2022.9月の練馬区議会第三定例会で会派を代表して一般質問を行いました。

治水対策についてを質問しました。

(正式な議事録は区議会HPからご覧になれます。)

 

 

 区内を流れる石神井川および白子川では、毎年のように氾濫警戒水位を超えています。

平成30年には、白子川で危険水位を超え、いつ氾濫してもおかしくない危険な状況でした。

石神井川稲荷橋付近および白子川子安橋付近などでは、度々避難所が開設され、住民の方は不安な時間を過ごされています。

本年8月に開催された河川改修促進連盟・促進大会におきましては、練馬区を含め、38の区市町村から構成される促進連盟として、

「激甚化・頻発化する豪雨災害から都民の命と暮らしを守る総合的な治水事業の強力な推進」、

「目標整備水準に対応した河川整備の早期実現」などについて決議し、改めて国と都に強く要望したところです。

 

 地球温暖化やヒートアイランド現象に伴う気候変動の影響により、これまでに経験したことがない豪雨や台風に伴う自然災害などが各地で発生しています。今後も局地的な集中豪雨による水災害の激甚化・頻発化が懸念され、増大する災害リスクへの対応が求められています。

 東京都では、東京都豪雨対策基本方針を平成26年に改定し、区部の目標整備水準を一時間あたり75ミリの降雨に引き上げました。これを受け、区では、練馬区総合治水計画を令和2年度に改定し、水害から区民の命と財産を守るために重要な計画となっています。その中で、区が実施する流域対策と東京都が実施する河川・下水道における各対策の役割分担を明確にして、連携を強化していくこととしており、是非進めていただきたいと考えておりますが、治水対策の根幹である河川整備について、区内を流れる石神井川および白子川のこれまでの改修状況についてお伺いします。

 

 また、気候変動の影響により、豪雨災害の激甚化・頻発化が懸念される中、河川整備などの更なる推進が求められますが、今後、東京都が実施する区内の河川改修の取組みについてお伺いします。

 

 東京都が実施する治水事業において、河川の護岸整備と合わせて、増水した河川の水を一時的に貯留する調節池の整備も重要な施策です。令和元年東日本台風では、調節池が機能したことにより、浸水被害の軽減に大きな効果を発揮しました。そこで、現在の区内の調節池の整備状況についてお伺いします。

 

 区内では、豪雨時にマンホールや雨水桝から水がふき上がり、道路冠水や、住宅内に水が逆流する床上・床下浸水などの被害が見られます。

 このような都市型水害が課題となっており、被害軽減のためには、河川や下水道への流入を抑制することが重要と考えますが、都市型水害を軽減する区の流域対策の取組みについてお聞かせください。

 治水対策は、区民の命と財産を守る重要な施策です。今後も、都と区の連携を密にしながら取組みを着実に進め、区民を守る治水対策の早期実現を強く要望します。

 

 

===答弁===

副区長:

近年、気候変動の影響により、豪雨が激甚化・頻発化しており、早急な水害対策が必要です。

都内では、市街化の進展により、地表面がコンクリートなどで覆われることで、雨水浸透など雨水流出抑制機能が失われ、雨水の多くが河川や下水道に短時間に集中することが内水氾濫の大きな要因となっています。

区では、令和2年度に改定した練馬区総合治水計画に基づき、都が豪雨対策の目標としている時間75ミリの降雨のうち、10ミリに相当する72万5千立方メートルの流域対策を進めています。これまで浸透桝など雨水流出抑制施設の設置により58万4千立方メートルの対策を行い、目標値の約 8 割を達成しています。

 今後も、総合治水計画に基づき、時間75ミリの降雨に対応するため、東京都で実施している河川・下水道などの整備と連携して、流域対策を進めてまいります。

 

土木部長:

東京都の治水対策について。
 東京都が改定した「豪雨対策基本方針」では、都が整備する河川・下水道と、区が行う流域対策を合わせて、時間75ミリの降雨まで浸水被害を防ぐことを目標としています。このうち、都は河川や下水道の整備で50ミリ、 調節池など貯留施設の整備で15ミリ、区は流域対策で10ミリの役割を担うこととなっています。

 現在 区内においては、石神井川は、扇橋下流から本立寺橋、白子川は、御園橋から一新橋の区間において、護岸改修工事を行っています。令和3年度末時点における練馬区内の改修率は、石神井川では82%、白子川では26%となっています。

 今後、石神井川は 曙橋下流の護岸工事などを推進するとともに、本立寺橋上流区間についても測量作業を進めます。

白子川については、東西橋上下流の工事を進めていくと聞いています。

 調節池については、現在、区内に白子川地下調節池など4箇所、合計約49万2千立方メ ートルが整備されています。これに加え、環状七号線地下広域調節池で約68万1千立方メ ートル、城北中央公園調節池Ⅰ期で約9万立方メートルの整備が進められています。 今後も、東京都に対し、治水における基本的な対策である河川 ・下水道の整備促進を要望してまいります。