本屋さんに行くのは大好きなんです。
本を読むのも大好きです。
でも、気がついたんです。私って『深い』読書をしていない、ということに。
いえ別にね、マンガとか軽い読み物が『浅い』というわけではないんですよ。ほんとに。
そんなこと言い出したら、私自身の本なんてああた。天国まで飛んで行くぐらい浅くて軽いですから。
そういう意味の深いとか浅いとかいう話ではなくて、ええと、なんていうか、まずもってアカデミックな書物をきちんと読んでいないということと。教育の場で誰もが通る読書の類いの記憶がほとんどない、ということなんです。
これに気がついたのが今の私のいちばんのお気に入りマンガ『チェーザレ』を読んだ時です。
チェーザレ・ボルジアを主人公に描かれたこのマンガには、歴史上の重要人物がたくさん出てきます。
ジョヴァンニ・メディチ、チェーザレ・ボルジア、レオナルド.ダヴィンチ、クリストファー・コロンブス、そしてマキャベリです。
マキャベリねえ。
ってマッシュルーム頭の神学生を見ながら(マンガの中では彼らは学生なので)『これってあの君主論を書いたマキャベリなのかね?』とボーと考えていたんです。
それで気になってちょっと他の本や関係資料をちらちらと見てみたら、マッシュルーム頭の陰気くさい神学生が、まさしくあのマキャベリで、君主論の中にこそ歴史上実はあまりよく知られていない(んじゃないかな?)チェーザレ・ボルジアがスポットライトを浴びている、ということを知りました。
といいますか、ジョヴァンニ・メディチとチェーザレが同時代の人であったことはもとより、コロンブスやダヴィンチが同じ時代の人であったことに、とんと気がつかなかったんです。
歴史とか歴史上の人物をブツ切りでは知っていても、ただでさえ薄っぺらな知識が、縦も横も全く繋がっていないものですから、ここらへんのつながりが頭の中に構築されていないんです。
それにそもそもマキャベリが何人だったのかも私は全然知りませんでしたし、チェーザレがスペイン人だったことも全く知りませんでした。コロンブスは何人なんでしょう?そしてダヴィンチは?ジョヴァンニ・メディチはイタリア人?どうして私ってこんなにアホなんでしょう?こんなことも知らずに今まで生きてこられたなんて、なんか日本の教育って間違ってませんかね?(間違っとるのはお前一人じゃ)。
コロンブスとダヴィンチって知り合いだったんでしょうか?
だとしたら、一緒におひゃるごはんなんて食べたこと、あるんでしょうか?
マキャベリとダヴィンチは?たぶんどこかで出会ってますよね?そしたら一緒におやつとか食べたこと、あるかしら?
チェーザレがスペインの大貴族だと知って、突然ドン・ペドロ一世(これもマンガからだ)との血縁関係とかはどうなんだ?なんて考えました。
んで、昨日旅の本を買う為に立ち寄った書店で考えたんですよ。

『ちょっとは賢そうな本を読まねば』

『賢そう』という考えがそもそも間違ってるという気はするんですが、そういう気分になったからにはそれに従わずにはいられない性格ですんで、早速好みの書物を選びました。

本
↑皮の装丁が素敵。

ってああた。
皮の装丁もへったくれも、結局見た目で選んでるのバレバレです。
しかもディケンズのクリスマスストーリーとドイルのシャーロックホームズだし。
でもなあ。君主論、原文で読むのは無理だしなあ。英語なら読めるかもだけど(いや無理か)、英語のタイトルが"The Prince"なのもすごく興ざめなんです。君主はプリンスじゃないだろ?ていうか、The Princeを『君主論』に翻訳した日本人翻訳者さん、凄い!それとも、君主論を書いといてタイトルをThe Princeにしたマキャベリがアホなのかな?(絶対違うわ)


ニッコロ
↑アホにアホ呼ばわりされたかわいそうなニッコロさん。