコの名がすたります。

ということで、ストーカー根性で、ペヨン邸見学に出かける事となりました。

ちょっとした古い町並みを見学した後、リムさんの高級リムジンがスルスルスル~っと急勾配の坂を上り、どんどん高級感の増すエリアへと入って行きます。
結構な雨が降る中、車も人通りがあまりないエリアは大きなお屋敷が並んでいて、本当に静か。いかにも高級街な雰囲気です。
しずしずと坂道を上りきったとある角で、リムさんが「あ。これペヨンジュンの車」と指差したのが、白いレンジローバー。

えっ。これ?ヨン様の?

「はいそう。写真撮って撮って」

リムさんに急かされて、車の中から慌てて写真を撮りました。

「……うーん。なんか違うような気がしてきました」

えっ。リムさん。それはどういう意味??

「ちょっと待ってください」

Uターンして向かった先は、おまわりさんの詰め所です。
何やらごにょごにょと質問して、また車をUターンさせたリムさん。

「やっぱりあの角の家です。でもあの車は違う人のものかなあ」

えー。私、赤の他人の車の写真撮ったですか。

「ま、いいじゃないですか。綺麗な車だし」

そういう問題じゃないような気が。

「ペヨンジュンの家は、ファンの人も知っている人がいて時々来てるみたいだけど、それでもあんまり正確な場所は知られていないんです」とリムさん。

ほらあそこ。
と運転席から指差してくれたのは、角に立つ高台のお家。塀が高くてほとんど何も見えません。それに、ちょっと遠すぎ。
リムさーん。もうちょっと近づいてくださいよう。とお願いすると
「これくらい?」
と10cmぐらい前進。
いや……もっと……
また10cm接近。
うう。もっと思い切り近づいてくださいってば。
ていうか、エントランスは?これじゃただの家の塀ですよ。

「え。エントランス行きますか?」

もうこの際、毒を食らわば皿までってことで。

今考えると、リムさん的にはヨン様邸の屈強なガードマンに首根っこをつかまれて放り出される(←私が)ような事態になることを案じていらしたようなんですが、生涯たった一度のヨン邸撮影チャンスに夢中になっていた私には、そんな考えはみじんも浮かばず。
ほれほれっと急かす私のためにリムさんは、そろそろ~っと角をまがり、茶色いニス塗りの木枠と黒い鉄のドアの前にそっと車を停めてくれました。

周りには人っ子一人いません。
アホ丸出しで写真を撮りまくりました。
鉄の扉には表札こそありませんが、住所もしっかり刻印されているし、これはファンの人にバレバレだとしたら、色んな郵便物も届くだろうし、ホント、スターってプライバシーがあってないようなもんだなあ。と、おのれのその行為こそが人様のプライバシーを侵害しているというのに、まるで人ごとのように思いながら、死ぬほど写真を撮りまくりました。
同じアングルの玄関写真を死ぬほど撮った後、しとしとと雨が降りしきる中、しばらくぽーっとヨン様の玄関を眺めていると、突然……。

ガチャガチャン。

と門扉を中から開ける音が。
それと同時にリムさんが、車を少し前進させはじめました。

あっ。ちょ、ちょっと待ってリムさん。
誰か出てくる。中から門が開くみたいですっ。

と言ってるのに、なぜかリムさんは、そろそろと車を動かす。

待ってちょっと、今、ほら、なんか門が……。

そーーーーっっと鉄のドアが内側にむかって細く開いた様子が見えました。
角度のせいで、ドアが細く開いたのはわかりましたが、中の人は見えません。
リムさんが、ピタっと車を停めた瞬間、ドアがそっと開き、中から人が出てきました。
ひょいと顔だけを出し、次にきょろきょろと左右を見たその顔。

あっ……………………

あれは……

ヨ……

ヨン様。。。。。

我と我が目を疑いました。

でも、あの顔は、まごう事無きヨン様のお顔。

えええええええええええええええええええええええええ……。

なんちゅうか。
チョー普段着で、まあ言ってみれば生ゴミを捨てに出かけるとか、近所の八百屋に大根買いに行くとか、そういうノリの雰囲気で、髪の毛もちょっとボサボサ。
でも。
でもでもでもでも。
ななななな、なんて……なんて美しい顔……。

ひいき目ゼロです。
ファンじゃなくても、ただの通りすがりのホットドッグ屋のおっさんでも、あれは思わず目が釘付けになる美しさです。
思っていたより全然若々しくて、目もキラキラ美しくて大きくて、素晴らしく目立つ人形のような完璧な顔立ち。
本当に本当にほんっっっっっっっっとうにこの世の物とも思えないほどの美しい顔です。
ちょっとね、そこにそんな普段着で普通の顔してノソーっと立ってキョロキョロしていていいような、そういうレベルの顔じゃないですよああた。
と、思わず呼び止めて注意したくなるほどの綺麗な顔です。

いや。
美しいってのもアレだけど、ていうか、それより、え?マジで?マジでヨン様を生で?こんな至近距離で、私ってば見てるわけ?ま、マジ???

距離にして、車が間に一台停まれるかどうかぐらい。まさしく目の前にヨン様。

マジで?マジでマジでマジでマジでマジで????
もしかしてヨン様の弟とか親戚とか双子の兄とか、そんなんじゃないですか?いや。もしかして、幻?白昼夢?

と、あれこれ考えたんですが、正味この間おそらくわずか数秒です。
そして、だらしないことこの上ないんですが、頭の中は真っ白。指一本動かせず、ただひたすら「彼ですよ彼彼。彼が出て来ましたよ彼彼彼彼彼彼」と、ヨン様に目が釘付けになりながらも、口だけでリムさんに訴え続けました。

そして、誰かを探しているような顔でキョロキョロと左右を見たヨン様と、ビシーっと目が合った。
と思った瞬間、彼はすっと後にさがってドアを閉めて中に入ってしまいました。。。。

あああああ……。
消えてしまった…………。

その後残った気持ちはというと、

「なんという申し訳ないことを……」

というヒジョーなる罪悪感でした。
人様の、赤の他人のお家を覗き見したという罪悪感とか、じろじろと赤の他人の顔をガン見した罪悪感とか、その他モロモロです。
もちろん、頭の中は真っ白で写真を撮るどころではありませんでしたが、ああ手にカメラを握った状態でヨン様が出てこなくてよかった……、とも思いました。だって、よく考えたら相手は超有名人とはいえ、自宅でさえくつろげない状態に追い込むなんて、そりゃ失礼千万ですよね。
は~……悪い事しちゃったなあ……
と思わずつぶやくと、リムさんが「え?どうしてですか?」と笑いました。
ていうか、リムさん。
私が「彼彼彼彼彼彼彼彼彼彼彼彼彼彼彼彼彼彼彼彼彼彼彼彼彼ですよ彼ですよ出て来た出て来た彼が彼が彼が彼が彼が彼が彼が彼が出て来た出て来た来た来た来た来た」って、まるでエコエコアザラクのように言い続けている間も、完全無言だったんですけど、感動なさすぎ。ていうか、反応してくださいよちょっとぐらい。
するとリムさんが言うんです。

「あー。私たちの車の後ろに白いレクサスいましたね。私たちが車を動かすのを待っているようだったので見ていたら、車を停めて彼の家に入って行きましたよ。彼は多分あの人たちを待っていたんじゃないですか?」

えっ!
後ろの車?

「はい。女性と男性がお家に入っていきましたよ」

そうか。
じゃ、その人たちを待って、ヨン様はお家から出て来たわけね。メイドさんとかが出迎えるんじゃないんですかね?

「メイドもいるみたいですけど、友達や親戚は自分で出迎えるんじゃないですか?私、知りませんけど」

そんな話をしながらヨン様邸の先の行き止まりでUターンし、再びペヨン邸の前にさしかかると、確かに白いレクサスが、さっきヨン様が出て来たドアの手前に停まっていました。

そうかあ。
お客を待って出迎えに来てみたら、わけのわからん黒塗りのリムジンからアホ面の日本人が顔を出していた、っていう構図か……。

なにはともあれ、ストーカーリンコ、ついにペヨン様に遭遇しました。
正直な気持ちは、なんとなく苦々しいような恥ずかしいような、そんなことどうでもいいじゃないかなような、そういう複雑でちょっと切ないような気分です。
そして、今も鮮明に思い出す、ヨン様が出て来た瞬間のあの印象。
私の心に浮かんだ最初の言葉は
「ヨン様、キャベツを買いに行くんだろうか……」
でした。出て来た瞬間の彼がキャベツを買いに行く人のように見えたんですが、理由は不明です。

そういえばアレだなあ。
昔せっちゃんに「ねーねー。私ヨン様に会えるかなあ」って訊いたら「ああ。会うねえ。絶対会うねえ」って言われて有頂天になったんですけど、もしかしてアレですかね。「会う」っていうのはつまりこういう事だったんですかね……。
でもこれって「会った」んじゃなくて、ただ単に「見た」って感じですけどねえ……。
ニューヨークに帰ったらせっちゃんに訊いてみなくちゃな(くだらん事を訊くな)。

そうそう。
ヨン様邸のお写真、山ほど撮りましたけど、住所番地も載ってるし、やっぱりあまりにも失礼なのでこの写真をブログに載せるのはやめにしておきます。
ちょっと調べたら塀越しの外観写真は公開されていますが、他の自宅写真はどっかの週刊誌記者が無断で撮影して掲載して、そんでもってヨン様に訴えられたらしいです。
そりゃそうですよね。
人様んちの写真を勝手に撮って勝手に掲載なんて、そりゃしちゃいかんです。
ちなみにお玄関前には、緑色の小さな袋が置かれていたんですけど、アレは何かな?牛乳配達かしらん?


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↑ウェブから拝借したお写真です。真ん中写真の左側の小さい方のドアからヨン様が出てきました。