2023.9月第三定例会において会派で行った一般質問の内容を掲載します。

正式な議事録は区議会HPからご覧になれます。

 

 

小中学校の体力向上に向けた取り組みについて

 

  質問

 

近年、小中学生の体力が低下傾向にあります。

小学5年と中学2年が対象の令和4年度の全国体力・運動能力、運動習慣等調査(全国体力テスト)の結果がスポーツ庁より公表されました。体力合計点は小中学校の男女共に調査開始以来、過去最低となっています。

学校、家庭及び地域における運動機会を確保し、子どもの運動習慣形成や体力向上につなげられるよう、スポーツ庁では毎日の生活の中でスポーツに親しみ、健康、体力づくりに向けて積極的に身体を動かす対策などを発表しています。

令和4年度の練馬区立学校在籍の全児童・生徒対象の調査において、種目別ではありますが、東京都の平均を下回る学年が多くみられています。体力向上に向けて、例えば、授業の一環としてトップアスリート月間を設け、アスリートとのふれあいやプロスポーツとの連携などにより、日常では得難い感動をもたらすことにより、スポーツに対する意識を高めることができるのではないでしょうか。子どもの体力向上に向けて、どのような取り組みを行っているのか、ご所見をお伺いします。

 

 また、最近では子どもの体力向上を目指し、理学療法士(PT)を学校に派遣して適切な運動方法を指導する「認定スクールトレーナー制度」の創設を目指す動きが始まっています。整形外科医らでつくる公益財団法人「運動器の健康・日本協会」は、出前授業などのモデル事業を展開しており、「スクールカウンセラーのように子どもや学校を支える全国的な制度にしたい」と実現に向けて活動しています。市区町村教育委員会などを通じて各学校に派遣する仕組みを構想しており、中学校で月1回「スポーツでけがをしないための方法」といったテーマでの講演や、健康診断の際には、体の動かし方も指導しているようです。

 また、ランドセルを背負っての毎日の登校、猫背になりやすいなど姿勢に対する指導や教員向け講座、部活動支援も行っています。こうした外部指導員を活用することにより、教員の負担軽減にもつながるのではないでしょうか。

学校との関係強化を図る必要がありますが、今後区として外部の人材によるこのような取り組みについて活用していく計画があるのかご所見を伺います。

 

 

  答弁

 

●教育長

社会環境や生活スタイルの変化などにより、子供たちの体力・運動能力の低下が顕著となっています。 

教育委員会では、毎年1学期に実施する「全国体力・運動能力、運動習慣等調査」の結果を踏まえた取組を推進しています。

昨年度は、運動意欲の低下が見られたため、校庭の雲梯や登り棒にペットボトルや果物の模型を吊るし、ジャンプして触りたくなるような仕掛けをつくるなど、子供たちが運動したくなるようなアイデアを紹介したリーフレットを、各校に配付しました。

また、東京都の事業を活用したオリンピアン・パラリンピアンを講師とした学校への招聘、体力向上推進抛点校を指定し、民間のスポーツ事業者の協力を得て、児童の縄跳び教室や走り方教室などを開催しています。こうした外部人材と連携した事例を、 教員対象の研修会で紹介するなど、引き続き子供たちの日常的な運動機会を創出する取組を進めてまいります。