岡野玲子よりお知らせ(1)

 
 

  2011年4月23日、中野ZERO小ホールで催されたシンポジウム

 「シャーマニズムの未来」にて、岡野の呼びかけに賛同下さいました

  多くの皆さんから支援金をお預かりしたことに関して、4月28日付け、

  お礼とご報告のメッセージです。

 

 

 

――――――――――― お知らせ ――――――――――――

 

 

去る4月23日中のZERO小ホールで開かれました「シャーマニズムの未来 ~見えないモノの声を聴くワザ~」にお越しくださった皆さま、どうも有り難うございました。

 

 

様々な希望を萎えさせてしまうような重厚な雨雲と、遅咲きの桜の花びらが舞っているような光の粒子に満ちた青空が交互に現れ、まるで生きていることそものの

縮図のような天気の中、始まったシンポジウム。

 

ホールは屋内でしたが、内容は外の天気を映したかのように、真実の言葉に満ちた充実したひとときでした。

 

あのような、今この時しか聞くことも、話すことも出来ない、貴重な言葉の交わされるシンポジウムに、お声をかけてくださいました、鎌田東二先生、NPO 東京自由大学の皆さま、貴重なお話をして下さり、また、バランスをとり続けてくださいましたご出席の先生方、皆さま方に心より御礼申し上げます。

 

 

さて、ご報告させていただきます。

 

このシンポジウムでお話し致しましたのは、宮城県石巻市雄勝町。

 

東日本大地震で押し寄せた津波のために、町の90%が壊滅状態になってしまった、この町に伝えられる、勇壮で楽しく、そして愛らしい「雄勝法印神楽」その中の演目の一つ「橋引」の物語でした。

 

「橋引」は、今月発売のメロディ6月号の『陰陽師 玉手匣』の冒頭にも載せられていますが、なかなか橋のかからぬ川に、里の乙女が詠んだ和歌で、聖木が橋へと身を捧げる、自然と人が心を寄せ合って橋が築き上げられる美しい物語です。

そして皆で橋になる大木を曳く舞ぶりがあって、子供たちに大人気の楽しい演目です。

 

雄勝町は、金華山の少し北のリアス式海岸の入り江の中にある、海の幸豊かな町で硯の産地でもあり日本の硯の90%がここで生まれています。

『妖魅変成夜話』も『イナンナ』も最新作の『陰陽師 玉手匣』も、掌に収まる

雄勝硯で摩られた墨で描かれています。

(雄勝の硯産業も硯制作の機具工具を失ってしまいました。)

 

そのようなわけで、縁の深い雄勝町の復興支援の為に、東京自由大学のご好意で、会場において、ポストカードを販売し支援金を募らせていただきました。

 

 

御陰さまで、当日のギャラも含め、250,485円という、まとまったお金が集まりました。

当初、雄勝でまだ避難生活をされている方々に果物を、と思っていましたが、

神楽の演目「橋引」の物語の様に復興していただきたいと思い、全額を

「雄勝法印神楽」復興の為に捧げたい。と、受け取っていただけますか。と、

早速当夜、神楽師の方にシンポジウムの内容をご報告し、御伺い致しました

ところ、翌朝、

 

 「 皆さんのお気持ちが沢山つまったお金をお断りすることはできません。

   副会長に連絡し、復興の起爆剤とさせて頂きたく存じます。 」

 

とのご返事をいただくことができました。

正式にお渡しするには、まだ時間がかかりそうですが、今暫くお待ち下さい。

 

また、26日には、シンポジウムの最後に場内でコメントを述べて下さいました、

青木宏之様率いる「天真会」の皆さまから、「フルーツに乗せて ‼」と上書きされました雄勝町支援のお金が届けられました。

こちらは、早速愛媛の果樹園に注文し、当初の予定どおり、果物「カラマンダリン」5kg30箱が、石巻市雄勝総合支所に5月中ごと届けられます。

 

 

支援の為に、ご寄付くださいました皆さん、どうも有り難うございました。

 

神楽の復興にはお金には代えられないものもありますし、美しい衣装や愛らしい面なども流失してしまわれたとききますので、まだまだ必要なものがいっぱいございましょうが、復興の助勢になることを、皆さんと一緒にお祈りしたいと思います。

 

 

東北地方の被災されました町々は、同じようにお祭りを行うのが難しい状態とうかがいます。ですが、やはり復興の始まりには、地鎮の儀式と、町の神々の祝福が

大切なように思います。地鎮の神楽の音とともに町の再生の槌音が響きますことをお祈りしています!

 

 

 

そして、わたくしも皆さんと共に、支援を続けて行きたいと思います。

なお、雄勝法印神楽の復興の為に、支援のお金が正式に届けられましたご報告、また、神楽に関しては「雄勝法印神楽復興支援金」の窓口が鋭意開設されるとのことですので、それら併せて、この場にてお知らせ致します。

 

 

最後に「雄勝法印神楽」を紹介し、現在は臨時災害情報をつとめておられるサイトをご紹介しておきます。◎「法印神楽な奴」(タイトルが「雄勝法印神楽」に変更になりました。)

 

 

雄勝町、また、流失した法印神楽の道具に関しての現在状況をお知りになりたい方は、時々刻々と新しい情報がアップされている同サイト掲示板をご覧ください。

 

 

 

2011年4月28日 岡野玲子