「絵馬師」 岩田義一さんを訪ねて
その2 石徹白
岐阜県郡上市白鳥町石徹白(いとしろ)へ・・・
早朝、岩田さんがいらしてくださいまして、
郡上八幡市から、さらに車で1時間、
進む左手に美濃馬場の
"長滝白山神社"を拝しながら、
山越えの道へ!
車中、岩田さんから郡上や石徹白のお話、
絵馬のお話を絵かがいながら・・・
途中海抜1000メートルの
峠も越えて、石徹白へ。
何もかもが新鮮で、
とにかくワクワクしていました。
石徹白へ入りまず、
白山中居神社へご挨拶。
(神社の詳細はまた後日。)
そうして、やっと絵馬の殿堂
岩田さんのアトリエ「夢楽堂」へ!
あとは写真と一緒につづります。
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岩田義一さんのプロフィール
岩田さんのFBでは、迷うことない筆遣いで、
あっという間に描かれてゆく風景画たちの
動画が上がっていて目を奪われます!
https://www.facebook.com/yosikazu.iwata
JR西日本のページ、神々が座す白嶺への旅 白山 の記事へ
https://www.westjr.co.jp/.../08_vol_121/feature02.html
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海抜1000mの峠を超えて !
白鳥町石徹白(しろとりちょういとしろ)へ
入ります。
石徹白の「絵馬資料館」そして
岩田さんのアトリエでもある「夢楽童」。
こんなにたくさんの絵馬たちに出迎えられて!
早く絵馬が見たくて、
建物の外観を撮り忘れました!
どれもこれも愛らしくて、
どこか懐かしくて、
圧巻です!
岩田さんのプロフィールです。
絵馬について語ってくださっています。
岩田さんが復刻してくださっている絵馬たちは
今ではなかなか目にすることができない
古い時代の絵馬たち。
子宝、無病息災、豊饒、普遍的な
真摯な、静かな、祈りの原点から
商売繁盛や家内安全、
魔や禍除け
それぞれの地域独特の絵馬や、
描かれた絵から、想像できる願いから
シンボライズされた謎解きのような絵馬も
トンチを効かしたものも。
そっと密かな祈りたちも。
中央に見える逆さに生える”松の絵馬”は、
なんと、「逆さまつげが生えないように」と
願う絵馬なんです!
馬の姿が生き生きしていている雨乞いの絵馬や
ストレートに「目」の絵や「め」の文字を描いて
眼病の平癒の祈り。
力強い両手は手芸の上達の願いだったり。
子宝や夫婦和合を祈る柘榴も
シンプルで美しいの。
ユニークな、"断ち"絵馬を集めて見ました!
人に鍵をかけて"浮気を断つ"お祈り !
錨に椿が巻きついて・・”他の人のところに行かないで!”
そんな願いがあれば・・ダーリンに背を向けて・・
“私この人と、チョー相性悪いの、別れたいワ!
(もっと若くてイケメンなカレが現れますように❤️”
的な絵馬!
ダイスや花札に鍵がかかれば ”賭博断ち” !
お神酒徳利に鍵がかかれば “お酒断ち” ! です。
縁結びのハマグリさん。
こちらは ”お乳預け” のお乳の祈り。
昔は赤ちゃんが生まれてお乳が出なかったら
命に関わる大事でした。
お乳が充分に出るように、神様へお願いし
お乳がいっぱい出るお母さんは、
足りない人のためにお乳を神社に預けて
絵馬をかけたのだそうです。
みんなで赤ちゃんを育てる・・
そんなお母さんたちの、
暗黙の心あたたかい姿が見えます。
同じポーズでこちらは・・・
「どうか、美味しいタコキュウとタコ飯が
毎日食べられますように・・! 」
あ・・違いました !
タコの吸出し・・手足のイボの平癒です!
個人的な好みはこちら。
「もう我慢ならないわ !
イカリの鉄拳よ! えいっ ! 」
なんて!
実は・・「イカリも噛めるくらい
強い歯にしてください ! 」
という願いがこもった
絵馬なのだそうです。
一つ一つ見てゆくと、
単純な絵のどれにも、
願いと物語があって、見飽きません。
人々の願いをどれだけ
ストレートに神様に届けるか。
余計なものを省いた、
絵師の自我の入らない絵柄。
それでもちょっとひねってユニークで。
他者に見られたとしても、
それとわからないように
謎かけにして願いを秘したり。
さりとて優雅であって。
絵馬師は洒落心を持ちながら、
願いをかける人々と神様の間の
“ 祈り ” の中取り持ちなのですね。
こちらは一枚板に描かれた龍。
一枚板の木目から龍が現れてくる様を
木目から、授けられたように描き出されたか
お話ししてくださいました。
板から生まれた作品たち。
絵馬資料館の二階は岩田さんのアトリエです。
ここにもたくさんの絵馬たちが !
長押にも絵馬たちが !
なんだか見覚えのある題材も。
大江山酒呑童子です。
画家たちの目。
窓の向こうは石徹白の山々です。
白山の麓の自然の中で絵馬たちが生まれます。
石徹白地区地域づくり協議会の
大西さんが来訪。
石徹白の"太郎さん
"こと若者たちのお兄さん。
大地と深ーくグランディングして
自然と意思疎通の生き方に
長けていらっしゃる大西さん。
一緒にいるとワクワク楽しくなります。
ちなみに岩田さんがお召しの
TシャツとGパンの絵は、
岩田さん直筆です🌺
石徹白の自然と、白山への登拝の様子なども上がっていて。元気になる大西さんのFB
https://www.facebook.com/takuya.onishi.50
岩田義一さんと。
二日間に渡るご案内と絵馬について、
様々な勉強をさせてくださいまして
ありがとうございました。
石徹白はとても神秘的で、
魂に滋養が与えられるような・・
女神さまの精妙な母乳に満ちたような土地。
それで、「いと、しろし」と
名付けられたのかもしれません。
そこで再生され、発信される絵馬たち。
日本らしい、愛らしい「絵馬」。
絵馬が描かれた時代の、
日本人の精神や生活文化を研究する上でも、
とても貴重な絵馬たち。
興味を持って、新たに研究され、
また、信仰として受け継がれ、
さらに機知に富んだ、祈りの絵馬たちが
新たに生み出されて、
続いてゆきますように。
私も心から願っています 。
楓子さんと
岩田さんの絵馬に魅了されて
お弟子さんに
なられた日置さん(右)。
白山の白山比咩に守られて、
いつしか、女性絵馬師として
大きく羽ばたいてください❤️
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