2023年2月の第一定例会にて会派で行った一般質問の内容を掲載します。

正式な議事録は区議会HPからご覧になれます。

 

~区長の基本姿勢について~

 

第3次みどりの風吹くまちビジョンの策定について。

 令和5年度については、第2次みどりの風吹くまちビジョンの成果をふまえて、その取り組みを強化し、次の第3次ビジョンに向っていく大切な年度であると考えます。

 振り返ると、第2次ビジョンにおいては平成31年3月に策定以降、すぐに予期せぬ新型コロナウイルスとの闘いとなり、区としても計画を変更せざるえない場面が幾度となく発生しており,大変苦慮されたのではないでしょうか。

 その第2次ビジョンについて振り返り、その進捗状況と成果をどのような評価をされているのか区の考えお伺います。

 

 第3次ビジョンについては、令和5年度よりその策定に入るとされており、その取り組みに先立ち政策を実現する具体的な仕組みや態勢を強化する目的として、昨年12月に仮称「取り組み強化プラン」素案を公表しました。

 このプランの中には3つの柱として「区民協働の深化」「DXの推進」「改革を進める人材育成」が示されています。

 これまで、このような形で次期ビジョン策定前に、取組強化を打ち出すことはなかったと記憶しておりますが、なぜこのプランを策定することに至ったのか、区の考えをお聞かせください。

 また、区として次年度に第3次ビジョンを策定していくうえで、現在の区政課題をどのように捉えて策定に臨むお考えなのか区の見解を伺います。

 

 第3次ビジョンを策定していくうえで難しいことは、この先の練馬区を取り巻く環境をどのように想定し、先を見据えた計画策定をしていくことにあるかです。

 私たちは新型コロナウイルスとの闘いを通じて、行政運営には予期せぬ事態にもその状況に合わせて、迅速に対応をしていく柔軟さと、どのような場面に立っても区民の健康と財産を守る力強さの両面が必要であるということを学びました。

 また、あらゆる困難な状況の中でも共に支えあい、協力の中で困難を乗り越えていく区民との協働の力であるということを痛感いたしました。
 私たちの取り巻く環境としては、現下のコロナ過とウクライナ侵略の影響による物価の高騰の状況等、複雑化していく社会課題などが続いてまいります。

 その社会課題の中で、より深刻な状況であるのが人口減少の影響です。

 2022年の出生数は初めて80万人を下回るという速報値が厚生労働省から発表された通り、我が国の人口減少は急速に進行している状況であることから考えても、国内の生産年齢人口の減少も加速していき、区としての行政サービスに対しても将来的には大きな影響を及ぼすことが想定されます。

 将来の生産年齢人口の減少を見据えて、区としては取り組み強化プランとして先の3つの柱を強化していくものと認識しています。

 それを踏まえ、この先第3次ビジョンを策定していくにあたり、人口減少課題をどのように捉えているのか区の考えを伺います。

 

 

 

===答弁===

区長:区政改革について

 私はこれまで、グランドデザイン構想で示す将来像の実現に向け「第二次みどりの風吹くまちビジョン」に基づき、全国自治体を先導する多数の政策を実現してきました。区独自の幼保一元化施設「練馬こども園」、保育所待機児童ゼロ作戦、都区合同の児童虐待対応拠点、街かどケアカフェ、防災まちづくり推進地区、世界都市農業サミット、練馬薪能など、様々な「練馬区モデル」を構築し、実行してきました。
 昨年度は、新型コロナウイルス感染症の影響による社会情勢の変化に対応するため「改定アクションプラン」を策定し、区民生活を支える上で必要な施策を着実に実施してきました。 こうした取組みが漸く実を結んで、希望の芽が育ち始め、今、練馬区は発展する好機を迎えています。

 四月三日には、名誉区民である牧野富太郎博士が主人公のNHK朝ドラがスタートします。

 年半ばにはハリー・ポッタースタジオツアー東京がオープンします。

そして秋、十一月十九日には、全国都市農業フエスティバルを光が丘で開催します。
 政策面でも大きく前進します。 順天堂練馬病院が今年度中に三次救急医療機関に指定され予てからの練馬区の主張に沿って、(仮称) 東京都練馬児童相談所が来年開設されます。

 更には、大江戸線の延伸、西武新宿線の高架化、区立美術館のリニューアルなど、我々の前には練馬区発展の道が大きく拓けています。

 今後の政策展開は、来年度策定する「(仮称) 第三次みどりの風吹くまちビジョン」で明らかにします。

 福祉・医療などの施策を着実に継続・発展させながら、その上に立って、みどり、文化、スポーツ、都市インフラなど、区民生活をより豊かにする施策に更に力を入れていきたいと考えています。

 ビジョンに先立ち、今年度は、「区民協働」「DX」「人事・人材育成」の3つの柱による「(仮称)取組強化プラン」を策定し、政策を実現する具体的な仕組みや態勢の強化に取り組みます。

区民の皆さんにお約束した「改革ねりま第Ⅲ章」を必ず成し遂げる。固く心に決めています。

 

●企画部長:人口減少について

日本の人口は13年連続で減少し、超高齢社会に突入しています。

また、令和3年の出生数は約81万人と過去最少を更新しました。
 区の人口は、これまで増加が続いていましたが、コロナ禍の影響を受け、令和3年に減少に転じました。

昨年は再び556人の増となりましたが、日本全体の人口減少が進むなか、中長期的には区の人口もいずれ減少局面に入るものと見込んでいます。 

人口減少・少子高齢化の進行は、社会保障費の増大、生産年齢人口の減少に伴う労働力不足、経済規模の縮小、税収減、地域コミュニティの機能低下など多岐にわたる影響をもたらします。
 (仮称)第三次ビジョンの策定にあたっては、将来人口推計を行うとともに、国や都の動向を注視しながら、社会全体の活力の維持・向上に資する施策の充実について検討してまいります。