▼ 赤血球の中に詰まったヘモグロビン
活性酸素の元になる酸素は、口から肺に入った後、血液の中の赤血球に取り込まれます。
図は、赤血球を輪切りにしたもの。中には酸素を羽交い絞めにしたヘモグロビンが詰まっています。
質問: ねぇ、赤血球の表面って、つるつるしてるの?
答え: え? なんでいきなり幼稚園生のような質問・・・。
赤血球の表面は、凹凸はなく、すべすべしています。そのおかげで、極細血管の中も通ることができます。
質問: でも、赤血球の直径よりも血管の直径の方が細いんでしょ?
答え: 赤血球は、細い管を通過する際に、座布団二つ折り型、パラシュート型、スリッパ型など変形する能力を持っています。これは、他の細胞にはない特徴です。
質問: そうだよね、顔の筋肉の細胞が、パラシュート型になったら顔がふくらみ、スリッパ型になったら顔が細くなってしまう。それは困る。
質問: 座布団二つ折り型?
答え: 赤血球は、真ん中がへこんでいることから、こうやって折りたたみ、心臓ポンプによる圧力を助けに、ドックンン ドックンと通過します。
質問: 座布団を横にたたむ形ではなくて、縦方向に細くたたんだほうが通りやすいのでは?
答え: たとえば、みんなが右側に折り目があるよう血管の中を通過しようとすると、血管の中の右側に重なり合ってしまいます。でも、押し合いへし合いしているうちに、折り目が進行方向になり通過できるようになります。
下の図の(a)は、パラシュート型、(b)は、座布団二つ折り型
説明: ご参考までに、糖尿病の場合、赤血球の表面が粘着性(どろどろ)に変化しすことで、変形しにくくなり、血管を通過しづらくなることがあります。この場合は、投薬で改善する方法があります。