ただの貧乏人だった私が、ある日突然講談社で文庫本をだしていただけることになったのには、様々な事情が絡んでいるんですが、その中の一つの理由が私の大尊敬する推理作家『島田荘司』さんです。
『占星術殺人事件』でデビューされて以来の大ファンだった私は、アメリカに来てからも先生の新作を必死でで追いかけて買いあさっていたんですが、ある時日本一時帰国中に見つけたノベルスの新刊で、先生のファンサイトがあることを知ったんです。
そこでNYにもどってから早速アクセスし、ファン掲示板にアホな書き込みを毎日続けるかたわら、当時募集していた先生の作品をパロディー化した小説を書き、応募してみたんです。そうしたら自分でも驚くぐらい先生や担当編集の方にほめていただき、先生のサイト内に『NY案内』なるページを設置までしていただき、定期的にNY情報を写真入りで更新していました。
すると、それを目に留めてくださった講談社の編集さんが、私の書いた『NY案内』をまとめて企画書を作り、知らぬ間に会議にかけて通してくださったというわけです。
ある日突然『講談社文庫で本を出しませんか?』というメールを彼女からいただいた日のことは、島田先生にいただいたパロディー小説の作品評を読んだ時と共に、今でも忘れられません。
興奮のるつぼでした。床をころげまわりながら「うひーどひーうそーうそうそうそうそうそーひいいいいいひいいいひいひいひいいいいいいいいいいいいいいい~~~」と一人で叫び、また床をごろごろごろごろ転げ回り、髪の毛も洋服もチョビの毛とホコリだらけ。チョビが怯えてキッチンに逃げ込み、壁から半分顔をのぞかせて怯えた目で私を見ていたのが、まるで昨日のことのように思い出されます(チョビ大迷惑)。

まあそういうわけで、無茶苦茶前フリが長いうえに、今日のテーマとはあまり関係ないぽいんですけどね(ならなんで書くんじゃ)。
その当時島田先生が、ご自分の担当編集さんを一部伏せ字で書いてらっしゃったんです。
講談社のM澤さん。とか
原書房のT橋さんとI毛さん。とか
それが結構大流行し、誰彼かまわずS木さんとかK藤さんとかF原さんとか、必要もないのに伏せ字にしたり、あとはアルファベットの部分を推理するのもはやりました。
T橋さんは高橋さんだろう?と簡単に予測がついたんですが、M澤さんとかI毛さんは難しかったです。
これでいくと、私はT内さん。コンちゃんはO塚さん。フンフンはK藤。
なんか当人と違う雰囲気になりますね。
うーん。私、自分の名前があまりにも平凡なので、難しい名前に憧れます。
たとえばK賀城さんとかA小路さんとか。
(結局何が言いたかったんだ?)


↑無意味に登場チョビ