2021年2月第一定例会にて会派で一般質問をしました。

~新型コロナウィルスワクチンについて~を掲載します。

(正式な議事録は区議会HPよりご覧になれます。)

 

 

 

 中国武漢を発生源とした新型コロナウィルスとの戦いは世界中でその猛威は止まることなく、

今なお東京都をはじめとした10都府県において緊急事態宣言が延長されている状況にあり、

一日も早く平穏な暮らしに戻るためにも、ワクチンに対して期待が高まるところであります。 

 区としては昨年末には、住民接種担当課を新設し、

東京都も含めて他自治体が接種体制をどのようにしていくか、

その体制の構築を模索しているなか、いち早く今月初めには他自治体に先駆けて、

練馬区医師会のみなさまと連係した、

区独自の新型コロナウィルスワクチン接種体制「練馬区モデル」を示されました。 

 

 これまで医師会のみなさんと連係して取り組んできたPCR検査体制の拡充だけでなく、

定額給付金の素早い給付実績や保健所機能強化やコールセンターの設置等、

所信表明であったように、前川区長におかれましては、目先目先の人気取りやその場しのぎの仕事ではなく、

真に区民の生命と健康を守ることを最優先に考え、

区職員と一丸となって高い意識と責任感を持ってウィルスとの戦いに対し臨まれていることに高く評価するものであります。 

 

区長がこの「練馬区モデル」を示されたことは、

ウィルスとの戦いに対して改めて高い意識を持って取り組む表れでもあると考えます。 

ワクチン接種体制に対する区長の決意改めてお聞かせください。 

 

 

・情報発信について

 

 この練馬区モデルのワクチン接種体制としては

個別接種をメインで集団接種も選択できる方式とされており、

かかりつけ医での接種が可能となることで、医師による持病や健康状態の把握が容易であることや、

ワクチン接種による不安などを身近な医師に相談できる環境となることから

区民のみなさまも安心して接種できる環境へと繋がるものと考えます。 

 しかしながら、区として体制整備をされてもワクチンに対する間違った風評であったり、

今後の報道のあり方によっては接種に対する恐怖心や、

不安や疑念が増長されてしまい予定通りの接種が進まなくなってしまうことも考えられます。 

 区としてはいち早くホームページ上にワクチン接種に関わる情報発信に努めていただいていますが、

接種方法や体制などの情報だけでなく、区民がワクチンに対して正しく理解ができる情報発信に努めていただくことも大切であり、

迷ったり、不安に思ったら区のホームページを確認すれば安心ができたと言っていただけるような、

情報発信に努めていただくことを要望いたしますがいかがでしょうか。ご所見をお聞かせ願います。 

 

 

 ・接種に関わる訓練について

 

 先日厚生労働省と川崎市が連携して体育館で、

全国初の新型コロナウイルス感染症ワクチンの集団接種を想定した会場運営訓練を行い、

必要な運営スタッフの人数や、会場の「密」を避けられる動線などを確認されたとのことです。 

 練馬区モデルしては集団接種だけでなく診療所での個別接種をメインとしていることから、

一般外来のみなさまとの動線や、区内250カ所の診療所へのワクチン移送や管理など

、医師会のみなさまや配送事業者のみなさま等と確認すべき点は多岐にわたるものと考えます。 

 集団接種会場も含めたワクチン接種に向けた事前訓練の実施が不可欠であると考えますがいかがでしょうか。

ご所見をお聞かせください。  

 

 

 

 ・区内高齢者施設入所者などに対する訪問接種時の施設職員への同時接種について

 

 区内高齢者施設には区民約1万人が入所されており、

その方々へは訪問によるワクチン接種を想定されております。 

 しかしながら現在のルールでは高齢者施設従事者は接種順位1位の医療従事者には含まれず、

接種順位2位の施設入居者の次の順位となります。 

 ワクチン接種で新型コロナの感染を100%防げるわけではなく、

接種後も特に高齢者の感染防止対策は継続していかなければならない以上、

高齢者施設入居者の訪問接種時にはその施設に従事する職員に対しても

同時に接種をすることが必要ではないか考えます。 

現在、国が指針を出している接種順位について

自治体でそのルールを変えることが可能かどうかも含めてご所見をお伺いいたします。 

 

 

【答弁】

練馬区保健所長

 先日区では、新型コロナウイルスワクチン接種の「練馬区モデル」を公表しました。

練馬区医師会の協力を得て、国と連携して検討を進めてきましたが、

厚生労働省が先進事例として、全国自治体に周知しています。

高齢者からスタートして身近な診療所約250か所での個別接種をメインに、

集団接種会場でカバーします。高齢者については、4月から約6週間での完了を目指します。

 

 これまで区は、練馬区医師会の協力を頂きながら、様々な独自のコロナ対策に取り組んできました。

今回の練馬区モデルについても、医師会の方々と11月から検討を進めてきたものです。

 今後、さらに細部を詰め、コロナ禍の克服に向けて

「早くて、近くて、安心」な接種の実現を目指してまいります。

 新型コロナウイルスワクチン接種にあたっては、国から詳細が示されていないこともあり、

区民の皆様もワクチンの安全性や有効性、接種の受け方など、多くの疑問や不安をお持ちのことと思います。

 

2月11日号の区報から順次、ホームページ、ポスターなど様々な広報媒体を活用し、丁寧な情報提供に努めてまいります。

ワクチン接種について連日報道される中、区民からの相談や問い合わせが増えています。

気軽に相談することができるよう様々な相談体制を設け、丁寧な対応に努めてまいります。

多くの問い合わせにお答えできるよう、今月中旬にコールセンターを立ち上げるとともに、

AIが自動応答するチャットボットの活用を進めます。

 新型コロナウイルスワクチン接種は、これまでに経験したことのない大規模な事業であることから、

実施に向けては細部に至るまでの検討とシミュレーションが必要であると考えています。

 練馬区モデルにおいては、診療所での個別接種に加え、集団接種会場での実施も予定していることから、

その双方について、十分な検討と準備をする必要があります。

 

特に、診療所での個別接種では、

温度管理の難しいワクチンを多数の診療所に小分けして配送する作業が必要となります。

 先行して実施される予定の医療従事者のワクチン接種において、

練馬区医師会と協力してワクチンの小分けによる診療所での接種を試行し、

小分け方法や受付から接種、接種後の健康観察までの流れを検証します。

 

 試行後、課題の洗い出しを行い、高齢者の接種に向けて課題解決を図ります。

 高齢者施設の従事者については、高齢者に次ぐ接種順位となっています。

重症化リスクの大きさを踏まえ、高齢者が優先されることとなっていますが、

施設内でのクラスター対策のより一層の推進のために、ワクチンが確保できている場合には、

高齢者と同じタイミングで従事者の接種を行うことができるとされており、柔軟に対応します。

 区民の皆様が安心してワクチンを接種できるよう引き続き検討を進めてまいります。