大嘗祭・・おおにへのまつり・・の夜に

 

 

」・・(「にへ」・・または・・「なめ」)

 

「嘗」の文字の中に、「秋の収穫祭」の意味が含まれています。

そして、口で味を試してみる、試食する・・という意味も。

冠の上に二つの点、もしくは「八」の字を置くのは、

天より、神気の降り来ることが、秘されています。

口の下には「旨」が置かれています。

 

 

 

 

 

 

 

 

二つの並ぶ大嘗宮は

「悠紀殿」(ゆきでん)    と 「主基殿」(すきでん)

深夜、日付の変わる「子」の刻を挟んで、  

卯の日(14日)の亥の刻  ・  辰の日(15日)の寅の刻

     夕御膳(ゆうべのみけ)  ・  朝御膳(あしたのみけ)     

東   ・   西

春、夏の屏風  ・  秋、冬の屏風

二つ宮に時間と、方位と、季節の循環が、象徴されています。

 

その清められた大嘗宮の中で・・

神と天子が一体になって、収穫された御贄を共に食され、

国土の豊饒を寿ぎ、新なる年の栄えを祈るまつり。

 

二つの宮での二度のまつりが、過去から未来へ橋渡し、

命と豊かさの、不滅と、循環を、味わうことで享受し、

その実りを受けることを、感謝し、寿ぎ祝う、

国土・・大地への真摯なまつりごと。

 

かつて、「陰陽師」執筆中に

「大嘗祭」を調べて、陰陽師、の見地から、見えてきたものは、

連綿と続けられてきた、穀神・・天地神霊への豊饒の祈りでした。

 

 

 

 

以下は、漫画「陰陽師」12巻から晴明が幼子に「あへのまつり」のことを語るシーンから・・・

 

 

それは、「簠簋内伝」(ほきないでん)に語られる、牛頭天王と玻璃采女の

婚礼の物語を思い出させました。

 

 

 

 

 

「嘗」のまつりは、古代中国から伝わったものではありますが、

もともと、縄文の時代から、この国には、同じでありながら、

反対の性質のものを、縒りあわせる、・・

根底に調和を保つ思想があったと思います。

 

陰と陽、天と地、右方左方、本方末方、を と め、あ と わ

御神楽や、雅楽や、神社の遷宮のように

二つを交互に、おこなったり、遷ったり・・・

 

 

しめ縄や、陰陽の標 「」・・などに現れる、行ったり来たりの動きは、

時間を縮めてみれば、時を刻む振り子のようです。

 

 

日本は、そのような、表立って気づかれない、あらわし方で、

日々の食卓への感謝から・・・

あらゆる生命たちと関係しながら、繋がり生きる生命を寿ぎ、

永遠の栄えを祈ったのだと思うのです・・・。

 

 

きょうは・・・そのような夜・・・

 

 

また、一段と輝きの増す、太陽が・・親愛なる地球と、

大地に生きる全ての存在を・・優しく照らしますことを。

 

 

ささやかに、お祈りいたします・・・。