2024年6月の第二定例会において会派で行った一般質問について掲載します。

正式な議事録は区議会HPから後日ご覧になれます。

 

外国人に開かれた地域づくりについて

 

  質問

 

令和6年3月に発行された第3次みどりの風吹くまちビジョンでは、外国人の人口は30年後の令和36年に約6.2万人に達し、その後も増加していくことが予測されると示しています。現在外国人相談窓口に平日英語と中国語の対応職員を2名、時間は午後のみ配属のとなっています。タガログ語と韓国語は1名、これも午後のみの配属となっていますが、今後、増加傾向にある外国人の方々に適切に応じるため、相談体制を充実することが必要だと考えますが、区のご所見を伺います。

 

・日本語のサポートについて

日本語教室は外国人と地域のコミュニティーの重要な場であり現在18カ所でボランティアさんにより運営されています。今後は、日本語教室を更に充実させ、外国人が安心して住める地域づくりを具体的に考えていく必要があると考えます。また、国としてさまざまな分野における外国人人材の確保に取組む一方で、家族で在住されている外国籍の子どもたちに対する日本語教室のニーズも高まっていくことが考えられます。区として日本語教室の今後の展開についてご所見を伺います。

 

・外国人の介護人材受け入れについて

現在、介護人材不足は深刻な問題であり区としても大きな課題として認識されています。 

区としては、人材育成と確保の観点から、練馬光が丘病院の後施設において、介護福祉士養成施設を令和7年4月の開設を目標とし、今年度より進めています。予定ではこの施設においても、日本語能力試験N2以上である外国人留学生を受け入れていくこととなりますが、在留資格の条件でもある介護福祉士の合格率については、日本人が約80%に対して外国人留学生でも、約50%と低い状況にあります。 

その低い合格率の要因としては、日本語能力の低さが課題となっており、留学生のように、日本語能力試験N2以上の取得が必須ではない、技能実習生や特定技能1号の外国人のみなさまについては、さらに狭き門となっているのではないでしょうか。 

外国人に開かれた地域であり、介護現場で働きやすい練馬区としていくためにも、練馬福祉人材育成研修センターや民間事業者と連係をはかり、外国人の介護福祉士取得にむけた、日本語能力向上の支援を区として検討していくべきではないでしょうか。合わせてご所見をお伺いいたします。 

 

 

  答弁

 

●地域文化部長

相談体制について。
区は、外国人が地域で安心して生活できるよう、多言語での情報発信のほか、外国語の相談窓口を開設しています。相談窓口では、区の行政手続きや事業等の案内のほか、日常生活における様々な相談に応じており、昨年度は約2.900件の相談を受けました。また、区の様々な窓口で外国語に対応できるよう、多言語翻訳機を活用しているほか、今年度からは、平日午前中にオンライン通訳も利用できるようにしました。今後も、外国人利用者の状況等を踏まえながら、相談体制の充実に努めてまいります。

日本語教室について。
区は、初級日本語講座やこども日本語教室を実施するとともに、ボランティアが運営する日本語教室と連携し、地域での様々な日本語学習の場の提供に努めています。今年度は、学びの入口となる初級日本語講座の定員を60名から90名に拡充するとともに、子ども日本語教室やボランティア日本語教室の指導者を増員します。
引き続き、関係団体等と連携しながら、日本語教室の充実に向け、取り組んでまいります。

 

●高齢者施策担当部長

外国人介護人材について。
介護現場で働く外国人の中には、技能実習生や特定技能1号として入国し、働きながら資格取得を目指す人もいます。
練馬福祉人材育成・研修センターでは、令和元年度に外国人介護職員向けの日本語研修を実施しましたが、参加者が少ない状況でした。現在は、介護サービス事業所の管理者等を対象に、指導方法における配慮や住まい支援等の待遇面などについて理解を深める研修を実施し、受入体制の整備を支援しています。今後、資格取得を目指す外国人の受入状況や必要としている研修内容等の把握に努め、令和7年4月に開設予定の介護福祉士養成施設とも連携しながら、ニーズに応じた研修を検討してまいります。