🌿台湾で🌿

 

 

“台湾”・・を思うと、

エメラルド色の宝石のような美しい島・・

というイメージが、

俯瞰した島の姿で、自然に浮かんでくる。

 

調べると、西欧ではかつて、

ポルトガル語の美称で

「フォルモサ」(美しき島)とも

呼ばれていたそうで、

 

大航海時代、

植民と貿易と新しい土地の発見を求めて

 

遠く東方へと旅立った帆船が、

長い航海の末に、

 

東の果ての

海の彼方に見えた島影が

近づくほどに、

 

鮮やかな緑色に輝いていて、

さぞや美しかったのだろうなあ、

 

と、想像するのです。

 

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今は、航空写真の地図で、

海の上に、まるで茶葉のような

緑の島の姿も見ることができて、

 

「フォルモサ」と感嘆した16世紀の航海士も

ほら、やっぱり・・・!

上から見ても美しい。

と、納得するのではないかしら。

 

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そんな台湾の、

台北へは、2度訪れたことがあります。

 

前回は、台北でのブックフェアー。

2011年の2月でした。

 

その時、実は、

とてもミラクルなことが起こりました。

 

ちょうど、”民国建国百年”という

お祝いの年にあたり

“百”に因んで、100人の皆さんの為に

準備されたお祝いの色紙に

サインを描くことになっていました。

 

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ところが、直前までの締切で、

珍く腱鞘炎で手首を痛めてしまって、

(秘密にしてたけど、文字が暴走してしまう状態! )

 

とても100人の皆さんへの綺麗なサインは

難しい、、と、一人嘆いて会場に立ったところ、

 

全く思いがけない、

集まった100人の皆さんの声援に

何と手首の痛みと暴走が止まって

100人全員に綺麗なサインを描いて

差し上げることができた。

 

サインしている間中、

皆さんから送られた”声援”は、

正直、私にとって

それまで経験したことのない、

衝撃的なミラクルでした。

 

(ステージに立った時、

経験したことないラブコールに、

とっても恥ずかしくなって、

ステージからコケそうになりましたが(爆! ))

 

けれど、

大好きと思う人への大勢の応援が、

力を増幅させて

奇跡を起こしてくれる。

 

「だって好きな人は、好き!

頑張って! って応援したいじゃない! 」

 

とニコニコ応える、台湾の皆さんの、

ピュアな愛と応援に、

とても心が動かされました。

 

この衝撃的な、

心の広がりと愛のコネクションを

経験させるために、

神様は、私を、腱鞘炎にしたのでは

ないかしら。

 

それは凄い、ギフトでした。

 

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帰国した後

 

大事なことを教えてくれた

台湾のファンの皆さんに、

Webサイトのコメントで、

ブックフェアのレポートと合わせて、

 

衝撃的なミラクルの体験と

何よりもピュアな愛と

応援にお礼を伝えたい。

 

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そのコメントを準備するまもなく、

東日本大震災が起こってしまいました。

 

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その直後、とても早いタイミングで、

台湾の皆さんからの

多大なる額の寄付と

復興の応援がありました。

 

台湾の皆さんの温かい応援の

力の波の威力を

 

私は小さな・・

サイン会で先に経験していたので、

 

ニュースを見ながら、

ありえないほどの

大きくて大切な援助を、

 

事態に先立って、知らされていて、

学ばされたような、

不思議な思いをしました。

 

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なので

「サンダンス映画祭アジア」で

再び台湾へ行くことが決まった時

 

あの震災後、

自分も東北への支援でいっぱいで

 

伝え損ねてしまった

台湾へのお礼を、

台湾の大地に立って伝えたい。

そんな気持ちで一杯。

 

理由などはともかく、

 

より近しく、台湾の心を感じ、

ただ、ありがとう、

と 心で伝えていたい。

 

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そして、祈りの聖地で

感謝を述べれば、

それは自然と静かに色々なところへ

伝わっていくかなと。

 

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ありがたいことに

映画祭で滞在中、

フリーの日ができたので、

 

台湾の守神の女神さま

媽祖さまをお祀りする

 

台北の松山媽祖廟、

“松山慈祐宮”へ、

 

連れて行っていただいた。

 

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“松山慈祐宮”は

6階建ての、色彩鮮やかな

レリーフの施された大きな廟堂で、

台北市の、媽祖神をお祀りする廟の中では

最大なのだそう。

 

正殿の媽祖神に静かに

感謝の歌を歌い

魂振りしながらお参りして、

尊姿を拝見すると、

 

随神に

千里眼将軍(Clairvoyance)と

順風耳将軍(Clairaudience)が。

 

天上聖母をお守りするようでいて、

聖母さまが

見逃さず、聞き漏らさないように

 

すべての出来事を見届け、

すべての声を聞き届けて

漏れなく、天上聖母に伝える、

そんな役目のように見えました。

 

そして、とても暖かいのです。

 

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普通の観光客は正殿を参拝して、

一階を巡るだけなのだけれど、

 

廟のお世話をする女性が

近づいてきて、

お参りの順路を教えてくれた。

 

媽祖神を祀る正殿の背後の

 

後殿は5階層になっていて、

それぞれの階で、お祀りされている

神様のタイプ、担当領域が違っていて。

 

2階に上がると、

まず最初に参拝するのは、

赤ちゃんを授ける女神たち

註生娘娘(ちゅうせいにゃんにゃん)の聖堂。

 

そこをお参りすると、

 

道教の女神で

斗姥元君(とろうげんくん)又の名は

斗母元君(とぼげんくん)という、

生命を司り、

日月星辰を統治する天の聖母さまを

主神とした後殿へ。

 

斗母元君の坐す座の天井には

太極の標と星神たちが。

 

聖堂には、東(右)からから西(左)へ、

12年で天の赤道を一周する太歳に合わせて、

十二支十干を組み合わせた

一周60年の干支と合致させて、

 

太歳が甲子に在る年、乙丑に在る年、

60年全ての本命太歳神が祀られている。

 

この世に誕生した子供達の

すべての本命太歳神が

斗母元君を囲んで聖堂内に祀られているのです。

 

なので、2階は

生命、誕生を司る

星の女神の聖殿でした!

 

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3階は、観世音菩薩を主神とした

仏教の諸神諸尊の聖堂殿。

 

4階は道教の諸聖帝君の祀られている聖殿

学問の神様”文昌帝君”

 

5階の”凌霄(そらをしのぐ)宝殿”は

 

道教の最高神

玉皇大帝のほか、北斗星君、南斗星君

天界の諸帝君、天尊、元帥などの

最高神たちが。

 

とにかく、

生きて存在する全てを

網羅して、神格化し、

生きて存在する全てを守護する、

そんな聖殿に感じました。

 

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それぞれの階層をお参りしている間に、

 

1階で参拝順序を教えてくださった

女性に何度も出会って。

 

こちらを気にしてくださっていたので、

日本から来たのだけれど、

とにかく

媽祖さまにお礼を伝えなくてはと思って、

“慈祐宮”へ来たこと、

同行のスーさんに伝えていただくと、

 

廟のお世話をする彼女が、

“実は東日本大震災の時に、

この”慈祐宮”は巨額のお金を

被災地に寄付したんです。”

 

とおっしゃるので、驚いて、

 

まさに、その時のお礼をお伝えしたくて、

媽祖さまにお参りに来た、

 

と伝えてもらうと

 

彼女は、全身に鳥肌を立てていらっしゃる。

 

何だか普通の観光のお参りと、

様子が違ったから気になって。

 

と。

 

その後、日本側から、

寄付の返礼に、鐘が贈られたり

 

日本のお神輿がやってきて、

“慈祐宮”の前でお祭りをして、

それがとてもパワフルで、感動したことなど

涙を流しながら、

 

彼女自身も、

媽祖神の不思議な力に助けられて、

そのお礼に、ボランティアとして、

廟のお世話をしていると。

 

通訳しきれないほど、たくさん、

話してくださって。

 

図らずも、

まるで待っていてくださったように、

媽祖さまへの御礼の目的を合致させてくれた

不思議な必然の出会い。

 

私には、彼女は媽祖さまの

お使いのように思えていました。

“松山慈祐宮”のお参りが済んで、

門の外へ出ようとすると、

あの、彼女が追いかけて来て、

 

今年の干支の、松山慈祐宮の

ポーチをお土産にくださった。

 

干支の龍神と、媽祖さまと

千里眼将軍と順風耳将軍の

刺繍付き。

 

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松山近辺の廟堂を

色々案内してくださった、

二人の、道教や仏教や、美術の

研究者のお嬢様たちも、

台湾の神様たちからの

お使いの、天女のようでした。

 

お二人をご紹介くださった

大形先生、

どうもありがとうございました💖

 

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人智を超えた

たくさんのご縁と

お導きと、

 

それら

ミラクルな体験を

させてくださる

“媽祖さま”と”台湾”に

感謝して。

 

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“松山慈祐宮”へお神輿を持参して、

お祭りをしてくださったのは、

“東京高円寺阿波おどり”の皆さんでした。

 

2011年の東日本大震災で

台湾から日本へ巨額の寄付をいただいたことへ

感謝するため、

2015年から2年ごとに(コロナ禍4年休んで)

台湾公演をされているそうです。

 

松山慈祐宮

 

 

 

 

 

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松山慈祐宮

 

 

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松山をご案内くださった、
素敵なお嬢様たち。
日本へ留学されていたことがあって、
日本語に堪能のお二人。
道教と、仙人仙女の研究者と
某美術館の学芸員をされていた
美術と仏教にお詳しい先生。

お二人とも仙女の姉妹のよう

お二人ともとても素敵で、
お二人ならではの聖地へ
ご案内してくださいました!

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松山慈祐宮の入り口の
透かし彫りの柱
彫ったというより。
龍や、エネルギーが
物質化して柱になったみたい。


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レリーフも色鮮やかで
凝っていて。


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イケメンです。


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眠る乙女の夢の中に
神様が現れて、
乙女に剣術を教えているシーン。

そんなシーン、
描いたなあ。


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2階、註生娘娘の聖堂の前から


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媽祖さまの祀られている
正殿の後ろ姿


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後殿2階の香炉越しに
斗母元君。


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甲子の本命太歳神から順に
60の本命太歳神が祀られています。
素敵な容姿をご覧ください。


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🌿媽祖さまの祀られている
正殿の後ろには
媽祖神が。


脇侍に

クレアヴォイアンスの千里眼と
クレアオーディエンスの順風耳を従えて

助けを求める声を聞き逃さないように
あちこちに巡察に向かう、
というレリーフが。

とてもドラマティックで美しいので、
拡大してみてください。
屋根下は、海の中
龍宮界でしょうか。

建物全体が絵巻のようです。


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屋根のてっぺんに
立っているのは

福 禄 寿 の
三星だそうです。


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屋根の反りもドラマティック。


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5階の”凌霄(そらをしのぐ)宝殿”の
軒の上には仙人たちでしょうか。

みんなに見下ろされて、
ドキドキワクワクです。

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下の屋根の左端に
龍神がいますが、

口元と角がカールした
この龍の形は、
唐の時代に描かれていた
龍の姿です🐉

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🌿
”凌霄宝殿”正面の香炉

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パリのサンシャペルの
レリーフも凄かったですが、

透かしで3Dなところが
一枚上手です。

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”凌霄宝殿”の内部


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媽祖さまのご縁で出会った
初めて会ったように思えない

松山慈祐宮のお世話の方と。


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🌿どこもかしこも
仙界の物語が繰り広げられる
愛らしいレリーフたち。


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Lovely💖


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後殿を見上げて


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慈祐宮を後にしようとする時、
廟のボランテイアの女性が
追いかけてきて下さった、
龍の干支のついた慈祐宮のポーチ。

千里眼と順風耳もついていて、
百人力 !

もしかして、
このポーチを持って、
諸国行脚せよ? なの?


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松山慈祐宮から離れて、

松山の城隍廟へ。


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松山の城隍廟の2階

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台湾の廟は全ての扉に
門神がいらっしゃいますが、
松山城隍廟の浮き彫りの
素敵な門神。

 

🌿

 

🌿道士のお祈りが
始まりました。


🌿

 

🌿

 

今回台湾を訪れられたのは、

サンダンスフィルムフェスティバル
アジア2024に私も読んでいただけた

そのおかげでした。

 

🌿
映画プロデューサーの
Jackol Kaoさんと、

映画監督の
Lingo Hsieh さんご夫妻と


鈴のような美しい声で
通訳してくださった有里さんと。

至れり尽くせりのサポートに
素敵な場所へご案内くださり、
台北での特別な時間を

過ごさせていただきました。


どうもありがとうございました❣️

🌿

 

 

 

 

 

 

 

記事はFacebook投稿より。

読みやすく構成しています。

 

 

 

 

 Reiko Okano

 

 

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