ねぶた祭りを観に行った。
今回は観覧席から座って拝見。大昔は、「祭りを座って観るなんて。けっ」と思っていたけれど、それは若さゆえの想いだったことを知る。
座って観るの、身体が楽でとっても良かった〜。
テレビで拝見するのもいいが、やっぱり本物を目の前で観るのは最高だ。なんたって迫力が違う。
ねぶたを作るねぶた師は、一年かけてそれを作ると聞いたことがある。てことは、祭りが終わったらもうすぐさま作り始めているということだ。
想像するに、デザインしたり組み立てたり貼ったり描いたりする中で、順調にすっすっと進むことはないだろう。きっと途中で、思わぬアクシデントが発生し、頭を悩ませるのだと思う。まさに命懸けだ。
そうやって色々乗り越えてきた自分の作品が、明かりが点けられ、大勢の人に抱えられ、街中を一周する。芸術家にとって、これほど名誉なことはないんじゃないかと思う。すごいなあ。
さて、一方のわたしはどうであろう。何かこれまで、命を賭けたことはあったっけ。
……。
……。
まっ、あったと言えばあったか? あの時も、この時も、いのちをかけたといえば、かけたかなあ。
……。
ああっ、情けない。ぱっと出てこないし、無理やり思い出そうとしてるし。
ねぶた師なら即答するだろう、「あなたが命を賭けていることは何ですか?」「ねぶた作成です」と。
人生も後半戦になった今、改めて自分の「命懸け」を考えたい。