2023.9月第三定例会において会派で行った一般質問について掲載します。

正式な議事録は区議会HPからご覧になれます。

 

ペットと共生するまちづくりについて

 

 

  質問

 

昨年末、一般社団法人ペットフード協会が公表した令和4年全国犬猫飼育実態調査によれば、犬705万3千頭、猫883万7千頭にのぼり、推計飼育頭数全国合計は1,589万頭に及ぶと示され、家族の一員という存在感を強めていると考えております。

区においても『ねりまの保健衛生令和4年度版』よれば、犬の登録頭数の推移は減少傾向あったところ令和3年は増加に転じております。

登録頭数の推移に連動してペットの相談件数も93件から143件と増加しており、毎年5月に民間団体が光が丘公園で開催している動物福祉を考えるイベント『すまいるフェスin練馬』においても毎年ペットに関する相談が増加しているとの報告を受けています。

増加する需要に対応するためには区事業の継続はもとより、当事者同士のコミィティづくりも必要だと考えております。その一助になるのが、『ドッグラン』の整備です。ドックランは利用する動物の健康のみならず、飼い主同士の交流が深められることや、公園利用者との棲み分けなど、公園利用に係わる問題点の解消が狙えます。

区立公園は住宅と密接しているところが多いため整備のハードルが高いものがありますが、私たち会派は兼ねてより、都立公園を活用した整備を提案してきました。

すでに東京都からは『基礎自治体が主として整備する場合は協力する』とのこと返答をいただいております。その直後、杉並区が都立和田堀公園内に区営のドックランの整備計画を打ち出し予算化されたことは記憶に新しいです。

現在区では、都立公園にドッグランを設置するためには、設置可能な場所の確保、ボランティア団体等の協力、近隣住民の理解など課題があるとし、他自治体の事例などを参考に研究されているとお聞きしておりますが、その進捗と整備に対する是非をお聞かせください。

 

次に譲渡会会場の提供についてお伺いします。

急増するペット需要の反動は殺処分にかかわってきます。動物福祉を考える上で欠かせないのは、動物を買うから引き取る社会にシフトチェンジしていくことです。その為には民間団体が行なう譲渡会の頻度を上げることが大切と考えます。

区内でも独自で譲渡会を開催する努力を重ねている団体がいらっしゃいますが、開催の敷居を低くしているは会場の都合です。現在、区内の公営施設では譲渡会を理由とした貸出は衛生管理の観点からも不可とされているため、民間団体は苦慮している実態があります。

ところが、東京都下の自治体なかには苦肉の策として屋外ではありますが、保健所内の敷地や駐車場、ガレージを活用し、毎月開催できるよう努力している自治体があります。

このような先行事例を参考にし、練馬区内においても動物の譲渡活動のサポートを行なうよう再度強く求めます。

区では、他自治体の事例などを参考に研究していくとのことですが、その進捗をお示しください。

 

 

  答弁

 

●保健所長

・ドッグランについて

都立公園内に区がドッグランを設置するためには、設置可能な場所、駐車場の確保、ボランティア団体の協力等の管理運営体制の構築、近隣住民の理解など、課題があります。

今後、既にドッグランが設置されている都立城北中央公園をはじめ、他自治体のドッグランの活用状況などを踏まえ引き続き研
究してまいります。

・ペット譲渡の支援について

東京都動物愛護相談センターでは、収容した犬や猫の譲渡を行っています。民間団体は動物愛護相談センターから譲り受けた犬や猫の譲渡会を独自に開催しています。区では、ホームページに東京都動物情報サイト「ワンニャンとうきょう」とリンクを貼
り、区民に情報を提供しています。また、譲渡会場を提供できる民間施設等の情報を把握した場合には、譲渡活動を行っている民間団体へ情報を提供しています。
屋外スペースを活用した譲渡会については、近隣住民の理解や雨天時の対応など課題がありますが、区内民間団体の活動状況や他の自治体の事例などを参考に、引き続き研究してまいります。