「内裏 炎上ス」一 扉絵 漫画「陰陽師」9巻

 

🍁「神護寺」と漫画「陰陽師」第11巻🍁 

🍁 Vol.2 🍁

 

東博で「神護寺展開催の間に、

神護寺」さんと、漫画陰陽師のご縁のこと、

 

漫画陰陽師11巻の

プロットの元になった史料・・・。

 

史実の隙間を縫って謎解きのように

多重層に構成された内容の、解説方々

 

当時は、まだ言葉にできなかった

エピソードなどなど・・。

さらりと流しつつ

 

画像と一緒に

この機会にいくつか、

記しておこうと思います   

 

 

 

🍁 🍁 🍁

 
 
 
◆ この画像から、物語を少し遡って、
9巻の"内裏炎上"直前へ

11巻で、
博雅や天文博士を凍り付かせる、
あの、二振りの霊剣に刻まれた、

鏤刻の姿を
書写した巻物があちこちに

博雅も、11巻で懊悩させられる、
元凶の、霊剣の書写が、

目の前に安易に開かれていたとは
つゆとも気づかず。

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◆  7巻の"天徳内裏の歌合"の後
菅原道真公の霊と対峙した
南庭にあった時、

内裏の土台の、”きな臭さ”を、
いち早く感じていた晴明

9巻に至って、
夜な夜な、内裏を徘徊、侵入し、

失ってはならないものを
こっそり書写し

実物をコレクションしていた

仁寿殿太乙式盤も

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◆ 大事な器物を物色して、
身体で、魂で徘徊し

所在と天の許可を求めて
紅蘭に立つ姿も

その頃怪しい目に遭い続けていた
右大臣顯忠(あきただ)卿に目撃され

博雅を介して相談され
返答に困る晴明

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◆ 同じく、怪しさに気づいて、
闇夜、手のものと

内裏を探っていた
浄蔵とも、
鉢合わせに


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◆ 急務に思える、
予感の中で、
博雅の行く手も危うく感じる晴明

いつも自分をあてにする博雅に、
瞬時に自分で判断しなければ、
命に関わる危険を察し

博雅本来の直感力を
発動させて欲しいと
願って

教えすぎて、
博雅を鈍らせてしまうのは失敬。

と、(魔術師らしい奥ゆかしい判断)

この時から
博雅に距離をおき始める

🍁

ちなみに、
2コマ目、浄蔵にかしづく警護一人。

件のものですが・・・それが・・・
という、件のものとは

すでに晴明が持ち去ってしまった
霊剣のこと


浄蔵も 密かに、
百済からの霊剣を
気にしていました。

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◆ 博雅に迫る危機を感じて
気を取られた、この場所は

冝陽殿の南にある
左大将直盧(じきろ=宿直所)の前。

この左大将の直盧は
数日後の
"内裏を焼失させる大火"の
火元でした。

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◆ 右下の巻物の図は、
星辰の書かれた天文書のように
見えるけれど、
実は雅楽の太鼓の楽譜

星が散りばめられているようで、
綺麗。

そして・・・
やっぱり、
星と、太鼓は繋がっている !

晴明は
内裏の未来を思いやって
目頭を熱くしているけれど・・・。

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霊剣シーンを締めるなら

冥府の王として
黒袍に身を固め
あらかじめ盗んでおいた

無傷の霊剣を手土産に
家鳴りさせながら


天文博士の元へ来てしまう
晴明さんでしょうか。

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◆「安倍晴明 温明殿の霊剣を修理すること」 二 
扉絵 
 
背景は
"鼉龍鏡"(だりゅうきょう)
満月に見立てて。
 
 
 
 
 
 
 

 

記事はFacebook投稿より。

読みやすく構成しています。

 

 

 

 Reiko Okano

 

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