2023年2月の第一定例会にて会派で行った一般質問の内容を掲載します。

正式な議事録は区議会HPからご覧になれます。

 

 

練馬城址公園の防災機能及び外周道路の拡幅整備について。

 

 

としまえん遊園地の跡地に整備を進めている練馬城址公園について、

都はその整備計画として「緑と水」、「広域防災拠点」、「にぎわい」の機能発現に必要な要素を取り入れ、5つにゾーニングをしたうえで段階的に整備をしていくことが示されており、本年5月1日には公園の玄関口であるエントランス交流ゾーンをはじめとした一部の公園施設が当初開園する方向で整備が進められております。

 

練馬城址公園の位置づけは防災公園であり、地震災害時のヘリコプターの離発着場、同時多発的な大規模な火災時に周辺からの避難者が一時的に避難する場所としての機能を有することなどが定められております。

まず、区、区議会共に、これまで都に対し練馬城址公園整備に向けて防災備蓄倉庫の整備をはじめ防災行政無線、給水拠点の施設、消防水利の整備などを含めた防災の拠点としての機能充実を求めてこられましたが、その後の進捗を伺います。

 

その上で、都市計画公園区域内の中で事業認可区域の大部分は向山3丁目となります。この地域は練馬消防団第四分団が担当しております。この第四分団の向山側の分団施設についてはこれまで向山町会事務所の1部を利用して可搬ポンプなどを置いている状況で、分団施設としての機能は不十分であることが長年の課題でありました。

分団本部施設の整備については、都が用地取得を含め進めるものであり、平成18年に消防総監から区長に対し協力の依頼があり、これまで区有地の提供など、積極的に協力をしてこられたと認識しております。

すなわち、本来であれば、防災公園整備に向けて都側から分団本部施設設置の提案がなされる必要があるものだと認識しておりますが、現在までそれに至っておりません。

以上の事から、今回第四分団の受け持ち地域内に防災の拠点である練馬城址公園が整備されることを踏まえ、防災公園としての機能を強化する観点から、地域の方の防災訓練の場所や、防災備蓄倉庫と併せた形で、練馬消防団第四分団本部施設との一体整備を都に対して強く要望していただきたいと考えますが区の見解を伺います。

 

練馬城址公園外周道路の幅員拡幅について。

 

練馬城址公園西側の外周道路ですが、道幅が狭いことが長年の課題でありました。
特に西側を南北に結ぶ外周道路は車両の相互通行も困難であり、
たびたび車両すれ違い時の接触によるトラブルも発生しております。
としまえんがあったころは、
特に夏場のプールシーズンに来園者が迷って外周道路に入り込み、
車の身動きが取れないなどの事案がありました。
スタジオツアー東京が開園された際には同じような状況が出てくるのではないかと、
町会をはじめ地元地域の方々は、
道路の公園側セットバックを大いに期待しているところであります。
令和2年の決算特別委員会の質疑において、
公園整備時に公園側のセットバックはするのかとの問いに対し
区側からの答弁では
「スタジオツアー施設の計画地に加えて、その西側の私有地を含め、
石神井川北側の区域がまちづくり条例で規定する開発区域となる。
このため、スタジオツアー施設の計画地西側の区域を含め、
開発区域に接する道路の全てを対象に
条例の整備基準に基づき、中心から3メートルの拡幅を求める」
との回答を頂いております。
練馬城址公園整備計画のなかでゾーニングされたエリアとしてこの地域は、
スタジオツアー東京のエリアを除けば最大の面積を誇るエリアとなり、
災害時には広域防災拠点としての役割を担う場所でもあります。
またこのエリアには災害時の消火用水、飲料水を提供することができる
防災井戸も設置されているなど、
以上の事から外周道路について通常時の交通の安全を守るため、
災害時円滑な消防活動及び緊急車両の通行を可能とするためにも、
改めて都に対し地元地域の悲願である道路拡幅を強く求めて頂くと共に、
早急に整備方針を、
地元町会をはじめとした関係者に示していただく事が必要であります。
区の見解を伺います。


 

スタジオツアー東京開園に向けた地域の賑わいの創出について。

 

今夏としまえん遊園地跡地に
ワーナーブラザーズスタジオツアー東京が開園の予定となります。
ロンドンに次ぐ世界で2番目の施設であり、
区内の新たな観光地として練馬区民はもとより
世界から多くの方々が来場されることが想定されます。
区としては何としても練馬の魅力を大いにアピールする
絶好な機会にして頂きたいと思っております。
まず世界からの来場者に対しての質問をさせていただきます。
スタジオツアー東京の想定される滞在時間は半日程度と伺っております。
退園以降または来場前の時間を利用して、
施設直近の向山庭園をはじめ美術館などで日本の文化芸術に
触れられる機会を作っていただきたいと考えております。
ただ、訪日外国人が選ぶ、都内で観光したいところのランキングで
多くランクインされる場所として
池袋、新宿、渋谷、豊洲、月島、六本木、両国、浅草、上野などが
挙げられておりますが、良いのか悪いのかすべて区内から
西武線、大江戸線をはじめ
練馬駅から電車を利用すれば1本行けてしまう事になります。
この30年近くの間で相互乗り入れが発展し、
昔に比べて公共交通の利便性は飛躍的に向上しましたが、
今回の訪日観光客においてはその利便性の向上ゆえに
練馬がスルーされてしまうのではないかと危惧しています。
すなわち、スタジオツアー東京に訪れた訪日観光客が
区内にとどまっていただき、練馬で日本の魅力に触れることのできる
取り組みについては、区として相当な熱量をもって、
推し進めていかなければならないと考えます。
以前に観光案内所の設置なども強く要望しておりますが、
なぜか良い返事を頂けない中で
改めて区の訪日観光客に対する練馬の魅力発信を
どのようにお考えか区の見解を伺います。

 

スタジオツアー東京周辺地域にお住まいの方にとっての賑わいについて。

 

スタジオツアー東京が開園で多くの観光客が豊島園駅をはじめとした
周辺地域に来られることで飲食店などが活気つくことは大いに歓迎できる一方、
地域の声としてこれまで長年培ってきた
地域コミュニティーが壊れてしまうのではないかと心配の声もあります。
豊島園周辺の店舗の数は多くはないものの、
地域にお住まいの方の生活を支える店舗が豊島園駅周辺に密集しています。
また周辺地域は住宅街であり、
その生活基盤はこれからも行政として守っていく責務があります。
としまえん遊園地も長年地域との調和を大切にして、
地域に愛され94年もの長きにわたり開園されてこられました。
これからスタジオツアー東京が開園されますが、
是非とも地域との調和を引き継いでいただき、
長年培ってきた地域のコミュニティーと新たなコミュニティーが交わり、
周辺地域の振興にご協力いただきたいと思いますが、
区としてこれまでスタジオツアー東京を運営するワーナーに対し、
商店街をはじめ地域コミュニティーとの調和をどのように求めてこられたのか、
また今後区としてこれまでの地域の生活基盤の維持について
どのように支援していく考えか伺います。




 

  答弁

 

●企画部長:練馬城址公園外周道路の整備について。 
練馬城址公園には、多くの入園口が設けられるため、
外周道路に安全・快適な歩行空間を整備することが必要です。

石神井川の北側エリアについては、スタジオツアー施設敷地に加え、
隣接する西側公園区域が、まちづくり条例の開発区域となることから、
条例の整備基準に基づく道路の拡幅整備をするとともに、
敷地内に歩行者用通路を設けます。

南側エリアの外周道路については、 
安全な道路空間の確保ができるよう、
今後、具体的な公園計画の策定に際して
都と協議を行います。
協議の進捗に合わせ、関係町会をはじめ、
地域の方々に整備内容をお示ししていきます。


●危機管理室長
練馬城址公園の防災機能等について。

区は練馬城址公園の整備に向けて、
避難場所となるオープンスペースの確保に加え、
防災拠点としての機能の向上を具体的に明らかにするよう、
都に要望してまいりました。
令和3年5月に、都が策定した公園整備計画には、
防災機能のイメージ図が示され
防災用照明や震災対応トイレの整備、既存の防災井戸の活用など、
区が求めた機能が盛り込まれています。
防災備蓄倉庫や防災行政無線放送塔などの整備については、
引き続き、都との協議を進めてまいります。

消防団分団本部施設の整備について。

分団本部施設の整備は、
本来東京消防庁の役割であることから、
区は、東京消防庁に対し、
全分団への本部施設整備を早期に実現するよう働きかけてきました。
消防団活動の強化は、
練馬区の防災力強化そのものであるという認識のもと、
活動支援に取り組んでいます。 
本部施設の整備についても、石神井松の風文化公園をはじめ、
10か所で区有地の使用を許可しています。
現在、区内3消防団23分団のうち、1分団の本部施設が整備済みです。
練馬消防団第四分団本部施設についても、
早期の整備に向けて、東京消防庁と連携してまいります。


●経済部長
スタジオツアー東京の開設について

この夏、としまえん跡地に
ワーナーブラザーススタジオツアー東京
メイキング・オブ・ハリー・ポッターがオープンします。

区ではこれまでに、区内を訪れる外国人向けに、
英語・中国語などによる、観光センターホームページでの情報発信や
観光ガイドマップの発行など、区内の魅力あるスポット等の紹介や、
観光センターによる日本文化体験ツアーを行ってきました。

施設開設により、国内外から多くの来場者が見込まれていることから、
ホームページの更なる多言語化や、
豊島園駅新駅舎に設置されるデジタルサイネージを活用するなど、
多様な媒体をを用いた情報発信を行ってまいります。
さらに、施設来場者の区内周遊を促進するため、
野菜・果樹の収穫体験など、
区内の魅力あるスポットや店舗等を巡る
「区内周遊ツアー 」を来年度から実施します。 
スタジオツアー東京は時間予約制の施設であり、
来場者が一時に集中しない運営形態となっています。
また、交通集中を抑制するため、
鉄道事業者と連携して、来場者の8割は電車の利用を誘導することとしています。
イギリスのスタジオツアーロンドンでは、
地域の自治体やコミュニティとの連携・協働を大切にしており、 
スタジオツアー東京の事業運営にあたっても、
緑地・環境の保全、地域経済の活性化、施設周辺の警備・防犯対策、
交通渋滞の緩和・混雑への配慮などを行うこととしています。
これまでも、ワーナーブラザースでは、
開設にあたって 施設概要や工事の内容・進捗等について
地域の町会・商店会に対して説明を行ってきました。
今後も、地元町会、商店会や関係機関等と連携し、地域コミュニティに配慮しながら
更なる地域の活性化等に取り組んでまいります。